上高地
母も楽しみにして、春に行った時に予約してあった秋の上高地。母が亡くなって、自分も体調を崩して、取りやめにすると言うかと思っていましたが、父の決断は「予定通り行く」でした。といっても、自力で立つ事も出来ない父を、一人で連れていくことなど到底無理。会社の同僚の方が、仕事をお休みしてまで付き添って下さいました。そしていつもお願いしているハイヤーの運転手さん。本当に、良く行けたものだと思います。同行して下さったお二人には特に、感謝感謝です。食事も完全介助で、しかも飲み物には全てとろみをつける必要があります。それでも、水分の補給には胃ろうからも水分を入れなければなりません。車の中で、こっそりとチューブを繋いで補いました。どうしても、食べるのは遅いし汚くなってしまうのに、色々とサポートして下さったホテルの皆様。本当に頭が下がります。この場を借りて、深く御礼申し上げます。雨男はこの状況でも健在というか、2泊3日、全て雨が降りました。乗鞍山頂なんて、濃霧で視界10m以下。まあどうせあまり車から乗り降りさせられないので、ドライブと割り切るにはいいお天気かもしれませんが(爆)何度も訪れたこの地で、父は何を思ったのでしょうか。丁度カラマツの黄葉は終わりの頃で、紅葉の方は見頃。しかし気温は既に一桁で、相当に寒い状況でしたが、静かな晩秋の景色の中、葉を叩く雨の音が耳に残りました。来年、連れて行ける自信はないのですが、それでももし来られたら来る?と問うたら、小さくですがしっかりと頷いていました。なんとかしてもう1度父と行くことを目標に、来年の開山を待ちたいと思います。