草莽の記　　　　杉田謙一

三ヶ根山の殉国七士墓の参拝に行く。その北側には階段下が平らになりお町さんの碑などがたっています。そのさらに北にも階段を下りれば平らな場所が。およそ五〇平方メートルの敷地には雑木が茂っていましたが、有志の皆さんで木々を伐採して平地の土地の形状を取り戻しました。かつての造成時にはここにも慰霊碑を立てることができたのでしょう。しかし今はやっと平らな面がわかる段階にまで木々を切り倒した状態。

ここに花を植えようと提案くださる方がいて、管理者であります西尾市に問い合わせたところ、ここは奉賛会にも貸出していない土地ですのでここに花を植えるのは不可との返事だったそうです。そこで西尾市役所に出向き、慰霊碑の近くを雑木林に戻すのは忍びない。ここの整備を許可してくださらないかをお願いに行く。市も検討くださり、結果無償にて管理をすることの許可をいただくことができました。碑を建てたり、木々を植えることはできませんが一年草などの花ならここに植えることができるようになり、さっそく殉国七士奉賛会事務所に走り報告。同時に年会費二〇〇〇円を支払ってきました。

三ヶ根に戻り比島観音の参拝に行くと、この寒空に黙々と草取りを続けて見える杉浦さんの姿が。私も短時間ですがお手伝いさせていただきました。本当に素晴らしき方でまさに本物の日本人であり企業家であり歴史学者であります。