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学校で教えて欲しかった、こんな英文法!

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2010年02月11日
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カテゴリ:時制
Day 65:さっそく今回のサミト君スマイルの英語学習をえんぴつノート覗いてみましょう。


問題:次の日本文に一致する英文はどちら?


1. (戸口に誰か来たので)あれは先生でしょう

a) That is the doctor.
b) That will be the doctor.



2. 彼らは5月の決勝戦で対戦します

a) They meet in the final in May.
b) They will meet in the final in May.




サミト君は次のように考えました。


1)は戸口に来た人のことを今話題にしているのだから現在時制 is の a)

2)は5月の未来のことを話題にしているのだから未来形 will の b)



答は1. b) 2. a)


残念ながらサミト君の答は真逆になってしまいましたね しょんぼり


さって、あなたの答はどうでしたか?


このブログで何度か触れた、日本語には英語に相当する時制がない、「will=未来形」という方程式は存在しないことなどを認識した上で英語の時制は考えましょう。日本語に頼ると時制の違いがよくわからないことがあります。


英語の時制は英語脳を作って、英語で考えるのが理想的です。


ここでは時制の英語脳の構築に関する解説はできませんが、英語脳を構築する前に、まず、次のことを認識しておきましょう。


1) 日本語には英語の時制に相当する概念がない(時制を訳してはダメ)!

2) 英語の時制は時ではない!時と時制は別物!

3) 英語の時制は現在時制と過去時制。未来時制はない!



今回は問題との関連性がある3)「英語には未来時制はない」についてもう少し説明しましょう。


「英語には未来時制がない」ちょっとラジカルに聞えるかもしれませんが、随分前から私は自分の執筆したテキストや講義内で、「英語には未来時制がない」という教え方をしてきました。


当時はまだ「時制=現在・過去・未来」のような教えかたが主流でしたので、私の指導論は本流には受け入れられませんでした 号泣


しかし、ついに日本の文部科学省も今年(平成22年)1月末に発表した新学習指導要領の中で次のように述べています。


高等学校学習指導要領解説_外国語・英語:文部科学省より引用:

「時制など」とは,時制( tense)と相(aspect)の組み合わせを指している。ここでの時制は現在時制と過去時制を指し,未来の表現は助動詞等を用いて表すと考える。


つまり、やっと文部科学省も英語には未来時制がないということを容認し、今後は未来のことは「未来を表わす表現」という教え方を指導していくのです(これは画期的なことです) びっくり


Day 59から未来表現について紹介していますが、このブログでは「未来を表わすさまざまな表現」という言葉を用い、未来は will (can, mayなどの法助動詞)、be going to、be ~ing または、現在時制などを借用して表現するもの。だから、それぞれが異なった意味になると説明してきました。


さらに著名な文法書、CGEL では will は未来時制を表わす助動詞ではなく「予測」「意志」を表わす法助動詞であると述べていることからも、やはり「will = 未来」という方程式はなさそうですね。


さぁ、もう「未来時制」という発想や「will = 未来時制」という考え方は頭から消し去り、未来表現はそれぞれ借用する語の意味をもとに未来の意味を考えるようにしましょう!



では今回の問題を考えてみましょう。


1. (戸口に誰か来たので)きっと先生です

a) That is the doctor.
b) That will be the doctor.


2. 彼らは5月の決勝戦で対戦します

a) They meet in the final in May.
b) They will meet in the final in May.



覚えていますか、1. の will はDay 63で紹介した発話時に関する予測、つまり、「現在の推量」を表わす用法です。will を使いますが、未来ではなく現在の意味です。


1. は「戸口に誰かが来ました。きっと先生です」というシチュエーションですね。ならば現在の推量 will の b) That will be the doctor. が適切。


That is the doctor. なら現在時制の状態を表わします。つまり、この文の意味は、「あれは先生です」という状態を表わしているのです。したがって、推量という概念は入ってきませんね。



2. は確かに未来の事柄ですが、対戦することは予測ではありませんよね。「彼らは5月の決勝戦で対戦します」つまり、すでに対戦することが決まっているのです。

これは予測ではなく、予定(スケジュール)ですね。


Day 59 で紹介した「未来を表す単純現在形」を覚えていますか?


「未来を表す単純現在形」は、未来のことではあるが、ほぼ確実に起きると考えている事柄。個人より団体などの予定を表すのによく用いられます。未来を表す現在形の予定は「現在の時点ですでに決定している」という感じを伴います。


今回の問題文「5月の決勝戦で対戦します」はもう現在の時点で決定している感じを伴いますね。


もし決定していなければ、予測の will を使うでしょう。でもニュアンスは異なりますよ。


b) They will meet in the final in May. (5月の決勝戦で対戦するでしょう)


このb) の will を用いた文はあくまでも話し手の予測を表わす文です。


さぁ、もう「will = 未来時制」という発想はやめて、未来を表わすさまざまな表現をそれぞれきちんと整理しましょう スマイル


後は「習うより慣れよ」、より多くの英文に触れ、この「わかる⇒面白い⇒もっとわかる⇒できる」という循環を作っていきましょうね。


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最終更新日  2018年11月05日 09時59分28秒
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