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営業マンの備忘録

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2009年02月14日
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カテゴリ:ピアノ
今日はバレンタインデー。
新宿の乗換えが、カップルにさえぎられて歩きにくいったらありゃしない。
会場は、いつになく美しい淑女が多かった。そうお目当てはブレハッチ。
※その割りに、花束少なくありませんか??ランランなんて花束行列しているのに。

今日のチケットは早々に完売。
ガラガラだったコンチェルト2公演と、ソロが5公演の来日プログラムである。

2009年2月14日(土) 18時開演 東京オペラシティ コンサートホール
1階2列左方。思えば浜松はこの位置から応援していたな、と久々のポジションに感慨深げ(笑)
[出演] ラファウ・ブレハッチ Rafal Blechacz (ピアノ/Piano)
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第16番 変ロ長調 K.570
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第2番 イ長調 Op.2-2
------ ・ ------
ショパン:4つのマズルカ Op.17
ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」op.53
シマノフスキ:ピアノの変奏曲 変ロ短調 Op.3

☆レビュー☆
当初予定のバラード1番から変更に。
結局後半は、以前から弾いている曲ばかりになってしまった。

以前、コンクールの時の演奏と、コンサート(ツアー)の演奏が違うのでがっかりしたことがあると記載したことがある。
今年のコンチェルト、今日のソロを聴く限り、その傾向が無くなってきたと思われる。
舞台での堂々とした振る舞いができてきた。座席を見回す余裕も出てきたように思われる。
以前はオドオド(緊張)していた気がする。
(本人もそう語っているようだが)
いかんせん、全編α波が出まくりの、良く言えば癒し系の演奏会だった。
悪く言う言葉が見当たらないが、音が極上すぎて、緩叙楽章では天に召される(撃沈する)人が多かった。
つまらない演奏で寝てしまうのでは無いところがミソ。
幸せな音で、α波が出まくるのだ。

さて、モーツァルト。とっても軽快で明瞭ないつもの音。
以前、B'Zの稲葉さんと、小室さんが対談していたのを思い出す。
稲葉さんのノリの良さは、♪の冒頭で声を発するからだ、と小室さんが指摘していた。
普通ピアノを弾く際も、ゲーム「太鼓の達人」をやる場合も、♪の真ん中で音を出すようにする。
それがインテンポ気味に、♪の頭での発声を連続で出すから小気味良いのだと。
個人的にはブレハッチのピアノではそれを感じることが多いのである。
よくぞ言った、小室さん。
今日最高に素晴らしかったのが、ベートーヴェンの4楽章の演奏。
音符が浮いていて、聴衆に向かって飛び交っているのである。
これは、小室さんいわくの、インテンポ気味な演奏がなせる技だと思う。
モツ、ベトとも、2楽章で多くの人が撃沈した。私も召される寸前だった。これはこれで癒された(笑)

後半は得意のプログラム。もう何年も弾いているので、ブレハッチの世界を楽しむことができた。
特にマズルカは他の誰にも真似ができない。

アンコールは3曲。コンチェルトの時のアンコールでも弾いたプレリュードからと、マズルカ、そして月の光。
まぁ、これらも何年も弾いているものなのだが、改めて弾かれてしまうと感動してしまう。
特に、月の光は、ホロヴィッツのトロイメライ並に聴衆の涙を誘っている。本当に素晴らしい。

ブレハッチの魅力は、ロシア人に多い(ランランもそうだが)、~節(スルタノフ節、ランラン節)というような感情を込めたところや演歌調のところが、「一切無い」ことであろうか。
ご自身の体もそうだが、無駄な肉が付いていない、塩コショウ以外味付けもしていない。
一方で音の魅力を最大限に引き立たせ、決して大きな音が出せるわけではないのだが、心にしんみり染み入ってしまうのである。
音量のバロメータでいうと、1~6くらいしか出ていないのだが、コンマ**刻みに音量を絶妙に調整できるのでフォルテも迫力を感じるのである。
(これはホロヴィッツのフォルテッシモが、機材で計ったらツィメルマンのmpと同じ音量だった、というのと似ている)

いやまあ、ブレハッチを聴くたびに、いつも能書きを垂れるのであるが、
今回も素直で素晴らしいコンサートだった。
サイン会は、私がオペラシティで並んだ中では、一番の長蛇の列になったコンサートだった。
2010年も来日決定とのこと。ぜひ駆けつけたいものである。





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最終更新日  2009年02月15日 00時35分30秒
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