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カテゴリ:旅
バリ島回想録第3弾です。
バリに着いて、何もかもが初めての体験で、ちょっとドキドキの第1日目が終わりました。 夕べは寝るのが遅くなってしまったにもかかわらず、まだ薄暗い時間に目が覚めてしまいました。 夢の中に、ピチュ、ピチュと小鳥の鳴く声が聞こえてきたからです。 目を覚ますと、私はバリに居ました・・・・ そうか! ここはバリ島だったんだ!! 今日はバリ島をあちこち観光して回る予定です。 最初に行ったのは、トゥガラランの有名なライステラスです。 カーブを描いた棚田の景観が見事です。 ところが、美しい風景に感動して車に戻ろうとしたら、木彫りの神様を手にした男達がいっせいに押し寄せてきて「100円! 100円!」と叫び始めました。 「な、何なんだこれは???」 どうやら観光地にたむろする物売りのようです。 ガイドは、「この人達を無視して、早く車に乗って」と言いますが、物売りたちは車に乗ろうとする私達に、ドアの隙間から手を入れて、木彫りの神様をニュッと突き出してきました。 もう、なんて強引な・・・・ 首を振って「ノー」と言っても、彼らも生活がかかっているので必死です。 最後の最後まで粘られましたが、「こんなでかくて重い物、持って帰れない」と思ったので、買いませんでした。 バトゥアン寺院にて ヒンドゥー寺院を参拝するために、サルーンというスカートを借りる必要があります ケチャダンスを見るなら、夕陽の中で行われるウルワツ寺院が最高だということで、夕方頃ウルワツ寺院に行きました。 到着すると、会場のほうからはもうケチャの歌声が聞こえてきます。 寺院見学の時間もなくあわててダンスの会場に向かいました。 途中、断崖絶壁の眺めがきれいな場所で、記念撮影しようと思い、ガイドさんに写真を撮ってもらいました。 そして、ちょっと海を眺めていたら、突然、 「きゃあ~~~」という娘の声! いったい何事???? 隣にいた娘は、半狂乱になって泣き叫んでいます。 「携帯盗られた~~、猿に携帯盗られた~~~~」 見ると、一匹の猿が、娘の手から奪い取った携帯電話を持って、断崖絶壁の方に駆けて行きました。 猿はこちらの様子を伺いながら、携帯電話をなめたりかじったりしています。 そして崖の下のほうに消えて行きました・・・・・・・ 娘にとっては、命の次に大切らしい携帯電話・・・・・ 私は、「もう無理だよ・・・」と言いながら、泣きじゃくる娘を連れて、ケチャの会場に歩き出しました。 会場ではもうケチャダンスが始まっていました。 上半身裸の男達が集団で、「ケチャ!ケチャ!」と叫びながら踊っています。 背景は断崖の向こうに広がる海。 ケチャダンスがだんだんと盛り上がるにつれ、サンセットの時間が近付いて、太陽が少しずつ海に沈み始めました。 夕陽をバックにして2人の美女が踊る姿が幻想的です 私が、夢中になってケチャダンスに見入っていると、ガイドがやって来て娘に何か話しています。 さっきの猿騒動を見ていた人が、「5000円払えば、猿から携帯電話を取り戻してあげる」と言っている、とのことでした。 娘は即座に、「携帯電話を取り返してくれるなら5000円払う」と言ったので、ガイドは早速、その人と交渉に行きました。 日没のウルワツ寺院 やがて陽が沈み終わると、あたりは闇に包まれ、ステージで焚かれているかがり火だけが明るく輝いていました。 いったん登場人物が引き上げた会場には、たくさんの藁が敷かれ、その上に灯油がまかれていきました。 いったい何が始まるんだろう? 藁に火が放たれ、ステージにはあっという間に火が燃え広がりました。 火の粉が観客のほうにまで飛んで来て、「うわ~っ!危ない!」と思っていると、先ほどの登場人物が出て来て、火の中で踊り始めたのです。 猿の神様ハヌマンに扮したダンサーは、裸足のまま、燃えさかる火の中で、炎を上げる藁を蹴散らしながら、激しく踊り狂っています。 これが有名なファイヤーダンスです。 熱くないのかな???・・・などと心配してしまいましたが、踊り手は一種のトランス状態に入っている様子で、まるで本当に神様が乗り移ったかのように、燃え盛る火などものともしない様子でした。 まるで神が宿ったかのようなファイヤーダンス やがて火が消え、物語が終わりました。 物語の内容は、インドの古典神話「ラーマヤーナ」の中の1シーンでした。 悪の大王に誘拐された姫を救うために、恋人の王子が王とその手下達と戦うという話ですが、その中で猿の神様ハヌマンが大活躍するというものです。 野生の猿が多い、ここウルワツ寺院にはもってこいのストーリです。 ところで、先ほど娘から、命の次に大事なケータイを奪って逃げた猿はいったいどうなったのだろうか? 娘のケータイは無事だったのか??? ハヌマンさ~ん、娘のケータイも救ってくださいな~~~(^0^) そして天の助けか、はたまたハヌマンの活躍か・・・・どうかは分かりませんが、娘の携帯電話は、バリのおじさんが取り戻してくれたのでした。 崖のほうに降りて行って、猿が飽きて放り出していった携帯電話を拾ってきてくれました。 しかし、あのすごい断崖絶壁を降りて行けるなんて、おじさんは本当に人間ですか?(笑) 娘は、涙を流して喜びました。 ストラップは、猿に噛み切られて、少々傷だらけになってはいましたが、とにかく無事に戻ってきました。 5000円は痛かったけど、「まあ一日バイトすれば取り戻せる額」(娘の弁)だそうで・・・・ バリのおじさんにとっては、おそらく10日分の給料に匹敵する額です。。。。。 「命がけで取って来た」と、おじさんは力説しました。 「サンキュー、テリマカシー」と言って、おじさんにお礼を渡しました。 そんなこんなで、波乱万丈の一日が終わりました。 ホントに、何が起こるか分からない島です・・・・・ この日の夕食は、クタの「クトゥパット」というレストランで 写真はご飯をバナナの皮で包んで蒸した料理です お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.03.07 12:06:57
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