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カテゴリ:社会教育関連
社会教育課題研究
2、社会教育・生涯学習機関・施設の現状と課題について 文部省(現文部科学省)は1988年「わが国の文教施策ー生涯学習の新しい展開ー」を発表した 「教育白書」のことである 「生涯学習の振興の方向」として「生涯学習の体系化を図るには、学校においては基礎基本を徹底し、自己教育力を育成して生涯学習を主体的に展開する能力を育成するとともに、高等教育機関では社会人の職業上あるいは教養文化的な学習要求にこたえる。社会教育においては民間教育事業との関係も含めて国民の生活のあらゆる機会と場所において行われる各種の学習を教育的に高めていくとともに家庭や地域における教育力の活性化をはかる。」と延べ、4つの施策をあげている 1生涯学習推進体制の整備 2学習情報提供・相談体制の整備 3、各種生涯学習施設のネットワーク化 4文教施設のインテリジェント化 第1節 生涯学習時代の社会教育の充実と活性化 -------------------------------------------------------------------------------- 近年における社会の成熟化や国際化、情報化等の進展に伴い、心の豊かさや生きがいなどを求めて、人々の学習ニーズは増大し、かつ、多様化、高度化が進んでいる。また、交通網の整備や通信システムの発達等により、生活圏域の広域化が進んでいる。こうした状況を背景として、人々の間に、社会生活を営む上で必要となる知識や技術に関する学習や趣味・教養など生きがいとしての学習、さらには現代社会が直面している高齢化問題や環境問題等の課題に関する学習への関心が高まっている。学習形態も、年齢や属性など学習者の特性に着目した集団的な学習のみならず、特定のテーマについてのグループ学習や通信・放送などの多様なメディアを活用した学習など様々である。また、学習活動が活発化する中で、学習者同士によるネットワークづくりも進みつつある。さらに、児童生徒の学校外での活動も、学校週5日制の実施などに伴い、地域社会の様々な場で活発に行われるようになっており、職業生活においては、飛躍的な技術革新や急速な経済環境等の変化により、リカレント教育の重要性が高まっている。 一方、高齢社会への対応、豊かで潤いのある地域づくりなどの観点から、学習活動や地域活動を通して地域の様々な課題を解決しようとする取組が盛んになっており、人々の中に、ボランティア活動をはじめとする社会参加活動への意欲も高まっている。また、自由時間の増大や経済的な豊かさが進む中で、精神的な充実感や生きがいを求めて、学習を通して得た知識、技術等を進んで社会に提供したいと考える人も増えてきている。 そうした反面、自らの興味・関心に沿った内容やレベルの学習機会がない、身近なところに施設や場所がない、必要な情報が得にくい、適切な指導者がいないなど様々な理由から、学習意欲はあっても適切な学習機会に恵まれない人も多い。 平成6年9月には、こうした人々の学習ニーズの多様化、高度化等を踏まえて、生涯学習審議会社会教育分科審議会施設部会から、様々な学習機会提供機関との連携・協力による都道府県域レベルの広域的な学習サービス網の整備充実が重要であるとの報告が出された。 文部省では、この部会報告の趣旨も考慮し、社会の様々な変化や新たな課題等に対応した社会教育の充実と活性化を図るため、 1) 現代的課題に関する学習機会の整備と広域的な学習サービス網の整備、 2) 人々の学習活動の拠点となる社会教育施設の整備充実、 3) 学習支援能力の高い指導者の育成、 などの施策を実施している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.16 12:10:59
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