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2013年06月28日
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カテゴリ:読書
20130628.JPG
出張の行き帰りで乗車時間があったので、一日で読み切ってしまいました。
なんとなく今まで林真理子は読んだことがなかったのでちょうど良かった(自発的に読むにはどれからよんだらよいのか難しいので)。
まあこの本の短編集の構成としては宮部みゆきのと似た様な感じだなと思いましたが(前の方が現代といっても所謂バブルの時代のもので、後半は歴史ものといっても大正-昭和なので基本的にまとめて現代としてもよいのですが)、それはあくまで感覚的なものでしかなく、宮部みゆきのは基本的にすべてフィクションでしたが、林真理子のは前半は地方出身女子の東京生活における悲哀みたいなものが根底にあり作者自身を見つめたような内容、後半は明らかに本人が言っているように作者家族の自伝的内容となっており、リアルさが私にはヘビーに感じました。
このところの一連の読書で気が付いたのですが、私は何か物語を欲しているのです(完全なフィクション)。だからあまり今まで宮本輝や林真理子の本には今まで手が出なかったのかもしれません。でもこの間読んだ太宰治(斜陽や人間失格)は私小説の権化みたいな作品でありながら物語性というようなものが失われていない(少なくとも私にとっては)だから「天才」だと思ったんでしょうね。


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最終更新日  2013年06月30日 04時40分00秒
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