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2006年03月10日
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カテゴリ:白夜行
白夜行 第9話

とにかく濃い。1時間が濃厚すぎる。9時代のドラマとしては衝撃シーンの揃い踏み。
そして最後の10分間。もう礼子がどうなるかは分かっていたのに、「やめてー。」「やめてー。」と言い続けながら見ました。あまりにも悲しくすれ違う、それぞれの愛情に涙が止まりませんでした。今までで一番泣きました。


今日のMVP 八千草さん、麻生さん、山田君
yama.JPG


今回は先週まで感じられた松浦の抜けた穴を吹っ飛ばす名演技のオンパレード。

今日の圧巻はなんといっても八千草さん。松浦の骨を発見し、発作を起こしながらも、発覚しないようにサボテンを埋める表情。最後の病院の演技、そして「二人してそのざまか。」のセリフ。

本能的な愛、殺されることを受け入れる慈悲までもが感じられて、
女優「八千草薫」の底力を見た。


そして麻生さん。いつも5分にも満たない出演なのに、ドラマを全部さらっていく人です。欲しくもないのに産み、女であり続けることにこだわり、優しい子だった亮司を親として見殺しにしてきたことへの悔恨。すべてが一言のセリフで表現しつくされていた。
俳優ってすごいと感動しました。そして泣きました。


山田君はもう亮司以外の何者でもない。八千草さんとの最後の対決は圧巻でした。


私の個人的なつぼとしては、亮司の典子に接近するときの演技の数々。
酔っ払いでつかみはOKなときの不敵な笑顔。
俺はあなたの孤独を分かってあげる的な優しい瞳。

ryou1.JPG

じっと見つめられ「寒くない?」っていわれたら、100%お持ち帰りですね。あれは。反則技でした(笑)。「さむいー」とちょっと甘えたようにいう西田さんもつぼ。ベットイン確定の瞬間でした。

子どもにはわからないよな、あの駆け引き(笑)。
そして青酸カリを持って、笹垣ね殺害に向かう朝、ベットで眠る典子を見つめる優しい瞳。

顔パンパンなのがところどころ気になった(笑)けど、演技に免じて許します。




以下レビューです。


<雪穂の誤算>

こぼれおちた過去により少しずつ狂い出した歯車。大学時代の恋、そして嫉妬に駆られたわがまま。自分にも似て人の心の裏側を見通す篠塚によって、止まっていた笹垣が再び動き出していく。篠塚と笹垣のつながりを二人は確信したようです。


「江利子か…。」
「ごめんね、私のせいだ。」
「そう思うなら、店しっかり守ってよ。笹垣は俺が何とかするから。」



あの時雪穂がつまらない恋心なんか持たず、亮と歩く未来だけを信じていたら篠塚を敵に回して、自分の一番大切なものを失うことなどなかったのに。
江利子から篠塚を、篠塚から江利子を奪ったように、雪穂からも亮司は奪われる。そのことにまだ雪穂は気づかない。
他人の幸せを蝕み続けた時間をかけて雪穂への復讐は始まっていた。一番残酷な形で。



<悪の遺伝子>
セックスでいけない亮司。「俺の遺伝子なんて残すなってこと、ろくでもないから」
セックスで妊娠できない雪穂。「自分の子ども愛せないと思う」

セックスって汚いというイメージを持ちやすいけれど、本当は好きな人と結ばれて、一番幸せを感じるむしろ崇高な共同作業とすらいえる。命をつむぐ営み。そこに嫌悪感しか持てず、徹底的に自分を憎む二人に、むしろ親たちによって刻まれた傷跡の深さを感じた。

二人が゙代わりに授かったのは犯罪の嫡出子、R&Y。それを守るためがんばる二人。



<笹垣の白夜、篠塚の白夜>

ついに二人が組んで引き起こしてきた強姦事件の核心に迫る笹垣。
なぜ殺したのか、事件の闇、裏側を見た笹垣の心にも変化が見えました。
二人の闇を知らず、自分は闇雲に追い詰めすぎたのでは。そんな悔恨すら笹垣に生まれたのではないか。


篠塚は、自分と江利子を引き裂いた事件の陰に雪穂の深い闇があることを聞かされる。その時、彼はどう思ったんでしょう。

雪穂にゲームのような言葉の応酬を仕掛け、江利子と比較し、金では買えない優しさを賞賛した。篠塚にとっては何気ない言葉、行動。
いつもの自分を守る生き方。でも知らなかったとはいえ、自分の言動が雪穂を傷つけ、その牙を江利子に向けさせた。


自分の無神経さに戦慄が走り、彼の人生も深い後悔を抱えて生きる白夜となるのか。それとも二人を責めるだけの人間に終わるのか。来週以降の彼に着目。




<亮司の想い>

死にながら生きている亮司。その想いは、雪穂の過去を知るもの全てを抹殺し、彼女の輝く未来を照らし続ける太陽となること。

そのために自分がこの世に何の生の痕跡も残さず死んだとしても、それは自分にふさわしい罰。

その小さな手から未来を奪い取った罰
暗闇の中迷いながら、間違いながら
雪穂がやっとつかんだ明日をもう二度と失わせるわけにはいかないんだ。


「二人してそのざまか。 哀れやな。」
「正しいことなんていわれなくても分かってるんです。」



亮司だって、何度も雪穂に正しいことをさせようとしてきた。でもこういう道を歩むしかなかった。それが雪穂の望む未来だから。行くことも戻ることもできない。分かってもらおうなんて思っていない。自分はそのために死ぬ覚悟だってできている。哀れむなら哀れめばいい。でもいつか海へでる雪穂の未来のために、過去を拾おうとするやつは消す。そんな亮司の疲れ果て、全てをあきらめ、それでも雪穂に尽くす究極の愛の姿がにじみ出ていました。



<罪びとは誰か?>

9話を見て、あんないいお母さんを殺すなんて信じられないとか、衝撃的過ぎる話でひくとかいう感想を単純に持てる人は幸せだと思います(思いっきり皮肉です)。白夜行が描こうとしているのは、もっと深い人の業、特に親の業というテーマだと思う。

簡単に子どもを作り、中絶する。ペットを欲しがるように子どもを欲し、着飾り、自分のいうとおりにならないと虐待、放置する親。そして子どもへの虐待を容認し続ける社会。性が簡単に売買され、強姦や幼女性愛者がはびこる社会。

そんな社会に生きることがどんなに子どもたちの魂を蝕んでいるのか。理解してください。そして絶対やめてください。そして傷ついた子どもたちを許し、救ってください。


亮司と雪穂の悲惨すぎる生き様を通じて訴えかけているのは、このこと。
無関心でいるなら、目をそむけ逃げるなら同罪だといわれている気がしています。


制作者、脚本家のこの想いをどう受け止めるのか、本気の凄みを感じさせる9話でした。





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最終更新日  2006年06月15日 18時39分37秒
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