テーマ:好きなクラシック(2282)
カテゴリ:ピアノ
児童夢基金ホームチャリティコンサート ◆◆◆ 「高木竜馬 plays FAZIOLI」◆◆◆ 2012年7月15日チャリティー会場(個人宅)にて ◆演奏曲目◆ W.A. モーツァルト:ピアノソナタ 第10番 ハ長調 Kv.330 L.V. ベートーヴェン:ピアノソナタ第30番変イ長調Op.109 J. ブラームス:3つの間奏曲 Op.117 フランツ・リスト:ペトラルカのソネット 第123番 C.A. ドビュッシー:喜びの島 F.F. ショパン:スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31 S.V. ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲 Op.43より 第18変奏曲 江口玲版 S.V. ラフマニノフ:ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 Op.36 ホロヴィッツ版 アンコール ドビュッシー:アラベスク ラフマニノフ:鐘 ショパン:革命のエチュード ショパン:英雄ポロネーズ ☆レビュー☆ 竜馬君一次帰国中、千葉でのリサイタルに続きチャリティーコンサートに出演。 こういうリサイタルを聴いてしまっては、感想を書くのが面倒になる。 この至近距離で、このプログラム。 頭がおかしくならない方が、おかしい。 こんなピアノが聴けるなら、自分は弾かなくてもいいじゃないか。 1940年代、アメリカを席巻した「ホロヴィッツシンドローム」。 ピアニストを目指していた人が田舎に帰ってピアノの先生になる人が続出したという・・・。 モーツァルトと後期ベートーヴェン・ソナタ。国内にいた際にはあまり手を出さなかった楽曲。 はっきり伝わるのがソフトペダルを使った音の幅。色々な表情を演出しようとしているのが感じ取れる。 成長が感じられたのがベートーヴェン。出だしから切なくなるほどの緊張感。秋に江副基金のコンサートで弾くようなので是非聴いてほしい。 ウィーンで修行中で、それほどの完成度。2~3楽章も素晴らしい緊張感をもったまま一気にのめり込んで聴き入ってしまう。 有名ピアニストを教えたご親族がいたのだが、このベートーヴェンで本物と感じた、とコメントをされていた。 ブラームスは浜松アカデミーコンクールでも弾いた1曲目。 中村先生に、竜馬君大人になったわね♪、と言い続けさせた切ない表現に感涙。 ウィーンはドイツ音楽ではないがドイツ語圏の音楽が向上したのだろうか。本当に素晴らしい。 またこの日は聴衆によって好みの曲が分かれたというのも面白いところ。 急遽追加になったこのリストにはまったという友人もいた。 某指揮者の奥様は喜びの島で絶句したといい、私はスケルツォに言葉を失った。 この有名な曲をあまりのなめらかさ、音の幅、全体完成度に演奏し、狭い場内大盛り上がりとなった。 間を入れて、江口先生のラフマニノフ。この美しい楽曲を早く国際コンクールの場で披露してほしいものである。 十八番のラフマニノフ。ウィーン国立音大の入試で大絶賛された得意曲。 前回の浜松アカデミーコンクールではダンテソナタを豪快に弾ききったチョソンジン君に、君の方がうまい、と言わしめた演奏である。 この至近距離でのFAZIOLI。リビングの空気を振動させ脈拍が上がる一方である。 まるで濃厚なコンチェルトを聴いているかのようなホロヴィッツ版の音密度。 爆弾ソナタと言われるこの曲を絶妙に表現。 個人的には2楽章の低音最強音で頭をガツンとぶん殴られた。あとはよく覚えていない・・・。 アンコールはいずれも得意曲。 表現する言葉も無いものだが、英雄ポロネーズが聴くたびに良くなっているのが嬉しい。 頭が真っ白になるリサイタル。こういうときは書くのが億劫になるのである。 浜松で伴奏の准教授が「あなた凄い音してるね!早く海外いっちゃいなさいよ」と言っていた言葉が懐かしい。 (すでに海外に旅立っているが、早く成功してきなさいよ、と受け止めた) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年07月17日 22時28分16秒
コメント(0) | コメントを書く
[ピアノ] カテゴリの最新記事
|