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MATRIX7

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自然と生命

2010.06.03
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カテゴリ:自然と生命
 始祖鳥は発見以来、さまざまな説が説かれてきた。骨格が恐竜であることから、過去において飛翔は否定され、保温のための羽根という考えが有力だった。鳥の研究が進むと、羽根の構造が飛ぶ鳥と全く同じであることが裏付けられ、ようやく始祖鳥は空を舞うことが許された。しかし、飛翔のための筋肉が弱いことから、飛翔ではなく滑空ということに切り下げられていた。森の木の枝にとまる始祖鳥の想像図は、滑空するためにモモンガと同じく高い木に登ることが必要条件とされてきた。
 化石の年代測定や環境調査が進むと、始祖鳥の住居周辺には森がなく、浅瀬であることがはっきりしてきた。さらに足の爪の構造から、枝をつかむことはできないとわかり、森を滑空する始祖鳥の図は誤りであることが鮮明になった。飛翔力の弱い始祖鳥が、浅瀬の海で生活するのに、羽根は何の役に立つかを再検討しなくてはならない。浅瀬の鳥と同じ生活を送っていたことは間違いない事実になる。
 始祖鳥は肉食恐竜の流れを受け継いでいる。浜辺の生物は餌として捕獲する。その時に、短時間でも飛翔できれば、獲物を発見しやすく、攻撃しやすい。鷹のような行動を想定するのが適切だろう。大型の肉食恐竜が襲ってきても、飛翔能力があれば逃れることができる。弱い飛翔能力を補ったのは、恐竜の足と考えられている。足で砂を蹴って加速する。そして飛行速度に到達すれば飛び上がる。肉食恐竜から逃れるには、飛翔能力を高めるしかない。始祖鳥が生き残った理由になる。
 飛翔能力を高めるには体を軽量化するしかない。多くの恐竜が大型化を選択したのに、始祖鳥が小型の理由になる。いかにして、体を小型化して飛翔能力を高めるかが生き残りの条件になった。完全な飛翔能力を身につければ、現在の鳥と同じで簡単には捕食されない。そして、隕石による大絶滅が白亜紀を終わらせる。大爆発による火災と津波を逃れることのできた鳥は羽根があったおかげで、数年間続いた厳寒の地球を耐えたと考えられている。生き残ったのは冬眠できる爬虫類と巣穴に潜っていた哺乳類と木の幹に隠れていた鳥だけだった。鳥が浜辺や水辺を好きなのは、えさが豊富であり、見通しが利いて安全だからだろう。始祖鳥は子孫を残すことができたのである。






Last updated  2010.06.03 15:19:19
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2010.04.14
カテゴリ:自然と生命
 自然に生えていた豆を発見した人類は、採集した種をまいて、苗を育てることにした。もともと雑草だった豆類は、人類の栽培によって、不思議な進化を始める。春になると芽が出て、一斉に花が開き、実がなる。さらに粒が大きくなり、実が落下しない。毒や苦みを持つ種は、人類が選択することで消えていった。豆類は地球でもっとも繁栄する植物に進化した。山野に存在する野生の豆類は小さく、苦く、実の数も少なく、ある段階になると鞘が炸裂して、種が地上に落下してしまう。栽培種は、見事に人間の好む方向に進化している。人類の都合のよい突然変異がどうして起こったのだろうか。
 野生の豆類は、堅い殻に覆われている。外側はコチコチであり、そのために数年間も地中で過ごすことができる。雨などが降り、最適な環境が成立するまでじっと待つのが野生豆類の特色になる。しかし、これでは食糧にならない。地面に種をまいておくと、一斉に芽吹き、同時期に花が咲いて受粉し、大きな種ができる進化の確率は、シュミレーションによると数万分の一という。つまり、野生のままでは、大豆のように進化することはない。
 人間が育種を始めるようになると、意図的な選択がおこなわれる。芽の出るのが遅れると生存競争に負ける。さらに、大きい実のなる豆が次の年の種になるから、優れた遺伝子は次世代に受け継がれる。鞘がはじける前に採集されてしまうので、栽培種は鞘をはじくことを忘れている。エンドウ豆のように鞘の中に並んでいると採集しやすいから人類が喜ぶ。野生種を採取して、種をまいて育てていくと、数世代で大きな変化が起き、栽培種のような性質を持つようになる。
 あらゆる穀物は、雑草から生まれている。人間は雑草の中から、優れた特性を持つ植物を選択して種をまく。それを繰り返して10年から20年たつと、驚いたことに食糧源に適した穀物が生まれてくる。小麦やトウモロコシでも同じことを繰り返したのだろう。そのことによって、人類は貴重な食糧源を手に入れ、飢餓から逃れることができた。この知恵を持つ人類が氷河時代を乗り越え、生存競争に生き残ることができた。農業を始めることができた民族が支配者になっていく。






Last updated  2010.04.14 19:23:04
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2010.04.11
カテゴリ:自然と生命
 アフリカ大陸で、新種猿人の化石が発見された。195万年前に地下の洞くつに落下した子供と女性の化石が掘り出されている。身長は130センチ程度であり、体重は30キロ程度しかない。脳の体積も小さく、現生人類とは血統が異なっている。それでも、アフリカ大陸で誕生した人類がどのような進化を経て人類に到達したかを解くカギにはなる。
 人類がサルから進化したことは知られている。しかし、どのようにして知能を持つ人類が発生したかは、実のところはっきりしていない。化石や標本が少なく、進化の過程を明らかにすることができない。アフリカで発見された猿人は、その途中の過程を解くヒントを与えてくれるだろう。
 猿族と人類の最大の違いは、生き残りの法則にある。世界中に猿は繁栄している。キツネザルからニホンザルまで、さまざまな種が共存している。縄張り争いは常に起こるけれど、殺し合いはしない。平和共存を続けて勢力を拡大してきた。人類はまったく異なる進化の過程を経ている。アウストラロピテクスから始まって、各種の猿人や原人が発生したけれど、生き残っているのは、現生人類とチンパンジーとゴリラとオラウータンしかいない。北京原人も、ジャワ原人も、ネアンデルタールも、すべて絶滅している。
 突然変異は一定の確率で起きるから、生物のDNAは一定期間が過ぎると変動する。その結果、さまざまな人類が生まれたはずなのに、生き残っているのがホモサピエンスしかないというのは不思議だろう。DNAの解析から、現生人類は一人の女性から発生していることが分かっている。60億人の人類が、一人の女性のDNAに集約されるというのは驚きだろう。何万人といた同族の中で、現代まで血脈をつないだのは、一人の家系だった。彼女の生んだ子供は、世界中に進出して繁栄したけれど、同時期に何万人といたはずの同族は滅んでいる。
 オラウータンも孤高の存在になる。猿からオラウータンに進化する過程で、何種類かの原始オラウータンが発生したはずなのに、生き残っているのは東南アジアの1種類しかない。類人猿は多様化するのではなく、1種に集約されてしまう宿命を持つ。類人猿の同族たちは何らかの理由によって滅ぼされてしまった。人類と類人猿には、どうやら血塗られた歴史があるらしい。
 猿がどうやって共存共栄を果たしたのかと同時に、人類がどうして1種類しか生き残らなかったかも、探求されるべき課題になる。人類のDNAの99%が同じチンパンジーが同族狩りをするというのは、真相解明のヒントになるかもしれない。チンパンジーは平和主義じゃではなく、肉食するために他の部族を襲う。チンパンジーの知能が進化した理由の一つに、この肉食があることは分かっている。ならば、それよりも進化していた人類が同族を襲って絶滅に追い込んだというシナリオは、歴史の真実に近いのかもしれない。






Last updated  2010.04.11 20:00:32
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2010.04.09
カテゴリ:自然と生命
 生命がどこで、どのようにして誕生したかが、地球史の最大の謎になる。海の中で偶発的に生まれたという仮説は、ほとんど否定されている。偶然に1個の細胞生物が生まれても、寿命が尽きたら終わりになる。生命の連鎖が継続するには、初代からDNAを持ち、子孫を残せないと意味がない。つまり、1個の細胞が偶然に生まれたということはありえない。かなり進化した形態の原始生命が、子孫に継続する能力を持って誕生したことになる。初代から原始的なDNAを持っていたということは、地球が生命の源であることを疑わせるに十分だろう。
 地球の生命は、アミノ酸から構成されている。不思議なことは、地球生命の持つアミノ酸は、すべて左型であることに尽きる。自然にアミノ酸が形成され、それが生命を生み出したのならば、左型か、右型は五分五分の確立になる。地球の生命のアミノ酸が左型である理由は、最近になるまで不鮮明だった。宇宙観測技術が進化して、オリオン星雲の中心部に円偏向を行う光が存在することを突き止めることで、解明されたことは驚きになる。この光にさらされると、すべてのアミノ酸は左型に偏らせてしまう。つまり、地球の生命の源になったアミノ酸は、宇宙で形成されたことになる。
 宇宙で形成されたアミノ酸は、隕石に付着して地球に落下した。大部分は途中で燃え尽きているはずだが、ごく一部分が海面に到達したらしい。そして、海の中に残留したアミノ酸が何億年をかけて、生命に進化している。すべてのアミノ酸が生命起源になるわけではなく、隕石に付着していた左型アミノ酸が生命を生み出した原型になった。
 これまで、多くの科学者が実験室で生命誕生に取り組んできた。しかし、それは徒労に終わっている。普通のアミノ酸をどのように実験しても、生命を形成しないことは判明している。おそらく、特殊な構造のアミノ酸だけが生命を形成するDNAを保有しているのだろう。アミノ酸が複雑な構造を持つ生命細胞に進化するには、数億年の歳月がかかるはずである。科学実験室では、やはり時間が足りないのかもしれないなあ。






Last updated  2010.04.09 16:49:29
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2010.03.06
カテゴリ:自然と生命
 12900年前から地球の寒冷化が進み、マンモスなどの大型哺乳類が絶滅に追い込まれている。気候の変動が生物環境に影響を与える例になる。気候の寒冷化が始まった原因が、どこにあるかは定かではない。しかし、北米大陸の地層にナノダイヤモンドの結晶が広がっていることが発見され、時期が一致するので絶滅の関係があると考えられている。ナノダイヤモンドは、顕微鏡でしか見られない細かいつぶになる。一般のナノダイヤモンドは、産業用の研磨剤などに使われている人工ダイヤを指す。ナノダイヤモンドの結晶を生成するには、高圧と高熱の製造装置が必要になるから、どうやって北米大陸にナノダイヤモンドの結晶が散布されたかが、解けない謎になっている。
 最有力説は、炭素を多く含む隕石が地球に衝突したという考えであり、過去の生物大量絶滅事件も、巨大隕石の衝突によるものが多い。衝突時の高熱と爆風によって、炭素から生成されたナノダイヤモンドが北米大陸全体にばら蒔かれたという理論は筋が通っている。大型隕石の衝突は、地球気候の変動を生み出すので、それによって大型哺乳類が絶滅に追い込まれていったと考えると首尾が一貫する。マンモスやサーベルタイガーの絶滅が隕石の衝突による爆風と気候変動だったという説には納得させられる。
 しかし、科学は単純に進まない。もし、ナノダイヤモンドが隕石由来の物質ならば、大爆発によって損傷を受ける。隕石の衝突による熱と爆風によって、結晶のサイズや形は一定しない。隕石付近で発見されるナノダイヤモンドは、北米大陸に広がっている結晶とは異なっている。北米大陸の結晶は丸く粒がそろっていて、マグマなどの自然界で生成された結晶と考えられる。しかし、それがどうやって北米大陸全体に散布されたかを知るすべはない。
 ナノダイヤモンドが隕石由来でないとすれば、大型哺乳類の絶滅も別の視点で考えねばならない。自然のダイヤモンドは貴重な存在であり、条件がそろわないと生成されない。アフリカ南部にダイヤモンド鉱山が偏在している。それはどこにもダイヤモンドが生まれるわけではないことを示している。さらに、それが地上に散布される条件は、火山の噴火くらいしか思い浮かばない。北米大陸にダイヤモンドを噴出する火山があったとすれば、面白い結末になるのだが。
 
 






Last updated  2010.03.07 09:37:25
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2010.02.13
カテゴリ:自然と生命
 ケニアのアンボセリ国立公園は、ライオンの生息地として知られている。しかし、干ばつで草食動物が激減したために、ライオンの危機が叫ばれている。草食動物は、水と草を求めて移動することができる。しかし、ライオンの一族には、強い縄張り意識があり、干ばつになっても水のある地域に移動することが難しい。肉食動物は、自分の縄張りにほかの肉食獣が立ち入ることを嫌う。威嚇しても立ち去らないときは、命をかけて戦う。
 一族で維持してきた縄張りに縛られて、地域を離れることができないと飢餓が始まる。干ばつなどで草食動物が激減すると、ライオンの一族は餓死するしかない。それが生息数を調製させて、弱肉強食の世界を形成してきた。ライオンが強くても、餌の草食動物がいなければ繁栄できない。
 ケニア政府は、飢えたライオンたちの餌として、数千頭のシマウマとヌーをアセンボリ国立公園に移住させるという。人身御供になるけれど、生息数の減ったライオンを絶滅させるわけにはいかない。干ばつによって、ライオンそのものが生息の限界を迎えているからになる。ライオンの生息数は種族維持に必要な数の限界にきている。
 アセンボリ国立公園のライオン族が衰退したのは、ゾウの生息数増加にあると言われている。同じ草食動物でも、シマウマやヌーはライオンが捕獲して餌にすることができる。ところがゾウは強い。一対一では、とてもかなわない。ライオンが集団攻撃で襲うと、ゾウを仕留めることができるが、ゾウも反撃するから、ライオン側の負傷も避けられない。よほどのことがない限り、ライオンが大人のゾウを襲うことはない。賢いゾウたちは子供を守る手段を知っている。
 ゾウは大量の草を毎日必要とする。それゆえに、ゾウの数が増加すると、草原や森は荒れてしまう。シマウマやヌーのようなおとなしい動物は、生息地を押し出されてしまう。ゾウが増えるとライオンは減少する理由は、気象条件と複雑な生態系にある。アセンボリ国立公園では、保護政策によってゾウの数が激増したことがさまざまな影響をもたらしている。ライオンからしてみると、餌にできないゾウの数が増えて、餌にしているシマウマが減ってはたまらない。大地の干ばつは、ライオンの窮状に輪をかける。ケニア政府が、ライオンの餌用として、シマウマやヌーを移住させるのも無理はないかなあ。






Last updated  2010.02.16 13:07:06
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2009.11.25
カテゴリ:自然と生命
 歴史の本では、氷河期は1万年前に終わり、人類の文明が始まると記述されている。地球物理学では、現在も氷河期の中にあり、氷に覆われる面積の多い氷期と現在のような間氷期に分かれていると考えている。なぜ、地球の温度が上下して、氷河が北半球を覆う氷期が始まるのかを立証できる理論はない。さまざまな要素が複雑に組み合わさって、地球は氷河期を迎える。地球全体が氷におおわれる全地球凍結さえも起きたことが、赤道地帯の地層からわかっている。
 氷期が始まり、北半球の大陸が氷に覆われると、その地域の植物は全滅する。動物たちは温かい地域に移動できるので絶滅はしないけれど、密集してくるので弱肉強食は苛烈になる。数万年の氷期が終わり、地球が温暖化してくると、生物は北に移動を始める。氷に覆われていたシベリアに大森林が復活するまでは長い年月がかかり、そうなって森の動物たちも生活できるようになる。氷期を生き残れずに絶滅する動植物も多発する。
 現在の氷河期は、南極大陸の移動と密接な関係がある。ゴンドワナ大陸が分裂して、南極大陸が極点に入った。南極地方では、雨や雪が凍結して大氷河が生まれる。氷河は次第に成長して南極大陸を覆い、地球全体を冷やす効果を与えてしまう。いずれ南極大陸は移動して極点を脱し、緑の大陸が復活する。そうなると、気温も上昇して地球は温暖期に入る。大陸移動の他に、太陽のエネルギー総量や太陽と地球の位置関係なども地球の環境に複雑に影響を与える。
 1万年前に終わった氷期と現在では、地球の気温を設定する要素はほとんど等しい。にもかかわらず、北半球の氷河は溶けて、地球は温暖化してきた。氷河が急速に溶けていった原因を人類はつかんでいない。それゆえに、次の氷期がいつ来るかも計算できない。いずれ、地球の気候循環により、次の氷期がやってきて、北半球は氷に閉ざされてしまう時代が来る。それが人類の絶滅に結びついていくかは謎として残される。






Last updated  2009.11.26 12:52:21
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2009.11.10
カテゴリ:自然と生命
 恐竜が地上を支配した時代を中生代と呼ぶ。中生代は三畳紀、ジェラ紀、白亜紀に分かれる。地球に大異変が起こり、生物の95%が絶滅するという惨劇を経て、三畳紀は始まる。生物にとって三畳紀は厳しい生息環境だった。それまで大気の30%を占めていた酸素が急激に減少して、わずか10%程度の濃度になってしまう。大量の酸素を消耗する化学反応が地球に起きたはずなのに、その原因はつかめていない。現在の酸素濃度は20%程度だから、いまだに半分程度しか戻っていない。どこかに大量の酸素が埋没していることになる。
 大量絶滅を逃れた生物は、一つに統合されたパンゲア大陸各地に広がっていった。植物はシダ類や針葉樹などが栄え、両生類や爬虫類も増加してくる。しかし、三畳紀後期の地上を制覇したのは哺乳類だった。体温を一定に保てる哺乳類は寒さに強く、地球のあらゆる地域を制覇していく。哺乳類の時代が始まるかに見えた地上に小さな恐竜が進出を始める。酸素不足に強い呼吸システムを持つ恐竜は、哺乳類を駆逐して大陸を制覇し、ここから恐竜の時代が始まる。
 哺乳類は恐竜に追われて、夜の闇に逃げ込んだ。1億年以上にわたって、夜の森にひっそりと生存するしかなかった。それゆえに、多くの哺乳類は色彩感覚を失った。白黒の夜行生活に鮮明な色彩感覚は必要ではなく、唯一の例外はサル族になる。どうやら、原始サル族は恐竜を恐れずに昼間活動をしていたらしい。高い知能を持つサル族は、昼間の森でも活動することができた。哺乳類は樹上生活組と夜行生活組に分裂していたらしい。
 三畳紀末にパンゲア大陸が分裂すると、地球環境が激変していく。次のジェラ期がはじまると、地上は恐竜の世界に染まっていく。巨大化した恐竜に対抗できる生物はなく、恐竜同士の激しい生存競争が始まる。哺乳類はネズミ程度に縮小して夜の闇を走りまわっていた。小型恐竜の餌になるだけの地味な暮らしが1億年以上も続く。それでも、サル族はしぶとく恐竜時代を生き抜いていたことは間違いない。彼らは太陽の下の生活を失わなかった。そして、白亜紀になると栄養豊かな果実が実る被子植物も出現する。始祖鳥のように樹上生活を送る恐竜も出現しただろうけれど、サル族は生き抜いて、白亜紀末の大絶滅を迎える。
 






Last updated  2009.11.10 11:24:22
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2009.10.29
カテゴリ:自然と生命
 恐竜は滅亡した生物なので、人類は誰も見たことがない。それでも化石から、概要だけは復元できる。骨が完全にそろっている化石は少ないので、磨滅した骨は補修して復元する。それを頭の中でイメージしながら、イラストレーターは恐竜を作図する。かつては爬虫類の仲間と考えられていたので、皮膚の色は爬虫類を参考にして描いていた。現在は研究が進み、温血の鳥類と共通部分が多いことが認識され、色や行動も鳥類を参考にするようになっている。  
 多くの恐竜図鑑は、最新の研究に疎い。製作年代が古いほど、最新理論から取り残されるのは仕方がない。ナショナル・ジオグラフィックの恐竜図鑑は7月に発行され、生々しいイラストだけでなく、本文の内容も最新研究を踏まえて執筆されている。図鑑の執筆者がマイケル・サーモン一人だけというのが優れている。多くの図鑑は、複数の執筆者が自説を主張するので、理論に一貫性がない。それに比較すると、一人の執筆作業は労力が膨大になるが、筋に一貫性ができる。
 恐竜に詳しくない人は、この図鑑のイラストだけを眺めていても楽しいだろう。一つ一つの絵に執念が込められている。膨大な資料と細部にわたる研究と想像力を駆使しての作業が続いたはずである。印刷の出来も素晴らしい。古代生物の好きな人間には、たまらないテキストが生まれたといえる。化石しか残されていない恐竜を精密に再現するという執念が感じられる。もちろん、本物の恐竜の真実は地層の闇の中に封印されているので、すべてが明らかになるのは、発掘が終わる数百年後の遠い話になるけれど。 






Last updated  2009.10.30 19:51:11
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2009.10.25
カテゴリ:自然と生命

 チンパンジー研究家の執念は凄い。アフリカの密林にテントで定住して観察を行うという。類人猿にしてみれば、人間は厄介な存在なのだが、不思議なことにチンパンジーと人間の戦いは起こらないらしい。類人猿側からみると人類は最強のライバルになるが、生息範囲が異なり、普段出会わないので敵に見えないらしい。アフリカにすむ人間はチンパンジーに攻撃を仕掛けたりしないので、和平が成立している。チンパンジーが平和主義者だと信じられていた理由だろう。 
 チンパンジーの一族を観察している途中で、研究者は残酷なシーンを目撃した。他のグループのチンパンジーを狩るのである。そして、美味しそうに生のまま食べてしまう。チンパンジーが菜食主義と思われていたのは誤解であり、植物だけでは頭脳が育たない。人類が肉食をすることによって、頭蓋骨を発達させたことは知られている。他の類人猿よりも肉食を好んだことが、人類を進化させてきた。DNAがほぼ一致するチンパンジーと人類の共通点は肉食にあり、エネルギー効率のよいたんぱく質が、頭脳の進化と知能の発達に欠かせない。 
 チンパンジーの狩りは娯楽でもあり、たんぱく質獲得の手段でもある。菜食主義に見えるチンパンジーが小動物の狩りをするのは、気まぐれにしか思えないが、ほかの一族を襲うときは真剣勝負になる。相手も本気で反撃するから、まさに命をかけた戦いになる。相手を倒すための集団戦法や罠などは、そのまま知能の進化をもたらす。知能の発達が遅れたグループは、ほかの部族に狩られて滅亡するしかない。何度も繰り返された狩りの中から、戦いの戦術や手法が生まれていく。そして、それを一番進歩させたスタイルが槍や弓矢になっていく。 
 チンパンジーが同族を襲うという姿は、原始人類に共通しているはずである。肉食の味を覚えた人類は、その能力を最高度に発達させていく。アフリカの大地は、狩りの場にふさわしい。単なる石投げから、弓矢を製造するまでには、何万年という歳月が必要になる。その困難さは、チンパンジーがいまだ武器を発明していないことにも表れる。道具や武器は必要から生まれてくる。生活や戦いの場で役に立つものを製造するには、高度な知能がないと話にならない。マンモスまで襲うようになる人類にとって、同類の猿人や原人などは獲物にしか見えないだろう。ホモサピエンスに先立って原始文化を形成した人類がすべて滅んでいるのは、偶然ではなかろう。族滅を想定するのが自然であり、人類同士の血塗られた歴史が刻まれているはずである。いつか、ホモサピエンスとチンパンジーが生き残った謎が解ける日が来るかもしれない。







Last updated  2009.10.25 14:05:35
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