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テーマ:気になったニュース(30263)
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福島の肉牛から3200~1530ベクレルもの高濃度の放射性物質は検出されたことで、汚染源の調査が行なわれたが、原因は昨年秋に刈り取って田んぼに置いてあった稲藁をエサとして与えたことだと分かったそうです。
その稲藁の数値が7万ベクレルと言う信じられない高濃度の汚染値だったことに驚きました。 今朝の「朝イチ」に出演していた放射線の専門家が「濃度が高すぎる」と驚いていたほどです。 当初、汚染牛を出荷した農家は「国の指示通りにやっていた」と言ってたらしいが、実際は配合飼料が足りなくなって、「仕方なく屋外に保管していた稲藁を、4月頃から出荷直前まで与えていた」ということです。 農家も背に腹は変えられない苦しい立場だと思いますが、一件の農家がこういうルール違反をすることで、他の多くのきちんとやっている農家までが風評被害を受けて、結局は自分達の首を絞める結果になってしまうと思います。 この事件によって、「福島の牛肉は危ない」と多くの消費者が思ったでしょう。特に小さい子どもの居る家庭では不安が募ることでしょう。 しかし、この一件で分かったことは、今まで生肉の放射能検査はされていなかった・・・・という事実でした。 私は、店に出回っているものは安心だと思って、震災後もバンバン牛肉買ってましたから、今日のニュースで汚染肉が東京・神奈川に出回ったと聞いて、一気に不安になりました。 牛肉は、狂牛病や口蹄疫などがあった時に、全頭検査するなど他の食品に比べれば、安全性には特に気をつかって検査しているイメージがあったので、安心していました・・・・が、放射能に関してはスルーだったんですねえ・・・ 我が家には小さな子どもや妊婦は居ないので、それほど神経質になる必要はないのかもしれませんが、汚染の不安がある食品をわざわざ高いお金を払って買う必要はないと思うので、当分の間は国産のお肉は買わないようにするつもりです。 今日は、アメリカ産のを買いました。 国産びいきの私にしては珍しいことですが、きちんとした検査体制が整うまでは、ずさんな管理体制への抗議の意味で、個人的に買い控え運動(?)をします。 よく考えてみたら、国産の肉(牛も豚も鶏も)は、米国産等に比べて値段が高いんですよ。 それでも今までなぜ国産にこだわって買っていたかと言うと、味はもちろんですが、「安全性」への信頼があったからです。 その信頼感を裏切られた気がするので、「もう買わない」という選択をします。 生産者は、消費者に対して「安全な食品を提供する」のが誠意であり善意であると思います。 「安全性」という視点を失ってしまったら、もうその生産者は、食品を作る資格さえないと思います。 これまでも、食品の汚染でいろんな問題がありましたよね。 最近では、細菌に汚染されたユッケで死者がでました。 「人間の口に入る食べ物を扱う」ということは、「食べる人の健康に責任を持つ」という意識が必要だと思います。 それが失われてしまったところから、これまでも様々な事件が起こってきたのです。 中国毒ギョーザ事件、汚染米事件、農薬汚染の中国野菜、賞味期限詐称事件、汚染牛乳食中毒事件etcetc・・・・・・ よく「風評被害」と言うけれど、なぜ風評被害が起こるのか? 風評被害という言葉からは、まるで「消費者が過剰に神経質になって騒いでいる」とでも言わんばかりに聞こえるが、実は生産者、流通業者、行政側の不誠実な態度が原因になっていると思う。 今回のことでも、汚染牛を出荷した農家が牛肉の放射能の検査体制の甘さを知っていて、「えさが足りないから放射能で汚染されているかもしれないけど、田んぼの稲藁を食べさせよう。これくらいならどうせ分からないだろう」と考えて、自分の利益を優先したことが発端になったんだと思います。 これくらいなら大丈夫だろう・・・と安易に考えたことがすべての要因だと思います。 しかし、その稲藁は想像を超える放射線量だったのだ。農家の誤算だったろう。 田んぼの稲藁がこれほどひどい汚染値だったということは、この周辺の田畑の土も同じように、高濃度の汚染地帯になっていることでしょう。 チェルノブイリ原発事故では多くの子どもが甲状腺ガンを発症したことで知られていますが、その主な原因は牛乳だといいます。 原発から撒き散らされた放射能を直接吸ったのではなく、長い年月をかけて汚染された食品を食べ続けたことによる二次被害なのです。 10歳以下の子どもは、大人に比べると何倍も放射能の影響を受けやすいそうです。 ですから、政府の決めた基準値も子どものとって本当に安全かどうかは疑わしいと思います。 できれば、子どもには放射能が一切含まれない食べ物を食べさせてあげたいものです。 しかし、そうは言ってもこの先、日本では放射能が含まれない食品を手に入れることが難しくなりそうです。 少なくとも国産の農産物、魚介類は多かれ少なかれ、放射能入りであることを覚悟して食べなければならないでしょう。 こうなったら、TPPを発動して、海外から安く食糧品を輸入するか でも、そうなれば確実に、日本の農業と漁業は死に絶えるでしょう。 この先長い期間、日本の農産物は海外では売れないだろうと思います。 誰が好き好んで、放射能入りの食品を買いたいでしょうか? 海外では、日本の野菜は「放射能ブランド」(笑)になってしまいました。 これもずさんな検査体制を放置して、安易に輸出してしまったことが原因でしょう。 一度失った信頼は、なかなか取り戻せません。特に食品は命にかかわる大切なものですから厳しい眼で見られます。 命に向き合うという覚悟が無い日本政府や自治体、生産者のあいまいな姿勢が招いた自業自得の結果です。 私だって、日本の生産者を応援したい、福島を、東北を応援したいと思いますよ。 でも、そのためには、生産者自身が、信頼に応えられる安全性を確保するために努力して欲しいです。 被災者だから買ってくれ・・・これだけでは、もうダメです。 本来、食を生産する者は、安全性に対して自己に厳しく向き合うべきではないでしょうか? 私は、たくさんの有機農業に携わる農家を知っています。 その人達は、金儲けよりも「安全な食べ物を届けたい」の一念でがんばっています。 私は、そういう人達から食べ物を買いたい。買って食べることで、その人達のがんばりを支えて行きたい。 そう思っています ですから、福島で農業をやっている皆さん、誰よりも安全な農産物を作っていくためにがんばってください。 そのがんばりが伝われば、こちらも命懸けで応援したいと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.07.13 17:28:56
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