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テーマ:ワイン大好き!(30386)
カテゴリ:建築・都市・建築家
我々がフランスのパリで業務をしていたころ
のことは何回かこのブログに書いた。 フランスでは、夕方の5時くらいになると、 一般の労働者は、会合をしていても、 それまで喧々囂々としていた会合をぴたっとやめて、 握手をしてニコニコして返ってしまう。 逆言えば、会合等を定時に終わらせる為、 会合中は真剣な議論をぶつけ合うのである。 そして、定時を過ぎても仕事をしているのは、 労働者として要領や効率の悪い労働者である と、一般にはみなされる。 日本人はパリに行っても、 日本と同じ様に、定刻をすぎても こつこつと仕事をしていた。 おそらくフランス人の考えでは、 その人の能力というのは定時までに 終了出来る範囲がこれに相当し、 日本人の残業こみの労働能力を100%とするとき 80%程度の力をだして日常の業務を 行っているということになろう。 それに比べると、フランス人の能力を 100%と計算するときには、 日本人は、125%の仕事をしているわけであり、 25%能力以上の仕事をして 金を稼いでることになると考えられている ようである。 フランス人からみれば、100%の仕事に対し 賃金がきめられており、その後は、家族サービスと 文化への接触と、子供の養育にあてられるべき時間 となっているのであり、 125%の仕事時間をかけなければ できない仕事をしている日本人は、 仕事をまとめる能力に欠如していると考えられ、 評価が低くなる訳である。 定刻になったら、きちっと仕事を終える事の出来ない 日本人労働者は、能力がないと見なされるのである。 当然父親等の帰宅が遅くなれば 子づくり、子育ての時間がなくなるわけであり、 健康であっても、子供や、異なるライフスタイルが できないのは、人間としての能力が低いということになる。 フランスの住宅政策はまた、 職住接近を原則とし、 そのために、持ち家政策をとらず、 賃貸住宅政策をとっている。 地方や、衛星都市に勤務するときには、 賃貸住宅ならば支障が少ないが、 ひとたび持ち家を買ってしまうと、 引っ越しが難しくなり、 結果として労働者を苦しめるというのである。 そして、職住接近が容易に可能なのは、 この持ち家政策でなく賃貸住宅政策をとっているからである。 すなわち、家族サービスの時間が通勤時間で すくなくなることを防いでいるのである。 少子高齢化対策の第一歩として、 定時帰宅を実現するのはいいが、 職住接近を可能とする、 都市政策、都市計画、建築計画、教育政策、財務政策 などの充実と改革が必要である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 3, 2007 04:15:52 PM
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