![IMG_1858.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/56c3e7f809f004195b0df53240545fb5b94862e0.58.2.9.2.jpeg)
早春の山形、まだ雪の残る4月3日。
寒河江市平塩熊野神社の春の例大祭が行われます。
…と、いうわけで、今回からは特に「お祭り」にスポットを当てていきたいと思います。
寒河江市の平塩熊野神社は、養老五年(721年)紀州熊野より行基によって勧請されたと伝えられる古社。
まあ、真偽のほどはともかくとして、由緒ある神社です。
...ただ、近くに車が置けないのが難。
路駐の方が多かったですが、ここはご迷惑にならないように1.4km程離れた「最上川ふるさと総合公園第一駐車場」へ車を止めて、いざ出陣!
![IMG_1859.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/3a7368baa0d0f5c7ba20568ca5b60b5ce1825319.58.2.9.2.jpeg)
歩いた甲斐あって、発見も。
神社が近づくと、道路に点々と砂が。
何のおまじないか分からず大分悩んだのですが…どうもこれは、神様の通り道を示す盛り砂なのではないかと。
他地域では御神輿の通り道などに撒かれる例があるようです。
![IMG_1863.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/34cea6dfaa2f8209635f55dcbeb278b837eb3f73.58.2.9.2.jpeg)
いよいよ幟が見えてきました。
お祭りに向かう人もちらほら。
![IMG_1865.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/942758493ced56d99ec8bfa8e599479a11ce84f2.58.2.9.2.jpeg)
神社の周りは少ないながらも出店も出て、お祭りの雰囲気。
しかし、神域に入ると古刹にふさわしい落ち着いた空気が流れています。
![IMG_1875.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/3052f2ae138f1bd6beccc801e93796d9879c7283.58.2.9.2.jpeg)
まずはお参りを。
さて、この平塩熊野神社春の例大祭は11:00から始まります。
そして13:30から奉納されるのが、例大祭の目玉「平塩舞楽」です。
今回、私のお目当てはこの舞楽。
というわけで、13:00頃に来たのですが…寒い。
このあたりから早春の冷たい雨が降り出しました。
いっそ雪に変わってくれればいいのですが…
![IMG_1872.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/ed78770e518f268e47c1803b22119047066c86d8.58.2.9.2.jpeg)
雨宿りしながら見つけたのが、こちらの木像。
十王像と伝えられるもので県有形指定文化財となっております。
ちょっと変わった十王像です。
![IMG_1878.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/276b1db20d631ac0c34c9bb5febfc1e6bffa7b7d.58.2.9.2.jpeg)
そうこうしているうちに、雨もやや小降りになったので、舞楽の行われる楽殿前へ。
うーん、まだ20分ぐらいある…
傘も持たずに来てしまったので、ともかく杉の木の下へ逃げ込むことに。
強い雨ではないので、何とかしのげそうです。
![IMG_1880.jpg](https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/376222abdbf8a299dc71c92e5d3099f21eb298cc.58.2.9.2.jpeg)
舞楽殿から見た神社。
神様にご覧いただくわけですから、社殿は特等席のはず。
ところで、舞楽が始まる前に「平塩舞楽」について少々。
山形県には、日本四大舞楽のひとつに数えられる「林家舞楽」が伝承されています。
林家は山形県村山郡河北町の谷地八幡神社の宮司の家系。
一説にはなんと1200年前から一子相伝で舞楽を伝えているそうです。
谷地からそう遠くない平塩の舞楽も、もとは当然のごとく林家によって奉納されていました。
ところがいつの頃か平塩舞楽は林家の手を離れ、天正年間には平塩の人々によって舞われるようになっていたことが分かっています。
そこに何があったのか、それは分かりませんが、地元の人々が受け継いだ後に、京都に二度ほど笛を習いに行った記録が残っているなど、並々ならぬ熱意で平塩の人々がこの舞楽を受け継いできたことは分かります。
結果、平塩舞楽は林家舞楽を基にしながら、すでに絶えて久しい京都舞楽の流れも組む、農民舞楽という珍しいものになったようです。
現在平塩舞楽で伝えられている曲目は、十番。
1.振鉾、2.散手、3.太平楽、4.安摩、5.二の舞、6.三台塩、7.還城楽、8.抜頭、9.蘭陵王、10.納蘇利 です。
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舞楽殿の奥では舞手がすでにスタンバイ中。
稚児舞の舞手の子ども達です。
稚児舞を舞う子ども達は、11時の大祭の時に父親の肩に担がれて舞楽殿に入るそうです。
さて、まもなく舞楽開始の時間…ですが、今回はこの辺で。
次回、いよいよ舞楽開始です。