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セリエAではまだスクデット争いがもつれていますが、例年なら一番ホットになる下位戦線が早々と決着してしまった上に、CLもUEFAカップもイタリアのクラブは関係なくなっちゃったんで、世の中は徐々にワールドカップモードへの移行が始まっています。
イタリア代表は、昨日、今日と代表候補選手29人(コッパイタリア決勝を戦ったインテルとローマの選手は除く)を集めてのミニキャンプで、15日の招集メンバー発表に向けた最後のコンディションチェックを行いました。 それに合わせて、というわけじゃありませんが、先週からイタリアのスーパーマーケットには、こんなものが出回りはじめました。アズーリのオフィシャルサプライヤーである大手ビール会社ペローニPeroniによる期間限定ラベル。歴代アズーリの中でも記憶に残る名チーム(38年フランス大会優勝、70年メキシコ大会準優勝、82年スペイン大会優勝、90年イタリア大会3位、94年アメリカ大会準優勝)をそれぞれあしらった、5つのバージョンがあります。ご覧の通り、デザイン的にはちょっとダサいというかエグいんですが、まあこういうのは縁起ものなので、笑って大目に見ることにしましょう。 ぼくはイタリアでは普段ほとんどビールを飲まないんですが(だって日本のビールより全然不味いんだもん)、今回は思わず3本購入しました。左から、38年、70年、90年です。好みで選んだらこうなりました。 ■38年:中央でジュール・リメ・トロフィを掲げているのが伝説的な名監督ヴィットリオ・ポッツォ。サン・シーロのスタジアムに名前を残すジュゼッペ・メアッツァも写っています。 ■70年:後列で頭ひとつ抜け出しているのが、現インテル会長、史上はじめての攻撃的左サイドバックと呼ばれたキャプテンのジャチント・ファッケッティ。 ■90年:後列左から2人目、GKゼンガの隣で頭が盛り上がっているのは、若きパオロ・マルディーニ。ひとり置いてこっちを睨んでいるのは、誰あろうカルロ・アンチェロッティ(現ミラン監督)です。前列中央は今シーズン途中、アホな会長に愛想を尽かしてリヴォルノの監督を辞任したロベルト・ドナドーニ。 イタリアのビールといえば、このペローニの他に、同じ会社が出しているナストロ・アズーロNastro Azzurro(二輪GPチャンピオン、ヴァレンティノ・ロッシのスポンサーを長くやってました)、そのライバルで髭のオヤジがシンボルのモレッティMorettiあたりがメジャーです。イタリアというのは不思議な国で、そういう、工業化された大企業が作る普通のビールがある一方で、生産量は少ないながら、妥協のないこだわりによって作られる、マイナーだけどすごく品質の高いプレミアムビールがあったりもします。 それが、ピエモンテ州ビエッラという、アルプスの麓の小さな都市で作られているメナブレアMenabrea。ワールド・ビール・チャンピオンシップというブラインドテイスティングのみによる品評会で、毎年のように1位、2位のメダルを勝ち取っているという逸品です。年間生産量は10万ヘクトリットルで、これはバドワイザーの1000分の1だそうです。儲けのために生産量を増やさず品質第一を貫く、というポリシーが昔からの看板。ワインならわかるけど、ビールでもこういう風に職人魂を注ぎ込んで世界最高レベルのものを作り出してしまうところが、イタリアという国の奥の深さです。 イタリア国内でも、他州ではなかなか入手困難らしいのですが、幸いここは同じピエモンテ州だからなのか、大きなスーパーに行くと比較的普通に手に入ります(品切れの時もよくあるけど)。これはなかなか美味いので、ぼくも年に5本くらいは飲んでます。色も淡くてのど越しは軽めだけど後味でこくが出てくるという、デリケートな味わいで、夏場にぐいぐい飲むのにはあんまり向いていないですね。むしろ、ちょっと肌寒くなってきたくらいの季節に、サラミでもつまみながら食前酒代わりに飲むといい感じ。あ、でも細身のアスパラとパンチェッタ(ベーコン)を炒めて、ちょっと黒胡椒を効かせたやつとも合いそうだな。明日買ってきてやってみようかな。□ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.04 10:52:13
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