『武士の一分』(2006年/日本)を見た。藤沢周平原作の『盲目剣谺返し』を山田洋次監督が映画化した作品。
下級武士の
三村新之丞(木村拓哉)は妻・
加世(檀れい)とつつましく暮らしていた。毒見役の
新之丞は、ある日貝の猛毒にあたって失明してしまう。これからの
新之丞の処遇を心配した
加世は上級武士の
島田(坂東三津五郎)に相談すると、
島田は殿様に口利きをするというが、
(ここからネタばれ反転)島田はその代償として加世を手篭めにする。それを知った新之丞は加世を離縁したが、後に、島田は自分の処遇につき何も尽力せず、加世を騙しただけだったと知り、島田に果たし合いを申し込む。果し合いで片腕に大きな傷を負った島田は自害し、新之丞のもとに加世が戻ってハッピーエンド(ここまで)。
以下、感想を箇条書きに。
・良くも悪くも、何をやってもやっぱりキムタクはキムタク。
・
島田が剣の名人だというところに説得力がなくて、果し合いのシーンはあっけなく、やや迫力不足で盛り上がりに欠けたのが残念。そこがぼやけたので、“夫婦愛”がメインテーマに感じられた。
・
新之丞を常に見守る
徳平(笹野高史)のキャラが良かった。
加世役の檀れいもけなげな妻を好演していたように思う。
・中途半端(?)な方言(語尾が「~がんす」になったりとか)が不自然で気になった。ああいう言葉にする必要があったのだろうか。
評価は、
★★★ (満点は5つ)
DVD鑑賞で十分かと。