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2009.04.27
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カテゴリ:自然と生命

 アフリカ骸骨海岸から広がるナミブ砂漠には、さまざまな砂漠植物が生きている。その中でも衝撃を与えるのは奇想天外だろう。(http://www.geocities.jp/ir5o_kjmt/kigi/kisoteng.htm)なんと2000年の寿命を持つ裸子植物という。原始的構造からして、数億年の歴史を持つ植物と考えられている。奇想天外の特色は葉先ではなく、葉の根元が伸びるという構造にある。根元から毎年数センチずつ伸びていく。数百年たつと、葉の先は避けてぼろぼろになってしまう。しかし、新たな葉は出てこない。数千年間にわたって、2枚の葉が伸び続けるらしい。
 サボテンではない奇想天外が砂漠気候に耐えられるのは、葉の表面の構造にある。広い面積の葉に無数の気孔が開いていて、そこから霧の水分を吸い取っている。骸骨海岸を流れる寒流から発生する海霧の水分が、この古代植物を守っている。朝霧は砂漠の奥地まで到達して、乾燥した大地の生物に恵みを与える。霧の発生が少ない年には、多くの奇想天外が枯れてしまう。水分の蒸発を防ぐのではなく、霧を吸収するために葉は進化してきた。多肉植物にはできない芸当だろう。
 地下水の大好きな奇想天外は長大な根を伸ばす。日本で栽培している研究者が根を計測したところ、わずか数センチの苗に数メートルの根が出るという。砂漠で生きる秘密の二つ目が、貪欲に水源を求める根の長さになる。地下に数十メートル伸ばした根で水脈を探し当てた奇想天外は、数百年間水に困ることはない。地下水脈を探し当てられない固体は消えていくしかない。
 葉の先ではなく、葉の根元が成長する植物は、昆布くらいしかないという。水中から上陸した植物の原始的な性質を奇想天外は受け継いでいる。数億年の歳月を生き残った奇想天外は世界中に広がったはずなのに、ナミブ砂漠にしか生息していないところから、砂漠以外では被子植物との生存競争に負けてしまうらしい。ライバルが生息できない70度にも達する厳しい暑さのナミブ砂漠に適応して生き残った。地球には、まだまだ驚くべきやつが生存している。






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Last updated  2009.04.27 13:39:45
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