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カテゴリ:本のはなしの巻
といっても、ヘレンケラーのお話ではありません。
真保裕一さんの「奇跡の人」を一気に読みました。 交通事故の後、脳死状態直前のところから奇跡的な回復をみせ 過去の記憶はすべて失ったものの、8年間の入院生活を経て 社会復帰を果たした「奇跡の人」相馬克己の物語。 退院後、過去の自分を探しに出かけた彼の前に明らかになったのは 事故の事実ともう一つの事件。 入院中に亡くなったお母さんが、最後まで隠そうとしていたことが 明らかになるにつれ、母親の想いというか愛というか そういうものをひしひしと感じる一冊でした。 江戸川乱歩賞なども受賞している真保さんなので、ストーリーは すごくよくできていて、ぐぐっと引き込まれて一気に読了です。 真保さん・・・といえば映画「ホワイトアウト」の原作者、程度の認識だったけど 前に「ボーダーライン」を読んで、すごく面白くて いつかまた読もう!と思っていた作家の一人です。 ミステリーは好きじゃなかったはずなんだけど、 真保裕一、天童荒太あたりで、時々手にとるようになりました。 宮部みゆきで、ちょっと肩透かし気味だったけど 「奇跡の人」ですーっかり満足しました。 男くさいところがいっぱいあるのに、 全体的にすごく切なさがあふれていて、 文章も言葉もすごく丁寧なところが気に入ってます。 次は何、読もうかなぁ~と楽しみになりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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