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カテゴリ:今宵、若様は恋におちる 全38話
![]() 春闺梦里人 Romance of a Twin Flower 第32話「皇商大会初戦」 いよいよ皇商大会の初戦。 参加する商店は各部門ごと自慢の商品で品質を競うが、寧鈺軒(ネイギョクケン)は凌剣星(リョウケンセイ)を牽制するため、最終的な判断を民の投票に委ねると決めた。 季曼(キマン)率いる皓雪堂(コウセツドウ)は人気商品の非晩霜(ヒバンソウ)で勝負、すでに愛用者が多いお陰で客が殺到する。 そこで如月(ジョゲツ)郡主は歓顔堂(カンガンドウ)に投票してくれれば明月霜(メイゲツソウ)を1個贈呈し、さらに1年間は半額で購入できると謳った。 商品ではなく特典で客を集める邪道な歓顔堂、しかし思いがけず客たちは非晩霜にも負けていないと明月霜を絶賛する。 審査官による検査結果でも2つの商品は品質も使用感もほぼ同じだと判明し、審査は店主が提出した成分で優劣をつけることになった。 するとほぼ同じ成分ながら、明月霜に貴重な薬剤が一種多く配合されていると分かる。 如月は自慢げに季曼も明月霜を使ってはどうかと1瓶、渡した。 「では遠慮なく」 季曼は早速、蓋を開けて匂いを確認すると、確かに明月霜には″犀牛角(サイギュウカク)″が入っていた。 処方を盗まれたのは明らかだったが、証拠がなければ追及することもできない。 こうして民の投票は高価な薬剤を使った歓顔堂に流れ、皓雪堂は2位に甘んじた。 季曼は大会のお陰でむしろ処方を盗まれていたことが分かったと前向きにとらえた。 恐らく勝負は最終戦までもつれそうだが、まだ新商品の処方を決めかねている。 そんな中、水亦清(スイイーチン)のもとに再び銭一明(センイツメイ)が現れた。 「一緒に帰って幸せに暮らそう」 しかし鬼白(キハク)が駆けつけ、腕をひねり上げられてしまう。 水亦清は銭一明が許嫁だったと明かし、その実、自分が持っている秘伝の処方が狙いだと呆れた。 「銭公子、水姑娘に二度と付きまとうな」 「俺よりこんな侍衛がいいのか?!」 すると水亦清が激怒、銭一明を往復びんたして追い返した。 水亦清は新商品の処方に悩む季曼に秘伝の処方を渡した。 実は水亦清の実家は都で薬舗を営んでいたが、父から死に際に託されたという。 「新商品の助けになるかも」 「だめよ、もらえないわ」 「いいから受け取って、この難関を越えることが急務なのよ?」 「私を信じてくれるのね、ありがとう」 県衙には相変わらず間者が張り付いていた。 仲睦まじい夫婦を演じながらも一線を画す季曼、しかし寧鈺軒は季曼が心配でたまらない。 「処方を盗まれた件は私が調べよう…で、対策はあるのか?」 「新しい処方は考えた、明日、薬草を採りに行くの」 「私も行こう!…あ、他意はない、また処方を盗まれないよう用心しなくては」 「そうね」 一方、如月は侍女の蘭児(ランR)から水亦清と争っていた男がいたと聞いて早速、会うことにした。 銭一明の話によると水亦清は罪人の娘だが、家伝の傷薬の処方を握っているという。 如月はその処方を手に入れれば凌剣星に引き合わせると約束、喜んだ銭一明は期待に応えて見せると誓った。 翌朝、寧鈺軒は秦奕閑(シンエキカン)に呼ばれて歓顔堂に駆けつけた。 実は郡主から屋根の修理を命じられ直させたが、今度は梁が傾いていると言いがかりをつけられ、寧鈺軒を呼ぶよう頼まれたという。 その頃、凌剣星から脅された袁朗(エンロウ)は季銘(キメイ)に相談していた。 季銘は凌剣星の世代で茶幇(チャホウ)の事情を詳しく知るはずがないと困惑したが、袁朗は裏に大物がいる可能性を示唆する。 ともかく黄漢(コウカン)に凌剣星を探らせ、略奪の任務は一芝居打って失敗したように見せかけることになった。 季曼たちは約束の時間になっても現れない寧鈺軒を諦め、薬草採りに出発した。 すると歓顔堂の前に人だかりができている。 何でも店の梁が傾いてい今にも潰れそうだとか。 苜蓿(ムーシュ)と桑葚(ソウシン)は自業自得だと失笑したが、その時、店の中にいる寧鈺軒に気づいた。 野次馬は面白がって寧大人が正室を捨てて高貴な郡主を選ぶのではと揶揄し、傷ついた季曼は足早に去ってしまう。 如月は寧鈺軒を引き止めるため、職人たちが何度、修理してもまだ問題があるかもしれないと難癖をつけた。 「全員で屋根に登って点検しなさい!」 職人たちは仕方なく一斉に屋根に登ったが、そのせいで屋根が崩れ、ちょうど下に置いていた薬材が台無しになってしまう。 「なんてこと…全員、棒打ちよ!」 しかし寧鈺軒はそもそも命じたのは郡主だったと指摘、職人には急ぎ屋根の穴を直すよう指示した。 「ただ…一月はかかるな」 「一月ですって?!…聶桑楡(ニェサンユー)に勝たせるためにわざとやったわね!」 すると妻の名前を出された寧鈺軒はさすがに我慢も限界、秦奕閑を連れて帰ってしまう。 ![]() ![]() 陶思維(トウシイ)は聶桑楡から聶青雲(ニェセイウン)との縁談を勧められ困惑していた。 するとその夜、客桟の中庭で偶然、青雲に会いに来た聶桑楡と出くわす。 陶思維は聶桑楡との将来に希望があるか探ろうとしたが、陶思維の気持ちを知る由もない季曼は妹の幸せが自分の幸せでもあると訴えた。 …確かに青雲は良い子だ、もう諦めて手の届く相手を大切にするべきなのか?… 「分かった、私は青雲を娶る、女は青雲ただ独り、側室は持たぬ」 その言葉をちょうど中庭に出てきた青雲が聞いていた。 「本当なの?!私を娶ってくれるのね!」 季曼は聶桑楡の代わりに青雲の幸せを見届け、そこで帰って行った。 寧鈺軒は季曼がまだ戻っていないと知り、回廊で待っていた。 すると夜も更けた頃になってやっと季曼が帰ってくる。 「遅かったな、今日は悪かった」 「梁の修理でしょう?」 「知っていたのか、あれは秦奕閑に呼ばれて…」 「説明は結構よ」 季曼は母屋に戻ることにしたが、急に寧鈺軒が腕を引っ張って季曼を抱きしめた。 「間者だ」 その時、ちょうど阿正(アセイ)が物陰から2人の様子を見ていた。 ![]() ![]() つづく (-_-)ん〜侯爺と季曼のシーンが激減したせいで盛り上がらないのかしら? いやどうした?(←何が?w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.19 23:09:06
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