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カテゴリ:九齢公主~隠された真実~全40話
君九龄 Jun Jiu Ling 第24話「名声と醜聞」 九齢堂(キュウレイドウ)に武徳司(ブトクシ)の金十八(キンジュウハチ)が君九齢(クンジゥリン)を迎えにやって来た。 昨夜から懐(カイ)王・楚九穃(ソキュウヨウ)の熱が下がらないという。 しかし懐王府で九齢を待っていたのは陸雲旗(リクウンキ)だった。 「聡明な君なら察したはずだ、自分を呼ぶ口実だとな」 九齢は医者の本分で来たとごまかしたが、陸雲旗は全てお見通しだった。 「本分ねえ~君は顔と名を変え、王族や貴族を診て太医院と張り合った ここに来るの目的だろう?君が来たいなら歓迎する、いやずっとここにいてくれて構わない」 「何ですって?」 「懐王は裏庭にいるぞ」 楚九穃は君大夫に怒りを爆発させた。 「帰れ!姐夫を誘惑して姐姐をいじめたな!帰れ!」 九齢はどんなに九穃に責められても我慢していたが、ついにこらえ切れず九穃を抱き寄せてしまう。 すると九穃はふと二姉の温もりを感じ、思わず抱きついた。 「二姐(Rジェ)なの?」 九齢はハッとして九穃の手を自分から引き剥がし、九齢公主とは親友だったと伝えた。 「私は永遠に懐王と九黎(キュウレイ)公主の味方です」 都ではまことしやかに九齢と陸雲旗の噂が広まった。 実は九大夫が青山(セイザン)から無事に戻れたのは陸統領の情があったからだという。 誰かが故意に流したことは明らかだったが、九齢は相手にしなかった。 しかし思わぬ事件が起こる。 「小姐、大変です!成国公(セイコクコウ)世子が武徳司と殴り合いに…」 陸雲旗は再び九齢堂に結納品を送ろうとしていた。 しかし朱瓚(シュサン)が邪魔し、結納品を壊して武徳司ともみ合いになってしまう。 武徳司の前はすでに人だかりができていた。 陸雲旗と朱瓚は公衆の面前で激しく殴り合いになったが、知らせを聞いた袁宝(エンホウ)が駆けつける。 「やめんか!…皇宮の近くでなんたる体たらく!陛下の耳に入らぬとでも?!」 聞けばもめ事の原因は君九齢だった。 朱瓚は断られても結納品を送った陸雲旗を恥知らずだと非難、しかし陸雲旗は自分と九大夫との問題になぜ口を出すのかと迫る。 その様子を九齢たちも見ていた。 民衆は確かに世子も答えようがないだろうと揶揄した。 爵位を継ぐ身で勝手に婚姻を決めることはできず、もし自ら娶ると言って成国公に反対されれば九大夫は笑い物になる。 「それは私が…」 追い詰められた朱瓚はついに口を開いたが、その時、偶然、通りかかった寧雲釗(ネイウンショウ)が現れた。 「…私が君小姐の許嫁だからです、陸大人にはとんだ誤解を与えてしまったようだ 世子は事情を知って助けてくださっただけなのです」 寧雲釗は騒ぎを収めるため、九齢とは幼い頃から婚約していたと明かし、近く婚姻すると嘘をついた。 袁宝は事の顛末を報告、皇帝にとって都合が良いと進言した。 今や君大夫は男3人を争わせたことで名声が地に落ち、立派な功績を残しても民が広めるのは醜聞だという。 「方家(ホウ)に朱家、寧家まで加わったか…陸雲旗に言っておけ、朕をがっかりさせるなとな」 その夜、朱瓚はひどく酔っ払った。 ( ;∀;)<もう北方に帰りたい…ぅ… 泣いてる…(;´・ω・)(・ω・`;)…泣いてる 張宝塘(チョウホウトウ)と李三氷(リサンヒョウ)は朱瓚の傷心の原因が寧雲釗の告白だと察し、気が晴れるまで飲ませるしかなかった。 一方、寧雲釗は九齢堂を訪ね、事態を収めるためには他に策がなかったと釈明した。 「婚約話を蒸し返すつもりはない」 そこで寧雲釗はほとぼりが冷めるまで沢(タク)州に戻るよう勧める。 九齢はむしろ寧雲釗に迷惑がかかると心配したが、寧雲釗は借りを返す時だと言った。 九齢が寝支度をしていると突然、泥酔した朱瓚が酒を持って入って来た。 朱瓚は九齢に夫が何人いるのかとからみ、答えるまで帰らないと勝手に寝台で寝てしまう。 翌朝、朱瓚が目を覚ますと九齢がいた。 「なぜ私の部屋に?」 「よく見て?」 朱瓚はようやく自分が九齢の部屋に泊まったと気づいたが、自分の醜態は記憶にない。 「あなたは真夜中に来て、″夫が何人いるのか″と私を問い詰めたの あなたには思い人がいるから好きになるなと忠告されたわ」 九齢は朱瓚の慌てふためく様子を見て面白がった。 「昨日はどうもありがとう」 「礼を言うなら窮地を救った状元(ジョウゲン)の夫に…」 「もう言ったわ」 「え?!昨日の今日でもう会ったのか?!」 「あなたにも会ったけど…」 すると朱瓚は何も言い返せず、居たたまれなくなって帰って行った。 宝塘と三氷は朱瓚が人の寝台で寝るまでになったとからかった。 しかし真面目な話、実は雲霄閣(ウンショウカク)から万(バン)家の孫娘が南苑(ナンエン)鎮に現れたと知らせがあったという。 「武徳司に捕まったか?もしくは危険を承知で都に入り復讐するつもりか?」 朱瓚は念のため宝塘に詔獄(ショウゴク)を、三氷には黄誠(コウセイ)親子を見張るよう頼んだ。 「復讐する前に止めないと無駄死にさせるだけだ」 寧雲釗の思わぬ行動に寧炎(ネイエン)は頭を悩ませた。 九齢は兄嫁の話と違って良い娘だと分かったが、夫人は兄嫁が絶対に許さないという。 ともかく寧炎は殿試の結果だけを伝え、雲釗が婚約を持ち出した件はできる限り隠し通すと決めた。 一方、方家にはすでにこの騒ぎが伝わっていた。 承宇(ショウウ)は最後の手段として自分が都へ出向き、夫だと訴えるつもりだったが、思いがけず寧雲釗が助け舟を出してくれたと知って安堵する。 しかし曹(ソウ)氏は寧家の思惑が分からず、何か裏があるはずだと疑った。 つづく ( ๑≧ꇴ≦)九齢と世子の顔の大きさw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.04.27 16:31:14
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