『スキャナー・ダークリー』(2006年/米国 原題:A Scanner Darkly)を見た。
デジタルカメラで撮影した映像を画像処理によってアニメーション化するロトスコープという技法によって制作された作品。
主演は、キアヌ・リーブス。ウィノナ・ライダー、ロバート・ダウニー・Jrなども出演、なかなかの豪華キャストで、他の人の書いたレビューを見ていると、実写のままでもよかったのでは?という声も小さくないようだ。
舞台は7年後の米国。“物質D”という、人間の脳を破壊するドラッグが蔓延している。麻薬捜査官
フレッドこと
ボブ・アークター(キアヌ・リーブス)は、おとり捜査のためドラッグ常用者
ジム・ハリス(ロバート・ダウニー・Jr)らと共同生活をしている。
ジムの密告により、自分(
ボブ)を自分で監視することになった
フレッドは、ドラッグの副作用で自分が誰かを見失っていく・・・というストーリー。
正直、ストーリーはどうでもよく(汗)、この作品の見どころは、凝ったアニメーションと、
ロバート・ダウニー・Jrのラリった感じの演技。
アニメーションの部分では、特に、麻薬捜査官たちが身に付けている“スクランブル・スーツ”というスーツに注目。これは、150万人分もの人間の顔が記憶されていて、それらが常に変化しており、それを着ている人がまったく特定できないという代物。ずっと見てるとチカチカしてるんだけど、手抜きなく、ホントにいろんな顔の人たちが現れては消えていき、素直にすごいなぁと思った。
私個人的には、ドラッグ中毒者たちの妄想なども含め、これをアニメで映像化したのは正解だったと思う。
評価は、
★★★ (満点は5つ)