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2006年05月28日
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カテゴリ:本のはなしの巻
といっても、ヘレンケラーのお話ではありません。
真保裕一さんの「奇跡の人」を一気に読みました。

交通事故の後、脳死状態直前のところから奇跡的な回復をみせ
過去の記憶はすべて失ったものの、8年間の入院生活を経て
社会復帰を果たした「奇跡の人」相馬克己の物語。
退院後、過去の自分を探しに出かけた彼の前に明らかになったのは
事故の事実ともう一つの事件。

入院中に亡くなったお母さんが、最後まで隠そうとしていたことが
明らかになるにつれ、母親の想いというか愛というか
そういうものをひしひしと感じる一冊でした。
江戸川乱歩賞なども受賞している真保さんなので、ストーリーは
すごくよくできていて、ぐぐっと引き込まれて一気に読了です。

真保さん・・・といえば映画「ホワイトアウト」の原作者、程度の認識だったけど
前に「ボーダーライン」を読んで、すごく面白くて
いつかまた読もう!と思っていた作家の一人です。

ミステリーは好きじゃなかったはずなんだけど、
真保裕一、天童荒太あたりで、時々手にとるようになりました。

宮部みゆきで、ちょっと肩透かし気味だったけど
「奇跡の人」ですーっかり満足しました。

男くさいところがいっぱいあるのに、
全体的にすごく切なさがあふれていて、
文章も言葉もすごく丁寧なところが気に入ってます。

次は何、読もうかなぁ~と楽しみになりました。





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最終更新日  2006年05月30日 16時54分25秒
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