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青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

青春のギターリペア  K2ギターファクトリー

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2023年11月05日
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カテゴリ:ギターリぺアー
◆Yukinobu Chai Luthier No,6 1975年製
 ギターオーナ様は、故 志那 虎 様で有ります。
 師の意思を引き継いでリペアさせて頂きます
 
◆故 志那 虎様経歴のコピペですがご紹介させて頂きます。
   フラメンコギターを安保 周、三好保彦、両氏に師事し、作曲を美空ひばりお嬢の
 恩師でもあります小沢秀夫氏に師事しました。
 特にラテン音楽の分野ではアイ・ジョージ氏の愛弟子でもあります。
 現在は日本作曲家協会のメンバーでもあり、ギターソリストのメンバーでもあります。
 代表作には「オアシス」「やすらぎ」「イマジネーション」等があります。
 ロス・トレスティグレスとして活躍されておられました。


🌻在りし日の 志那 虎様です

●2017年9月に初めてリペアさせて頂いた【Antonio Marin Montero 】を、試奏された時の
 満面の笑顔です。
 セッティングとシェラック塗装の修正をさせて頂きました
Antonio Marin Monteroは、志那 虎様の師匠の、【アイ・ジョージ】様から譲り受けたギターです


●2019年8月の某介護施設の【開設記念ライブ】の時のショットです
 入所されている、おばあちゃん、おじいちゃん達の笑顔が印象的な楽しいライブでした。
 K2の知人の施設でも有ったのですが、無理を言って出演をお願いしたにも関わらず、
 いいよぉ~の一言で快諾して頂きました。師の懐の深さを実感した事を覚えてます。




◆画像から確認して行きます

●1975年に製作されたギターで、👇モデル名が読めせんのでグレードの確認が出来ません
 サウンドホール下とブリッジの間に、透明のピックガードが付いてませんので引っ掻きキズが
 付いてます


●コーションラベルの上のアルファベットが読めません、解読して頂けるゲスト様が
 いらっしゃいましたらコメント欄に書込みお願い致します。
 ご教授頂きましてギターの詳細が判明致しました

🌻当該ギターは、茶位ギター工房様製のNo,6 と言うモデルで1975年製です
 茶位 幸信 氏が1959年に設立されたクラシックギター工房です
 他の同型ギターと当該ギターのコーションラベルとペグの種類が違いますので、
【ギタルラ社】様のオーダーで製作されたギターと推測されます【工房調べ】



●ギタルラ社はプロギタリスト御用達のショップの様です


●師にしては控えめなデコレーションです


●長年出番が無くフレットボードが荒れてます


●ネック裏が薄くシェープされていて、握り易く弾き易い形状です



●ギタルラ社で購入されてますので只者では無いと思いますが、バック&サイドに使われている材は
 特に良質の物が使われている様です



◆リペア開始して行きます

●師がセルフリペアをされていた様ですが、最後の美味しい所だけ頂く事にします。
 最初にリペアさせて頂いたギターも確か同じでしたね

  お預かりの際にお嬢様は、工房で使って下さいと、おっしゃっておられましたが、数あるギターの
 中から、何故このギターを大切に手元に置いて有ったのかを想像しますと、師の思入れの強いギター
 で有る事は間違いが無く、工房で使わせて頂くよりもご家族のもとに帰る事が正しい選択と判断
 しまして、リペア終了後は帰宅して頂く事になりました。


●特盛のボンドをこそげ落として、隙間に残っている分は残して、盛り上がったところは
 全て除去しました


●1Eの真下の抉れも同じ処置をします
 この抉れは弦交換の際に付いたキズの様です


●フレットワイヤーを磨き、フレットボードに蜜蝋ワックスを塗ります


●ペグのギヤーが尖がっている一般的な形状では無く、丸味を帯びた形状で有りますので
 海外有名工房で製作されたギターで間違い無いと思います。➡間違いでした➡
 茶位ギター工房製No,6と言うモデルです
 


●仮で弦高を測定しますと、サドルの調整だけでは吸収仕切れない高さですので、ネックの元起きを
 測定しますと、4.00mmお辞儀している状態です


●元起き=ネック付根からの逆ゾリ をネックアイロンで可能な限り修正します
 接着剤にニカワが使われてますが、1回で足りない場合は複数回掛けて行きます
 それでも満足の行く結果が得られない時はネックリセットします


●ネックアイロンを掛けた翌日のネックの状態を確認しますと、ノーテンションで6E/10Fが
 1.80mmで改善はされてますが、満足の行くレベルには達してません


●継続して矯正治具をセットして、ネックの元起きを直して行きます
 この工程はどの位時間が掛かるかは予測不能ですが、3週間ほどこの状態で矯正して行きます



●トップ材のダメージとクリアの傷みは、クリアラッカーを極薄で吹いて仕上げます
 完全に乾燥してからコンパウンドで仕上げます


●ネックの元起きは1.0mm弱まで収まってきました


●更に治具をセットして修正します


●トップの傷んだ箇所を下地処理してから、ラッカーを極薄で吹き始めてます


●吹く間隔を十分に空けて3かい吹けばOKです


●元起きの戻り具合を確認します

●良い感じまで戻りましたが、トップ塗装にバフが掛けられるまで治具をセットしておきます
 この状態で6E/10Fが1.80mmですから。サバレスのハイテンションを張っても
 3.50mm以下になる事が確定してます
 師は7.00mmの弦高のギターを30分弾くと、疲れるとおっしゃってましたので、この弦高ですと
 低すぎる可能性が有りますが、サドルで調整出来ますので心配無用です


●サドルの底面の水平は惜しい所でした



●弾き跡はオーバーラッカーで仕上げて有ります

◆セッティング前の下準備が済みました

●オーバーラッカーで吹いたクリアも良い感じで仕上がりました














🌻K2ギターファクトリー
  千葉県八街市 八街 に-67-3 
   代表 加藤 和久
   ☏ O8O-5376-O998 
   ⁂お車6台分の駐車場をご用意しております





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最終更新日  2023年12月05日 02時11分12秒
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