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カテゴリ:本のはなしの巻
38歳の若さで亡くなられた、飯島夏樹さんというプロサーファーが書いた小説。
飯島さん自身の話は、本としても発売されているけれど、 マンガになったり、ドラマにもなったりしているので知ってる人も多いかも。 と言いつつ、私はマンガもドラマも全く見ていなかったので よく知らないままなんですが・・・。 その飯島さんがガンが見つかり、闘病生活に入ってから書いた最初の小説がこれ。 もう、治療の手立てのない闘病生活の中で書いた小説なので なかなか胸に迫るものがあります。 がんセンターの中で「手紙屋」として患者の心の声を聞き、手紙にするセラピストのお話。 亡くなる患者の声を聞く、というストーリーなので どうしても飯島さん自身のことを考えずにはいられません。 死を覚悟して、言葉を残すわけだから。 たぶん、こんな風に夢をおいかけてビッグウェーブをつかまえて 自分の人生にちゃんと納得して旅立ちたい・・・・という思いがあったんじゃないか、と そんな風に思わせる小説でした。 小説の内容としては、新人作家らしい初々しさ。 穏やかさが全体に流れていて、完成度としてはもう少し・・・と 思うところもありますが、その後ろに飯島さんの想いを感じる一冊でした。 神様はいるよ、そう信じて闘っていたんでしょうね。 読書をしているはずなのに、 物語の感想よりも、ガンと闘っている全ての人を想ってしまう本です。 天国で君に逢えたら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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