|
テーマ:DVD映画鑑賞(13602)
カテゴリ:~2006年 映画・ドラマ
レンタルが出たら見たいと思っていた『やさしい嘘』早速借りてきました。
☆やさしい嘘☆(2003)フランス/ベルギー ジュリー・ベルトゥチェリ監督 エステル・ゴランタン・・・・・・エカおばあちゃん ニノ・ホマスリゼ・・・・・・・・マリーナ ディナーラ・ドルカーロワ・・・・アダ ストーリー グルジアに暮らす女三世代。エカおばあちゃんに、母のマリーナ、孫のアダ。 生活は貧しく、電気はすぐ止まる、水道も断水ばかりの暮らしではあるがそれなりに幸せに暮らしている。 エカおばあちゃんの楽しみは、パリで働く息子オタールからの手紙と電話だった。 ところがある日、オタールが事故死したという知らせが届いた。 マリーナとアダは、おばあちゃんを悲しませない為に、オダールの死を知らせなかった。 そしてオダールのふりをして手紙を書き続けた。 しかし、おばあちゃんは電話がこなくなり、徐々に不審に思うようになる・・・・ ~~~~~~~~ 話題になった、85歳で女優デヴューしたエステル・ゴランタンが、エカおばあちゃんを演じている。 このエステルは『めざめ』にも出ているんだね。 若い闘牛士が牛の角に突かれて昏睡状態になっちゃう事から始まる話だったけど、あんまりよく覚えていないのだ。 エステルは、普通の生活をしていて一念発起女優になったわけで、普通のおばあちゃんというのがいい味を出している。 ~~~~~~~~ このクルジアという国は、ソ連の崩壊によって経済的に苦しい状態だという事がわかる。 そして、おばあちゃんは旧体制で生きてきた。 よき時代だったと思っている。 それをひっくり返したのが母マリーナたちの世代だ。 しかし、旧体制から逃れ、より良い生活を夢見たけれども現実はかくの如し苦しい。 自信をなくしている世代なのだ。 孫のアダたちは、新しい世代だ。 新しい教育を受け古い事は知らない。 彼らはエネルギーをもっている、しかし国がそれを受け入れられる状況でもなさそうだ。 ~~~~~~~~~ オタールはパリで出稼ぎをしていた。 わずかばかりの仕送りもしていたようだ。 医学生というので、クルジアにいたらお医者さんになる人物だったのかもしれない。 おばあちゃんの自慢の息子だ。 生活は苦しいのだが、この一家には別荘がある。 別荘もかなり老朽化しているのだけれどもね・・・ 昔はいい生活していたということなのかな?? その大事な息子が亡くなった。 オダールにとっては姉になるマリーナは、エカおばあちゃんに話せないと思った。 孫娘のアダはそれに従った。 どうしていいかわからなかったのだ。 でもだましているというのがだんだん苦しくなる。 母と娘は言い合いもする。 アダはなかなか鋭い事を言い、母親は言い返すことができない。 しかし、二人ともエカおばあちゃんをそれぞれに思ってのことなのだ。 ~~~~~~~~~ 後半、このエカおばあちゃんの行動力に驚かされる。 じっくり考え行動を起こす。 そして受け入れる。 この場面は、人生を今まで受け入れてきたエカおばあちゃんだからこそではないかなあ。 また、母親であるマリーナよりも孫娘アダの気持ちをわかっているおばあちゃんでもあった。 この世代の違いが、なんともいえない。 マリーナ世代は今必死で現実と向き合っている世代なんだろうね。 一番苦しんでいるのだろう。 しかし、アダのラストの顔はこれからの彼女がどう羽ばたくのか、希望が見えるような気もした。 地味な映画ではあるが、じっくりと描かれた家族が良いドラマだと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[~2006年 映画・ドラマ] カテゴリの最新記事
|
|