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Shimojimのブログ

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January 19, 2010
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カテゴリ:Economy

一部の著書では、中国がアメリカに取って代わって、世界の覇者になると主張している

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この見通しは本当だろうか。結論からいえば、完全なる誤りである。中国が世界経済の中心となるような事態は絶対にありえない。

その最大の理由は、現在の中国経済は、完全に、ドル体制の中に組み込まれ、その中で発展してきたに過ぎない。つまり、もしもこの先、十分にありうる想定だが、アメリカが現実のドル基軸体制を維持できなくなると、それと同時に、中国は激しく経済破綻する。中国とアメリカは、いやでも、運命共同体の中にいるのだ。

2008年のアメリカのサブプライムローン破綻問題は、単なる「百年に一度の金融危機」などではなく、アメリカの覇権手段の喪失を意味する。そして、彼らは、これに代わる手段を、今後、持ちえないことも意味する。つまり、アメリカは間違いなく、世界の覇者の地位から脱落する。

アメリカの経済的な覇権は、戦後、工業力-金融力の二段階を経て維持されてきた。その間、工業力を日本-中国に委譲しながら、世界経済センターの役割をドル基軸で果たしてきた。現実の世界的な「生産基地」としての中国には、「消費センター」としてのアメリカが不可欠である。後者が没落するとき、自らの膨大な生産力をどこに向けうるというのか。「需要の大霧散」の中では、中国経済は劇的に破綻せざるを得ない。

仮に中国が新たなる覇者になるとしたら、「ドル体制」とはまったく異質な経済社会システムを確立するときであり、それ以外はあり得ない。しかし、現実の彼らの姿からは、それは望むべくもない。1976年に近代化路線への改革で放棄した、「毛沢東モデル」がそれだが、最早、後戻りはできない。






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Last updated  January 19, 2010 11:35:20 AM
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