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カテゴリ:社会教育関連
現代社会と社会教育
3、開かれた学校と社会教育について 第3節 「生きる力」をはぐくむ -------------------------------------------------------------------------------- 生涯学習社会において積極的に対応していくためには、自分自身で考え、行動していく能力が必要である。 この点に関連して、第15期中央教育審議会は、平成8年7月19日、「21世紀を展望した我が国の教育の在り方について」の第一次答申を取りまとめ、子どもたちに「生きる力」をはぐくむことの重要性を訴えた。 この「生きる力」について同答申は、「これからの子供たちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力であり、また、自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性であると考えた。たくましく生きるための健康や体力が不可欠であることは言うまでもない。我々は、こうした資質や能力を、変化の激しいこれからの社会を[生きる力]と称することとし、これらをバランスよくはぐくんでいくことが重要であると考えた。」としている。 さらに、同答申は、「[生きる力]をはぐくむということは、社会の変化に適切に対応することが求められるとともに、自己実現のための学習ニーズが増大していく、いわゆる生涯学習社会において、特に重要な課題であるということができよう。」とし、生涯学習社会における「生きる力」の重要性を指摘している。 このような「生きる力」は、学校において組織的、計画的に学習しつつ、家庭や地域社会において、親子の触れ合い、友達との遊び、地域の人々との交流などの様々な活動を通じて根づいていくものであり、家庭・学校・地域社会の連携とこれらにおける教育がバランスよく行われる中で豊かに育っていくものである。 したがって、「生きる力」をはぐくむためには、各種の青少年活動を一層活発にするとともに、家庭・学校・地域社会の連携・協力を強化することが極めて重要である。 2 学校教育での取組 -------------------------------------------------------------------------------- 生涯にわたって学び続けるために必要な資質や能力を育てていくためには、学校教育において、自ら学ぶ意欲や社会の変化に主体的に対応できる能力の育成を図ることが重要である。 このような観点から、現在、学校教育においては、自ら学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力の育成を重視する学力観に立って、個に応じた指導の充実、体験的な学習や問題解決的な学習の工夫等、学習指導の改善が進められている。 また、平成4年9月から第2土曜日を休業日とする月1回の学校週5日制が導入され、平成7年4月からは第2・第4土曜日を休業日とする月2回の学校週5日制が実施されている。この学校週5日制は、学校・家庭及び地域社会が一体となってそれぞれ教育機能を発揮する中で、子どもたちが自ら考え、主体的に判断し、行動できる力を身に付けさせようとするものである。 これからの学校教育は、このような「生きる力」の育成を基本として、引き続き、子どもたちが、自ら学び、自ら考える教育の推進を図っていく必要がある。 また、今日、子どもたちをめぐる教育環境は著しく変化している。特に子どもたちは、マスメディア等によってもたらされる様々な情報や社会的風潮の影響を強く受けている。学校が社会から孤立することなく、家庭、地域社会との連携の下に、子どもの生活全体を通じた適切な教育に配慮することが必要である。 特に、いじめ・登校拒否問題に対応するためには、学校は、家庭や地域社会との連携・協力を一層進め、家庭や地域社会とともに子どもたちを育成する、開かれた学校を目指すことが重要である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.04.16 13:09:16
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