テーマ:ミステリはお好き?(1455)
カテゴリ:日本ミステリ(は行作家)
親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。 覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。 父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。 娘の所属チームの研究者は、二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考える。 しかし、了承するわけにはいかない。 父には、どうしても知られたくない秘密があった。娘が生まれた19年前からの忌まわしい秘密が。 内容(「BOOK」データベースより) アルペンスキーの元日本代表・緋田は、妻に先立たれ、娘の風美を男手一つで育ててきました。 幼い時からスキーの指導をしていた風美が、ワールドカップを狙えるような選手に成長した今、ある研究所から、親子の遺伝子パターンを調べさせてほしい、と依頼されます。 ある遺伝子パターンが受け継がれることを確かめることにより、スポーツに向いている人材を早めに見つけて、優秀な選手を育成しよう、というのです。 しかし、緋田はそれを拒否します。 カッコウという鳥の生態を知っていれば、親子に関する話だというのは予想することができます。 それでも、後半には予想を上回る意外な展開がありました。 ウィンタースポーツに遺伝子の研究、とくれば、東野さんの得意な分野、さすがに読ませる力があり、しかもありきたりな話ではありません。 色々な親子が出てきて、愛憎など様々な関係が描かれていますが、もう少し深いところまで書き込んでほしかった、と思う登場人物もいました。 帯には「感動長篇」と書かれていますが、かなり「エンタテインメント」寄りでした。 面白く読むことができて、後味は良かったです。 カッコウの、もうひとつの意味についても考えさせられました。 バンクーバー冬季オリンピックのころに読んだら、まさにぴったりだったことでしょう。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[日本ミステリ(は行作家)] カテゴリの最新記事
|
|