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片野 道郎

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2006.06.18
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 前回のエントリーで、グループA、Bともに勝ち上がり2チームが決定、と書きましたが、スウェーデンはまだ決定じゃなかったですね。失礼しました。でもまあ、もし最終戦に負けても、T&Tがパラグアイに2点差とか3点差で勝たない限り大丈夫なわけで。
 グループCは「死のグループ」だったはずですが、蓋を開けて見ればアルゼンチンオランダが連勝して、すんなりと決着がついてしまいました。グループDは、グループBと似たような状況。イングランド対スウェーデンも、ポルトガル対メキシコも、引き分けが双方にとって一番ハッピーなわけで、それ以外の結果を期待するのは難しそう。ただし、巡り合わせによっては、イングランドとスウェーデンの双方にとって「負けた方がこの先何かと有利」という不健康な状況が生まれる可能性があります。その話は、イタリア戦のコラムと合わせて月曜のエルゴラで。
 それよりもグループEですよグループE。最後のチェコ戦は消化試合のはずが、ガチの真剣勝負になってしまいました。
 
アルゼンチン6-0セルビア・モンテネグロ

??セルビア・モンテネグロは期待外れ。立ち上がりから相手に主導権を譲り渡して自陣にドン引き、でも結局アルゼンチンの華麗なコンビネーションに翻弄されて、なす術なく崩壊するしかありませんでした。

??ことさら消極的なゲームプランを選んだ背景には、オランダ戦で、押し上げた最終ラインの裏をロッベンに突かれて決勝ゴールを与えた記憶があったのかもしれません。4+4の2ラインを引き気味に組織してその間隔を狭く保ったのは、リケルメにスペースを与えたくなかったからでしょう。でも、それが完全に裏目。自陣半ばまで自由に押し上げさせてしまえば、アルゼンチンは3人、4人とボールを追い越して攻め上がってきます。アルゼンチンの最初の3点がいずれも走り込んできたMFのゴールだったのは、まったく偶然ではありません。

??アルゼンチンみたいに、最終ラインからゆっくりパスをつないで押し上げてくる相手には、高い位置からプレスをかけて最終ラインと中盤のつながりを分断する方が、理屈の上ではずっと効果的。とはいえ、アルゼンチンはみんなテクニックがあって、下手なプレスは簡単にかわしてしまうので、口で言うほど簡単じゃないわけですが。

??でもオランダ戦のボールポゼッションは39%、この試合も42%。ボールポゼッションが低いから悪いというわけじゃ全然ないんですが、問題は、このセルビアにはカテナッチョTMを決め込むためには絶対不可欠の、一気にカウンターを仕掛けられるスピードを持ったアタッカーが存在しないこと。自陣深くでボールを奪ったら、とりあえず前線のミロセヴィッチケズマンに当てて押し上げるしかないわけですが、じゃあそこから変化をつけられるMFがいるかといえば……。これじゃあ単なる塹壕戦になる以外なし。粘って粘ってセットプレーで1-0、というくらいしか勝ち目のない試合でした。

??アルゼンチンの2点目は、DFラインからパスを13本もつないで、最後は2列目からワンツーで走り込んだカンビアッソが決めるという、素晴らしいゴールでした。組織的なコンビネーションからの崩しに関しては、アルゼンチンとスペインが図抜けてますね。

??3-0で迎えた後半20分、キレたケズマンが愚かなレイトタックルで退場になった時点で、プラーヴィは完全に戦意喪失。アルゼンチンもそれを読み取って、あとは流して相手に恥をかかせず、このまま無難に試合を終わらせようという空気になりました。事実上白旗を揚げている相手に追い討ちをかけない、というのは、特にラテンの世界ではピッチ上でも暗黙の了解です。
ところがペケルマンが、この機会にワールドカップの空気に慣れさせておこうという、これはこれで当然の判断から、テヴェス、メッシを相次いで投入。ベンチでうずうずしていた若い2人に、空気を読めと言っても無理な話です。他の選手がちんたらパスを回している中で、ボールが回ってくると、待ってましたとばかりにドリブルで突進。まずはメッシが縦に突破して中央にクロスを折り返し、それをクレスポが成り行き上押し込んで4-0。今度はテヴェスが負けじとドリブルでDF2人をぶち抜いてそのまま決め5-0。最後はメッシが1人で持ち込んで6-0。まあ若気の至り若さの特権ということで。

??でも、こんな風に大勝してしまうと、アルゼンチンは逆にここから先が難しくなってしまう面もあり。チームやマスコミを取り巻く過剰な熱狂と楽観、テヴェスとメッシを出せというプレッシャー、そういうあれこれに振り回されず、緊張と集中を保って行くのは簡単ではありません。このあたり、ペケルマン監督のチームマネジメントとパブリックリレーションの手腕が、今後非常に問われることになってくるはずです。

オランダ2-0コートジヴォワール

??コートジヴォワールは、アルゼンチンとの初戦もこの試合も、相手とほとんど互角に渡り合い、ボールポゼッションで互角、シュート数では上回るという戦いを見せながらも2連敗。アフリカ勢ではダントツのクオリティでしたが、残念ながら入ったグループが悪すぎました。勝敗を分けたファクターがあるとすれば、フィジカルでも技術・戦術でもなく、経験やゲームマネジメント、精神的なアプローチといった側面だったと思います。

??オランダは、ロッベンのエゴイスティックな突破以外に違いを作り出す武器がなく、試合のリズムが単調でモノトーンな印象。戦術的秩序の枠に収まってそこからはみ出して行かない。ファン・ペルシはウイングというよりもセカンドストライカーで、この4-3-3にはいまひとつ噛み合いが悪いような気がします。若いチームなので、どこかでひとつきっかけを掴むと化ける可能性もあるのでしょうが、どこかでひとつ躓くとそのまま崩れる可能性もあり。

メキシコ0-0アンゴラ

??メキシコボルヘッティがいないと別のチーム。というか、素直にフォンセカを入れず、フランコとブラーヴォという不思議な2トップにして、ロングボールを使う可能性を放棄したラヴォルペ監督が別なチームにしてしまったわけですが。アンゴラにはまだ勝ち上がりの可能性が残っています。

ポルトガル2-0イラン

??ポルトガルは、最後の30mが決定的に欠落しているという、相変わらずの弱点がありますが、これはDNAにかかわる事柄なので仕方ありません。結局決めたのはブラジル人のデコでした。

??ここも、次のチェコと同じでユーロ2004のチームがそのまま2歳年を取っただけ。ピークを越えて下り坂という印象は否めません。今のところ、世代交代に成功したアルゼンチン、スペインが最も輝きを見せているのは、きっと偶然ではないのでしょう。でも1ヶ月の長丁場には、若さや勢いよりも経験や思慮深さが必要になる時だって必ずあります。そこまで体力が持つかという問題もあるわけですが。

チェコ0-2ガーナ

??やはりチェコは、コラーがいないと攻撃が組み立たない感じ。ユーロ2004と比べて、平均年齢が2歳上がった分、押し上げるパワーと勢いに陰りが見られるのは致し方のないところでしょうか。ロシツキに、攻撃のたびに40m攻め上がれと言うのもさすがに酷な話。

??次のイタリア戦は、ガーナ対USAの結果にもよりますが、引き分けでは不十分な可能性高し(USAが勝たない限りダメ)。イタリアも負けられないので、完全なガチンコ勝負です。問題は、ロクヴェンツがこの試合で通算2枚目のイエローをもらい、イタリア戦に出場できないこと。コラー、バロシュがあと5日間で復帰できなければ、ブルックナー監督に残された前線の駒は、大柄だけどDFを背負ったプレーは不得意なハインツしかいません。

??ガーナは、ウイファルシがレッドをもらっている間に待ち切れずPKを蹴ってしまい、イエローをもらったアサモアが笑えました。

今日のアズーリ:イタリア1-1アメリカ

??試合開始直前に変な書き込みをしたら、本当にこんなことになっちまいました。

??イタリアは試合へのメンタルアプローチをしくじった、としか言いようがありません。最初からがんがんプレッシャーをかけてきたアメリカに対抗する精神的な準備ができておらず、最初の20分はボールポゼッション45%と、押し込まれっぱなしでした。幸運だったのは、アメリカとて余裕があるわけではなく、闇雲に前に出るだけで一杯いっぱいだったことです。ザッカルドのふざけたオウンゴールで1-1になり、デ・ロッシのばかげた退場劇(これぞ若気の至り)でひとり多い有利な状況に立ちながら、武闘派路線が過ぎて2人の退場者を出し、後半45分間はイタリアが逆に10人対9人(何それ)という数的優位。この優位を生かし切れなかったのは痛いともいえるのですが、スタートの時点で向かうべき方向を誤っていたことを考えれば、損害をこの程度に食い止めたことで良しとすべきかもしれません。

??次のチェコ戦は、引き分け以上でOKですが、そういう姑息な計算に振り回されず、きっちり勝てるかどうか、何よりもハートの強さ、神経のぶっとさが問われる試合。引き分け狙ったら絶対負けますからね。今日もそうでしたが、そういう時にはリーノ・ガットゥーゾが欠かせません。□





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Last updated  2006.06.18 10:57:32
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