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テーマ:TVで観た映画(3799)
カテゴリ:~2006年 映画・ドラマ
今日は久しぶりの雨。結構暖かい雨でした。
しかし、静岡のほうは大雨になったとか。 程々ということを知らない今年の天気ですね。 ☆ブラッド・イン ブラッド・アウト☆(1993) テイラー・ハックフォード監督 ダミアン・チャパ・・・・ミクロ ジェス・ボレッゴ・・・・クルス ベンジャミン・ブラッド・パコ ストーリー 母親がメキシコ人、父親が白人のミクロは、肌が白い為に地元の仲間に溶け込めない。 そのために常に、自分がメキシコ系アメリカ人であることを証明しようと無茶をしている。 地元のギャング団に入ろうとするのも、自分が何者であるのかを証明しようとしているのだ。 従兄弟のパコ、彼は元ボクサーだった。 クルスは、生粋のメキシコ系アメリカ人で、肌の色に悩む事もなくまた絵の才能にも恵まれていた。 この彼らが、敵対するギャング団との抗争により運命が変わっていく。 クルスが襲われ、背骨を骨折。 その復讐によりミクロは、相手のボスを殺してしまった。 ミクロとパコは警察に追われ、逮捕される。 これにより3人の若者はばらばらになっていく。 ミクロは刑務所に、パコはそれを逃れる為に海軍に。 クルスはもちろん病院に。 ミクロの刑務所生活は、敵対する3つのグループに分かれていた。 メキシコ系アメリカ人、白人、黒人。 これらの複雑な抗争のなか、ミクロは自分の身を守りながらメキシコ系アメリカ人のグループ「ラ・オンダ」に身をおく。 ~~~~~~~~~~~ かなりの長編、3時間。 最初、なんとも荒っぽい若者達の話で、なんだかな~~と思って見るのやめようかと思っていた。 すさんだ若者って感じだったもので、単なる暴力的若者の映画かなと・・・ しかし、決して正しい生き方だとは思わないけれども、彼らがもがいている姿にひきつけられてしまった。 刑務所の中の抗争に身を置くミクロ。 やっぱり肌の色により、メキシコ系に受け入れられるのが大変なんだ。 いったん受け入れられると、彼は若さと度胸でボスの信頼を得ていく。 まったく、刑務所の中は一つの王国なんだよね。 誰が支配するのか。 暴力が支配する王国だ。 こんなところに長くは居たいと思わないのだが、ここにいる限り生き延びなくてはならない。 ミクロが最初おどおどとしていたのが、最後にはこの所内を牛耳るような力を持つようになるその変化が、おそろしいというか・・ かわいそうと言うか。 ここでしか生きられなくなってしまったのだろうかと。 彼は、ここで認められ、自分の存在を受け入れる事ができるようになった。 しかし・・「井の中の蛙」のような、そんなところでしか認められないのなんて・・ 外のクルスはというと、怪我の後遺症の痛みのせいで大麻に手を出し麻薬中毒に。 しかも弟がそれを真似して中毒死してしまう。 家族からも見捨てられ、大事な絵もだんだん荒れすさんだものになっていってしまう。 誰を恨むわけでもないのだが、せっかくの絵の才能も生かすことができずに、自分自身を見失っていく彼もまた気の毒な事だ。 この弟の死によって、海軍を除隊していたパコは麻薬捜査官になった。彼は悪を憎み麻薬を憎む事で、自分の生きる道を見つけたのだ。 しかし、それは同時にミクロや、クルスと敵対する事になるのはもちろんだ。 こうして彼ら3人は精神的にも、ばらばらになっていく様に見える。 ミクロの進む道は、自分の仲間を守る事。 パコは社会の規定に沿って社会を守る事。 この溝は埋めることができないのかもしれない・・ 自分自身と戦っているのはクルスもだ。 一番弱いと思われるクルスが、ラストにパコを誘って河原に行く。 そこで見せたのは、壁に描かれた大きな絵だった。 まだ夢にあふれていた3人の姿を描いた絵だ。 「もうこんな時代は終わったんだ」というパコに、「そんなことはない」と断言するクルス。 ここで二人はお互いをもう一度認め合うのだ。 しかし、ミクロとは再びお互いの顔を見て抱き合う事ができるのだろうか・・・ クルスは3人は友情で結ばれているというのだが、果たして?と疑問を持ちつつ見終わった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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