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テーマ:伝統こけしの魅力(99)
カテゴリ:遠刈田系
佐藤文助における呪力の崩壊 佐藤文助(1901-1977)ほど戦前と戦後の作風が隔たっている工人はいない。 このたび、ヤフオクで文助15cmを比較的安価で入手したが、これは戦後作と思えるものの、かろうじて呪力を失っていない。 戦前の深沢コレクションの3本や、高井佐寿蔵28㎝(昭和14年)と比べるべくもないが、今回の落札品はこれはまずまずのものと思う。 KokeshiWikiは「(佐藤文助 は)戦後も遠刈田の重要工人としてこけし製作を続けた。晩年の作は顔を小ぶりに描き、また眉等をギザギザに描くなど戦前の作風とはかなり離れたものとなった。」と遠慮がちに書いているが、目尻はだらしなく下がりギザギザ眉はまったく意味がない。文助は戦前で終った工人である。戦後作でみるべきものはかろうじてギザギザ眉以前であろう。また文助の署名は年代変化が著しい。「文助」の助の一画目を縦長に書くものは、呪力を失ったものである。 悲しいことことに呪力が徐々に崩壊していった工人である。それは人気と反比例することも悲しい。それにしても文助の39~40歳(昭和14年~15年)が欲しいものである。にほんブログ村にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年07月26日 08時46分23秒
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