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2022.03.07
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カテゴリ:琉璃 全59話


琉璃(琉璃美人煞) Love And Redemption
第42話

禹司鳳(ウシフォン)の救出を決めた褚璇璣(チョセンヂー)と鐘敏言(ショウビンゲン)。
そこで敏言が師叔・楚影紅(ソエイコウ)を誘き出し、璇璣はその隙に令牌を盗んで四象無尽(シショウムジン)洞を開けた。
司鳳は気を失っていたが、璇璣が燭龍(ショクリュウ)との戦いで負った内傷を手当てし目を覚ます。
しかし司鳳は自分を信じられないなら助けはいらないと辛く当たった。
璇璣はこのままでは妖丹を奪われてしまうと教え、ともかく急いで連れ出すことにする。
一方、青木(セイボク)鎮にいた小銀花(ショウギンカ)はようやく司鳳に感応し、居場所を突き止めた。

璇璣は皆の裏をかいて秘境を抜けて脱出することにした。
「あなたが何者であろうと私はあなたを守る、たとえ琉璃盞(ルリサン)を奪っても害したりしない」
「褚璇璣、もう一度だけ言う…確かに君に1つだけ嘘をついたが、他に隠し事はない
 天虚(テンキョ)堂や琉璃盞、魔煞(マサツ)星とは全くの無関係だ…君は信じないだろうがな」
司鳳は思わず璇璣の手を払うと、そこへ小銀花が現れた。
「全てあなたのせいよ!」
璇璣に不満を募らせる小銀花、しかし璇璣は何も言い返せず、早くここを離れようと先を急いだ。

一方、秘境の湖底では恒陽(コウヨウ)と守境者たちが陣を張って燭龍の霊を招喚していた。
今日で3日目、間もなく陣が完成する。
その時、突如、元朗(ゲンロウ)が現れた。
弟子たちは師匠と琉璃盞を守るため戦いを挑んだが、その強大な魔力に手も足も出ない。
しかし恒陽は弟子たちが応戦しているわずかな隙に陣を完成させていた。

璇璣たちはあと少しで秘境を抜けるところだった。
しかし突然、司鳳が鎖妖(サヨウ)陣に捕まって動けなくなってしまう。
すると待ち伏せしていた褚磊(チョライ)たちが現れた。
褚磊は璇璣に十二羽金赤鳥の妖丹を奪えと命じ、長老たちの力を借りて陣眼となる。
驚いた司鳳は霊力の弱い小銀花を咄嗟に招喚して守った。
昊辰(コウシン)は掌門の身体がもたないと訴え、璇璣に早く手を貸すよう迫る。
父も司鳳も傷つけられず追い詰められる璇璣、そこへ騰蛇(トウダ)神君が現れ、あっさり陣を壊してくれた。

司鳳はようやく鎖妖陣から解放されたものの、立ちくらみを起こした。
長老たちも霊力を消耗して呆然、その時、褚磊が不意をついて司鳳に剣を放つ。
璇璣は慌てて司鳳に抱きつき盾になったが、司鳳が身を挺して璇璣を守った。
「(グサッ!)うっ…」
(lll´ཀ`):;*.’:;.,.ダー ①

褚磊の命剣は司鳳の身体を貫き、役目を果たして自ら戻った。
「司鳳…司鳳?!」
「君は…私と戦うと父君に誓ったのに…なぜ命懸けで助けようとした?…」
「あれは…あの場をやり過ごすためについた嘘よ…信じないで」
嘘?(꒪ꇴ꒪〣)@父
すると璇璣の傷口から一条の血が飛び出し、どこかへ消えてしまう。

一方、元朗は恒陽と弟子たちを惨殺、しかし再び燭龍が現れた。
さすがの元朗も燭龍を制するだけで精一杯だったが、その時、琉璃盞が怪しげな光を放ち、燭龍を退けてくれる。
すると秘境の岩壁に魔域の花・黒色曼荼羅(マンダラ)が咲き始めた。
曼荼羅の開花は魔煞星が出現する証し、いよいよ魔煞星が復活する。
焦った昊辰は司鳳こそ魔煞星羅睺計都(ラゴウケイト)だと叫び、璇璣に目の前の司鳳こそ敵だと煽った。

司鳳は自分の身体を貫いた剣先が璇璣の胸まで傷つけていたと知った。
しかし褚磊たちは司鳳の背中に隠れ、璇璣の血が招喚されたのを見ていない。
恐らく怪我をした自分の血で魔域の花が咲いたと誤解しているのだろう。
その時、司鳳だけがある真実に気づいた。
…璇璣の血が?まさか!そんな事が…
すると司鳳は急に璇璣を突き飛ばし、翼を広げて飛び上がった。
「そうだ、私が魔煞星羅睺計都だ!」
その様子を物陰から若玉(ジャクギョク)が見ていた。

司鳳は璇璣を守るため悪役を演じるしかなかった。
何も知らない璇璣は呆然、また司鳳に騙されたと誤解してしまう。
「嘘は1つだけだと言ったでしょう?どうして…」
「目的のためなら何度でも君を欺くさ、ふっ、あははははは~!」
すると司鳳は姿を消した。



元朗は琉璃盞の凄まじい威力に耐えられず、あきらめて退散した。
そこへ褚磊たちが駆けつける。
すると恒陽ら守境者たちがすでに息絶えていた。
楚影紅はかろうじて命を長らえたが、二度と術が使えなくなってしまう。
…全て私のせいよ、私の過ちだわ…
自分を責め続ける璇璣、しかし騰蛇は何か裏がありそうだと感じ、天界で調べて来ると伝えた。

長老たちは璇璣を首陽(シュヨウ)堂に呼び、厳しく追求した。
すると褚磊は父親として自分に非があると認め、いきなり自分の指を1本、折ってしまう。
正式な沙汰は妖魔を退治してから、しかしけじめとして昊辰に掌門の座を譲った。
そこで昊辰は璇璣が禹司鳳に情けをかけたのはあくまで旧友だからだと断言、そもそも自分と璇璣は天が定めた夫婦だと訴える。
( ゚д゚)はあ?
「璇璣、天意に従い夫婦になっただけだと誤解されるのを恐れているのだろう?
 だが我らは心から想い合っている、情が通っていれば恐れる必要はない」
(ヾノ・∀・`)イヤイヤイヤ…
驚いた璇璣は否定しようとしたが、昊辰は話を合わせるよう目配せした。
褚磊もこの機に乗じて璇璣を昊辰に嫁がせると決め、2人を信じて欲しいと長老たちを説得する。
戸惑いを隠せない璇璣、しかしこれ以上、父を失望させるわけにもいかず、断腸の思いで決意した。
「今日を限りに禹司鳳と決別します」

璇璣は明霞洞にこもった。
今は自分を罰することでしか悲しみを紛らせることができない璇璣、すると昊辰が現れ、結界を解いてしまう。
「六識が戻らなければ苦しまずに済んだのに…私のせいだ
 初めから君にしっかり寄り添い、そばに置いておけば偽りの情に惑わされはしなかった」
昊辰は二度と璇璣の手を離さないと誓い、一緒に妖魔を退治しようと説得した。
胸が痛むのは戦神でありながら俗世の情に染まり、心魔が生じているせいだという。
「奴を殺せ、それで何もかも全て終わる」
すると泣き崩れていた璇璣はふと大事な人たちを傷つけられた怒りが込み上げて来た。
「二度と手出しはさせない…」
そこで昊辰は術で璇璣を眠らせる。
「知っているか?君はもともと私のものだった…遅れを取ったがまだ間に合う
 こたび何があろうと必ず君を連れて帰る…戦神の寝殿は千年前のままだ
 君は私との過去や情を忘れたがゆえ、司鳳に惑わされた…君は私のものだ
 やはり忘れさせてはならぬことがあったのやも…」
その時、昊辰の頬を涙が伝った。

元朗は若玉から司鳳が魔煞星だと聞いた。
にわかに信じがたい元朗、そこで離沢宮に戻っていた司鳳の様子を見に行く。
すると司鳳の首筋には確かに千年前に柏麟帝君につけられた傷跡があった。
激しい殺気は感じられないが、まだ元神と肉体がひとつになっていないせいだろう。
それにしてもなぜ司鳳は自分が魔煞星だと分かったのだろうか。
司鳳は魔煞星を演じていたが、元朗はまだ確信がなかった。
「これから時間をかけて見極めねば、いずれにせよ今はまだ″ただの″禹司鳳でしかない」



元朗たちが帰ると小銀花が姿を現した。
すると司鳳は全てを知っている小銀花に封口(フウコウ)呪をかける。
「うっかり口を滑らせては困る」
司鳳はどうしても璇璣が魔煞星とは思えず、必ずからくりがあると疑った。
戦神は無支祁(ブシキ)と戦った後に天界を敵視するようになったはず、司鳳は無支祁なら何か知っていると考え、魔煞星に成り済まして魔域へ行くという。
驚いた小銀花は次に情人呪の発作が起きれば危ないと訴え、忘情丹を飲むよう哀願した。
しかし司鳳の志は揺るがない。
「璇璣のためだけではない、私は元朗の邪悪な野心を打ち砕かねばならぬ
 魔煞星に化ければ全て阻止できる」
司鳳は小銀花が密かに璇璣の血を採って来たと知っていた。
「出すんだ…それから柳大哥と亭奴(テイド)に加勢して欲しいと伝えてくれ」

つづく


( ;∀;)すふぉん~
悪者になって高笑いする司鳳、上手いわ~







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最終更新日  2022.03.07 10:15:55
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