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2016.03.18
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監督の文脈(15)

2016年3月12日 J1第3節@等々力陸上競技場 16,513人(72%)

川崎フロンターレ 3-2 名古屋グランパス
【得点者】
前半06分 エウシーニョ(フロンターレ)
前半26分 松田 力  (グランパス)
後半18分 永井謙佑  (グランパス)
後半30分 大久保 嘉人(フロンターレ)
後半39分 中村憲剛  (フロンターレ)
 
「新米監督のボクに、2ヶ月の期間で目指すサッカーを作れる力はありませんよ」(小倉隆史/名古屋グランパス監督)

「自分たちが崩してないのにピンチを招くシーンがありました。もっと攻撃のレベルを上げていかないと。そうすれば守備もラクになるんですから」(風間八宏/川崎フロンターレ監督)


 ここはプロ野球のスタジアムか。そんな錯覚を受けたとしても不思議ではない。
 第2節と第3節の2試合で、川崎フロンターレは計7ゴールを爆発させた。それらのなかにはサンフレッチェ広島の佐藤寿人が一足先に記録したJリーグ記録となる、大久保嘉人の157発目と158発目も含まれている。だが一方、失点も6という、大味なザル守備を見せつけたのも事実だった。ただ、4失点で勝点1に終わった前節の湘南ベルマーレ戦と異なるのは、失点するまでの経緯だろう。いわゆる「湘南スタイル」を最後まで貫いたベルマーレの獰猛な攻撃と比べて、グランパスの攻撃は特定個人の高さと速さという、じつにシンプルな形でのフィニッシュだったからだ。

 フロンターレの得点は感度の高さと速さ、それを支える技術力と推進力による、いずれも見事なゴールだった。先制点はペナルティエリアを左から右へ切り裂くような嘉人のキラーパスから、中村憲剛とかわしたワンツーをエドゥアルドが目も覚めるような一閃で決めている。続く2点目も憲剛からのピンポイントクロスに嘉人がヘッドで反応、珍しく喜びを肉体で表現した憲剛の3点目は豪快なミドル弾がネットを突き刺した。
 5年目のシーズンとなる風間監督のサッカーが、いよいよ結実の時を迎え、J1での初タイトル奪取も現実的になってきたのではないか。フッと、そんな予感も漂わせる、呼吸感の整った攻撃力をフロンターレは披露していた。

 ところが失点場面はというと、どうもお粗末さが拭いきれない。そのシーンだけ時間が一瞬止まったかのようなブラックスポットが生じ、あまりにもあっさりとゴールを陥れられている。ハイレベルな得点シーンと比較すると、いささか間の抜けた感がある。

 第2節の試合後、やはり就任後5年目を迎えたベルマーレの曹貴裁(=チョウ・キジェ)監督は、口惜しさを滲ませながらも、自分たちの成長の跡を口にしている。
「レフェリーの高山(啓義)さんが、“本当にいいゲームだった”と言ってくれました。でもボクはベンチで指揮をとっていたんで、“何で勝てなかったのかな?”と思いましたがね」
 今季の「湘南スタイル」は、昨年よりもさらに一歩前進した「究極の攻撃サッカー」である。ヴァイッド・ハリルホジッチがA代表に抜擢した遠藤航を浦和レッズに、キャプテンの永木亮太も鹿島アントラーズに奪われるという典型的な育成型クラブであるにもかかわらず、すくなくとも現段階ではチーム力の上積みを確実に成功させている。それを証明してみせたのが、自分たちよりもはるかに格上のフロンターレとの一戦で、彼らは大きな自信を手にしたはずだ。サッカーという競技には、監督の手腕がことほどさように大きく問われるということでもある。
 オフシーズン、セレッソ大阪や京都サンガからの熱心な誘いを断った指揮官は、カールスルーエのマルクス・カウチンスキーの言葉を引き合いに出し、ベルマーレというクラブのあるべき姿勢をこう説いた。
「選手がひとり代わった程度で起こる変化は、クラブ全体にとって大きな変化ではない」

 歴戦練磨の監督たちの刺激的なコメントに比すれば、指揮官としてJ1リーグ戦デビュー3戦目を迎えたばかりの小倉隆史の発言は、きわめて謙虚だった。グランパスの1点目は、身長199cmのロビン・シモビッチが落としたボールを、中央から走り込んだ松田力が難なく蹴り込んだものだった。また2点目は、スローインから始まったセットプレーに、後方から加速をつけた永井謙佑が豪快に決めている。「高さ」と「速さ」のほかおもしろみのないサッカーについて記者が問いかけ、それに対して笑い放って答えたのが、上記新人監督のコメントだった。
 今シーズン、古巣グランパスのGM補佐から監督(GM兼任)に転じたオグといえば、西野朗率いるアトランタ五輪代表候補の一員で、「レフティモンスター」との異名をとった大型ストライカーだった。だが五輪代表のマレーシアキャンプで選手生命に関わる負傷に見舞われ、本来の実力を発揮できぬまま現役生活を終えている。
 思えば風間と貴裁の両監督が現役を引退したのが、96年のアトランタ五輪前後となる。この時期、大きな夢を描きながらプロとしてプレーしていた世代がオグだった。懐かしさとともに、隔世の感を禁じえない。

 フロンターレのサッカーは、昨季も守備面の課題を抱えていた。
昨季ファーストステージの覇者・レッズの得点はダントツの39ゴール、得失点差も群を抜く+22だった。しかし、32ゴールで得点2位のフロンターレは、レッズの3分の1以下となる失点差+6でリーグ順位5位に甘んじている。
 セカンドステージで優勝したサンフレッチェは得点44、得失点差は、なんと+30だった。佐藤寿人とならぶ名ストライカー大久保嘉人を抱えながら、フロンターレの得失点差はわずか+8と、失点面でいかに順位を落としているかが明白だった。
 こうして迎えた今季は、ふたりのGKを含めた守備のベテラン勢を放出し、ボール奪取に優れたリオ世代の奈良竜樹をコンサドーレ札幌から、守備面で複数のポジションをこなせるエドゥアルド・ネットをバイーアから獲得、最終ラインを一気に若返らせた。
 一見、間抜けにも思えた失点場面は、センターバックで先発した奈良とエドゥアルド、あるいはやはり今季補強した鄭成龍(=チョン・ソンリョン)ら、新規加入組のコミュニケーション不足や、風間サッカーへの理解不足があったのではないかと思われる。フロンターレの推進力を生む中村憲剛と大島僚太のふたりも攻撃的なボランチであるため、速攻を食らった時間帯の修正が間に合わなかったのだろう。
 風間監督は後半、相手CFのシモビッチに中盤の選手をひとりケアさせることで、なんとかそれ以上の失点を凌いでいた。だが、ひどく微妙なオフサイド判定に映った後半34分の永井のゴールが幻に終わらなければ、昨季開幕以来となるフロンターレの第3節首位も微妙だったのかもしれない。

 野球スタジアムで観戦するような出入りの激しいゲームは、観衆をおおいに沸かせた。そしてこの2試合から予想できるのは、フロンターレもベルマーレも、実戦を通じながら一つずつチームが目指すサッカーを実現していくのではないかということだ。だが残念ながら、現在のグランパスのサッカーからは、この2チームと同じような質の印象をもてていない。アトランタ五輪世代の指導者は、これからも徐々に頭角を現してくるだろう。オグが目指す理想のサッカーとは、どこにあるのか。その具体的な形を早く観てみたいものだ。

【了】






最終更新日  2016.03.18 16:45:32
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