ただしく怖がりましょうよ?
歯医者さんの予約が、午後5時半。 それから 治療に1時間くらい? けっかとして 夕闇どころか、月明かりのない真っ暗闇のなか バイクで 田んぼの畦道(あぜみち)を走るハメになりました。 あっ、間違えた。 一本前を別の道に入っちゃった。 これ 信号で引っかかって、めっちゃ待たされる道だ。 嫌だな。面倒臭いな。 けど 引き返すのも…面倒だし。 前に信号が見える? わぁ、赤だ。赤だ。…まだ、赤だ。 このまま、赤が続けば 時差式信号は、ちょうど運よく、青になるかも知れないね。 まだ 変わるな。変わるな。 急げ…変わるな…もう、ちょっと ……… わっ田んぼだ!…道がない! ほんと 一瞬で血の気が引いちゃいましたよ。 偶(たま)にですけど そこそこ、よく通る道です。 田んぼの畦(あぜ)が舗装してあって、二車線道路と時差式信号で交差している。 ただ それは、一本だけ。 なぜだか 他の2本は、途中、T字路で途切れて。 その先は まんま田んぼに落ち込んじゃっている。 まあ、あたし 道交法フェチですからね。 一時停止の白い横線があれば きっちり停車します。 T字路でも、十字路でも 左右に道が見えれば 確実に減速しますよ。…いつ何時、ジジ・ババさんが飛び出してくるか判らんもの。 それが 功を奏(そう)したのか?何だか知りませんけど。 ぎゅっと 左右のブレーキを握り込んだら、どうにか止まりました。…田んぼに落ちる寸前で。 ホントかどうだか知りませんけど。 ジジ・ババさんは 1組見つけたら、その陰に100組はいるそうです。 とりあえず 警戒しといて損はないってお話ですか。 何と言えばいいんだろう。 ほっとした、ってより ぎょっとしましたよ。 バッグに突っ込んだままのガラケーは いつ 充電したのかしら?…夏だっけ?春だっけ? なので 田んぼにバイクごと落っこちて たとえ 速攻で意識が戻ったとして、ダレにもどこにも連絡しようがない? そもそも 半径1km以内には、お店もお家も何もないド田舎…いや、田園地帯のド真ん中ですよ。 ガラケーが生きていたって どうやって救急車を誘導すりゃいいのやら?あたしには見当もつきません。 なら バイクで田んぼに突っ込んだ結果 血だらけ泥だらけのまんま 助けを求めて1km以上、彷徨(さまよ)い歩きなさいな、と? そう気づいたから ほっとするより先に、ぎょっとしちゃったんですよ。 事故ってたら 骨折で済んだとして、助かるためには生き地獄だったに違いない、って。 あと。 T字路で道が途切れた先に、信号機なんてあるワケがありません。 なら あの赤信号に見えたのは…何だったんだ?って。 ほんと 真夏の夜の夢(A Midsummer Night's Dream)ならぬ A Midwinter Nightmareでした。 転ばぬ先の杖と言いますか 石橋を叩いて、叩いて、叩いて…あげく、打っ壊しちゃえば渡らずに済む?と言いますか。 とにもかくにも 従前以上の安全運転に心掛けています。 どれだけ 膾(なます)を吹いたところで、お口ん中、大ヤケドするよりゃ、ずいぶんとマシ。 そういう、お話かと。 NHKさんのオイコノミアって番組です。 たとえば 1万人に1人の割合で罹患(りかん)する病気があります。 検査をすると 「病気にかかっている」のに、陽性反応が出ない確率が5%。 「病気じゃない」のに、陽性反応が出る確率は10%です。 検査の結果 あなたは、陽性(=病気にかかっている)と判断されました。 さて あなたが病気である可能性は、何パーセントでしょうか? いやいやいや。 検査で陽性反応なら そりゃ 大概は病気ってことでしょう? 誤差は 5%で計算すりゃいいのか?10%がいいのか? 文系脳の、あたしには難問ですけれど。 どっちにしろ 90%以上の確率で、病気ってことじゃないのかな? では、では。 あたしよりも、おバカ…いや、文系脳のあなたのために ちょっとばかし 計算してみましょうか。 100万人が検査を受けたとします。 はてさて 病気の人は何人でしょう? この時点で、すでに判らないあなたは 一旦、このブログを閉じてください。 そして 小学生低学年用の計算ドリルでも買ってきて 自習でも自殺でもご自由にしてくださいな。…そこまで面倒は見られません。 せめて 小学生低学年用の算数をマスターしてから 戻って来てくださいね。…どうでもいいですけど。 罹患率は1万人に1人ですから 1,000,000人×1/10,000人で 患者さんは、100人になります。 すると…ですね。 病気なのに 陽性反応が出ない確率は10%…100×10/100=10人です。 病気じゃないのに 陽性反応が出る確率は5%…(1,000,000人-100人)×5/100=49,995人…あれっ? けっか 検査で陽性反応が出た人は、(100人-10人)+49,995人=50,085人 けれども 実際に病気の人は、100人なのですよ。 つまり 検査で陽性反応が出て、病気である可能性は、100人÷50,085人=0.00199 なんとなんと たった0.2%以下と相成ります。 検査で陽性でも ほんとに 病気のヒトは 0.2%以下なんですよ。 何と言いますか。 がんの発生率が0.1%から0.15%になったからって 事故後 この地域のがん発生率は、なんと5割も増えました! なんて ブラック・ジャーナリストさんやサヨクさん…いや、市民団体さんは大騒ぎ? 何のことはない がんにならない確率は、99.9%から、99.85%になっただけ。そんなの誤差ですよ。 けっきょく ほとんど変化もないのに 比較する数値を決め打ちするだけで、センセーショナルな話題になることがあります。 そういうの 統計上のマジックと言うのか、悪意ある事実の歪曲(わいきょく)と言うのか。 まあ 何でもいいですけど。 とにかく 数値・比較割合って、とっても扱いが難しいんですよ。 なので。 統計や数値を、ことさら声高に叫ぶ人には ちょっと 警戒した方が賢明かも知れません。 それくらい あたしも判ってたんですよ。 でも、ね。 検査をしました。 あなたは陽性でしたよ。ガンの可能性がありますよ。 とか言われたら。 さすがに ええぇぇ…って、恐れ慄(おのの)いちゃいますよね? けど、心配はいりません。 陽性でも 実際、ガンの可能性は、たった0.2%以下なんですよ!ハハハのハ…って、さ。 ちょっと、ちょっと、ちょっと それ ケンカ売ってる?このあたしに?って、なりません? と言うか 一体全体、何のための検査なの?って。 ただしく怖がりましょうよ。 それが 今回、オイコノミアさんのテーマだったようです。 番組内で例示された確率なら たとえ 検査で陽性反応が出たって 病気である可能性は、たった0.2%以下なんですよ。 だから、何でもかんでも 闇雲(やみくも)に怖がったって仕方ありません。 それよか、恐怖の原因を探って まずは怖がらなきゃならない程のことなのか?どうか、突き止めましょうよ。 それから その対策を練って…ああして、こうして。 つまりは そういう、お話です。 う~ん。 何と言いますか。 あたしが生きてきた、このン十年で 目前から、いきなり道がなくなって バイクで田んぼに突っ込みかけたのは、たった一回切りですよ。 その一回切りを 後生大事に守って 今後の人生訓として生きていこうとする、あたしって、何なんですかね? もっともっともっと 大事なことがあるんじゃないの?って、お話ですよね? あたしは 飛びっきりのチキンですから。 危機管理能力とか、危機回避能力とか。 つまりは それくらい判りなさいよ。考えなさいよ。あんた、おサルさんなの? ことごとく そういう発想で生きています。 ただ、それって 病気である可能性0.2%以下に過ぎない、検査の陽性反応に どうしよう?どうしよう?あたし、これから、どうしたらいい?どころか。 検査を受けた瞬間 陽性だったら どうしよう?どうしよう?あたし、どうしたらいい?と、悩んじゃってるってことですよ。 あげく、もし陽性だったら お仕事は、こうなって…。日常生活は、こうなって…。入院は…なんて想像しては つべこべつべこべ 事前に対策を練っているってことですよ。 なんだか 取らぬ狸の皮算用と言いますか、取られぬ狸の心配性ですか? 危機管理能力や、つねに危機意識を持つ、って そんなに 重要なことですか?大事なのですか? いつもって ワケにはいかないでしょうけど。 ときに えいやぁ、で、飛んじゃえ!ってのも 人生としては アリなんじゃないんですかね? 陽性反応でも 病気の可能性は0.2%以下なんだよ。 なら 病気で死んじゃう可能性は、それ以下なんだよ。 今ここで あたしが飛んじゃって、どうにかなる可能性は、どうなんだ? それ 0.2%よりは、ちっとばかしは多いんじゃないの? バイクで 何十万km走った挙句の、たった1回切りを いつもいつも 人生の教訓にしないといけないのかい? そういうレベルの 危機管理意識って、ほんとに必要なのかい? いまの時代。 人生設計も何もなく バカスカ子どもを産むのは、どうかと思うのです。 見るからに 軽薄で甲斐性なしのクズ…いや、おバカなオトコに惚れちゃって あげく シングル・マザー道を極めましょうか、ってのも、どうかと思うのです。 けれども。 そんなの、自業自得でしょう? もっと 危機管理意識を持ちなさいよ。 それが 口癖のヒトって、どういう人生を歩んで来たのでしょう? そもそも、そういうのって 自らを戒(いまし)める警句であって 他人(ひと)を縛ろうとする呪詛(じゅそ)であっていいワケがない。 バイクで 何十万kmに走った挙句の、たった1回切りを後生大事に! そういう危機管理意識って… はっきし言って なんぼのもんじゃい? ただしく怖がりましょうよ。 そのために 恐怖の原因を突き止めて、その対策を練って…。 それも それでいいですよ。 ただ 飛んじゃいたい!いま、ここしかない!ってなら ときに えいやぁ、で 目を瞑(つむ)って飛んじゃうってのもいい? 後のことは、後で考えりゃいいじゃないですか? どちらにしろ 明日は明日の風が吹くんですよ。…暴風か、台風か、知りませけど。 あなたの人生は、あなた自身のもの。あたしの人生は、あたし自身のもの。 それを そんなの、自業自得でしょう? もっと 危機管理意識を持ちなさいよ。 それが口癖の クソみたい…いや、くっだらないヒトにツベコベ言われたかないですよ。 バッグん中のガラケーを、いつ充電したのか? そんなの どうだっていいじゃないですか? バイクで 田んぼにダイブしちゃったら 泥まみれ血まみれで数キロ歩いて どうにかこうにか民家を見つけりゃいいんですよ。 もう くどくど考えてる時間は過ぎちゃています。 さあ、赤信号が誘ってますよ。 ときに蛮勇を以て バイクのスロットルを全開にしちゃいませんか? ただ あの時差式信号…なんだか薄ボンヤリしていない???