カテゴリ:スマートと全く関係ない話
Smartの話ではありません。
昨日に続き、ヘリコ話にもう一日お付き合い下さい。 ええ、ぶっちやけネタ切れなんっすよ……。 で、コレなんだと思います。 ![]() 裏はこんな物が付いています。 ![]() 先程の、裏の表側にはブレーキトリガーの文字が読めます。 ![]() 更に上の矢印部分、くりくりと動きます。 ![]() CP BRAKE TRIGGER の表示。 ![]() 前置きが長くなりました。 これ、コレクティブレバーと呼ばれる、ヘリコプターの操縦装置の一部です。 大きさは、コレくらい。 タイル一枚が30センチです。 ![]() でね、シングルローターの物では無く…、 ![]() ツインローターの物です。 ![]() CH46と言うヘリコプターのコレクティブレバーというパーツです。 ヘリコプターの操縦席の、サイドブレーキぽく見えるパーツです。 このパーツが取り付けられていたのは、米軍や自衛隊で輸送機として使われている、回転翼が前後に付いている物です。 昨今の軍事事情として、鈍足の輸送ヘリに変わり高速移動が可能な“V-22オスプレイ”に変わりつつあります。 使われなくなった輸送ヘリは、解体され屑鉄となって払い下げされます。 で、滅多に入手できないこう言った操縦装置が、オークションで入手できるのです。 操縦装置とかのメイン部品は、定期的な検査で不合格にならない限り、交換取り外しにはなりません。 そう言った意味で、コレだけ綺麗な形で入手できたのは幸運だと思います。 ええ、飛ぶ物大好きを極めております。 ここで、蘊蓄。 飛行機と違い、ヘリコプターは滑走路を必要としません。 (オスプレイやハリヤー等は、別ジャンルで垂直離着陸機・VTOLといいます。) 回転翼の翼角を変える事でそれが可能なのですが、その角度、つまりピッチをコントロールするのがこのレバーなのです。 ヘリコは、操縦桿(サイクリックレバー)を前に倒すと前に進み、手前に引くと後進します。 左右に倒すと、左右に移動します。 でも上昇下降は、このコレクティブレバーを引くか下ろすかで操作するのです。 一番下に下ろすと、回転翼はフラットになり揚力は発生しません。 一番引き上げると、回転翼は起き上がり下方向の揚力が最大になります。 そのままですと、ぐんぐん浮き上がりますので、ピッチをコントロールして空中静止するのです。 更に、ペダルです、正確には“アンチトルクペダル”といいます。 アメリカ製かヨーロッパ製かで操作方法は真逆なのですが、必要に応じてエンジントルクを上げた場合、その反作用で機体は回転し始めます。 空中に浮いてて回転翼を回しているのですから、当然の反作用です。 だから、アンチトルクペダルと言います。 アメリカ製のヘリコのローターは反時計方向に回っています。 (欧州製は時計方向に回転する。) つまり機体は反作用で時計方向に回転しようとします。 それを押さえているのが、テールローターなのです。 そそ、お尻に付いてる小っちゃい回転翼です。 ピッチを変える事で、エンジントルクによる機体の回転をコントロールしています。 空中に静止したまま左を向いたり右を向いたり、ヘリコプターの特徴的な方向転換の方法として、このアンチトルクペダルの操作があります。 ところで、このコレクティブレバーの操作方法ですが、ネットで頑張って調べても解らないままです。 軍用機ですから、マニュアルが一般に公開されていないと思われますが…、 ![]() 刻印されている文字を読むと、ある程度の事は解ります。 左側の2つの茶色いスイッチは、エンジン関係の物。 中央のグリグリ動かせる物は、照明灯を任意の方向に動かすための物。 そして、右側のCYC FWD AFT TRIM が不明です。 CYC シンクロ? サイクリック?? FWDはフォワードで送りかな? AFT アフター? それともオートF何とかの略?? TRIMはトリムだと思う。 LT L R は 左と右だと解るのだけどLTがなんの略だか不明です。 CP BRAKE TRIGGER は、コレクティブピッチ ブレーキトリガーですね。 つまりこのレバーから手放しするための、ロックトリガーです。 要は、ヘリパイロットは両手両足を使って飛ばしています。 右手は、サイクリックから離せません、で、他の機器類を操作するには左手が必要になります。 でも、左手はコレクティブレバーを引いたままでピッチを固定する必要があります。 その時手が離せるように、この引き代を固定するためのトリガーです。 ちなみに、ヘリコプターの操縦席は右です。 副操縦席が左なのは、姿勢維持のためにサイクリックが手放せないための措置です。 もう一種類の刻印です。 先端に近い方の表記です。 ![]() 末端に近い方の刻印です。 ![]() 操作部分の箱の刻印です。 P/Nと有りますから、パーツナンバーだと思います。 ![]() コレが驚きです。 ![]() 56.6.20と読めるのですが、1956年の6月20日だと思います。 このパーツの製造年月日だと思うのですが、凄いね、58年前だよ………。 廃棄処分の証拠です。 配線はバッサリ切られています。 ![]() もう少し長めに切ってくれてれば……、 ![]() 電圧掛けて、テスターでどこの配線かチェックする楽しみもあったのに……。 でも、このパーツを持つだけで充分に気分は味わえます。 以上、お退屈様。 ヘリコ話は今日で終わりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年03月05日 00時11分18秒
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