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カテゴリ:OPERA
新国立劇場「ピーター・グライムズ」最終日
2012年10月14日 本日はいろいろ今までお世話になった方にリアルでお会いすることができまして、非常にうれしかったです。休憩が1回しかないのが残念でした。休憩が3回ぐらいあってもよかったです。 本日はウィーン国立歌劇場の「サロメ」の初日でした。私はたまたまサブスクリプションで購入したチケットがこの最終日にあたっていて、ウィーンとのかぶりを知った時はおよよと思いましたけど、結果的に良かったのかもしれません。 前回に比べすべてが鮮明に見えて、まるでエレンといっしょに、自分まで糾弾されている錯覚を覚え、ひたすら怖かったです。戦慄の3時間でした。 スチュアートスケルトンの細やかな表情の変化。足を踏み鳴らしたりジャンプしたり手を叩いたり、そのすべてに魅了されました。 彼の心が泣き叫ぶ時、私も泣いていました。 独白のシーンでは涙があふれてきました。 これはもはやオペラでなく、サスペンス映画、ストレートプレイ、シリアス・ミュージカルでした。 そして本当に群衆の動きの演出が、よかったです!ものすごく立体的で美しい。私の見ていた席から何もかもまるで絵画のように美しく造形されていました。人のライン。すべてが計算しつくされていて、ウィリー・デッカー恐るべしと思いました。その演出にこたえた新国立合唱団、ブラヴォー!MVPはあなたたちです。 スーザン・グリットン、ジョナサン・サマーズ、キャスリン・ウィン・ロジャース、歌手たちは歌手である以上に俳優でした。ピーターグライムズという映画の中にすっぽりと入り込んだ感じを味わいました。 スーザンの泣き顔が忘れられない。ジョナサンの考え込んだ表情。キャスリンのあきらめたようなおかみの視線。 日本人歌手も皆さんすばらしかったです。 セドリー夫人の加納悦子さん、いつもすばらしいですが、この役もすばらしかったです。嫌味なばあさんだけどどこか憎めない。ネッドとの掛け合いは微笑ましい。そういう役作りでした。男たちや女たちにからまれて、いじられキャラでした。 ネッド・キーンはピーターの敵なのか味方なのかわからない人物ですが、結局金をもらえればいい女の子が大好きな調子のいい男、という造形ですが、吉川さん、きょうは近くで聴けたので、すばらしい声だと感じました。あの沈黙の通辞の時のやはり声の迫力がよみがえりました。 ボブ・ボウルズは、異端であるわりには皆に溶け込んでいる感のあるボウルズでした。ちょっととんがっていて皆を先導するようなやんちゃ坊主で、それほど突出した感のないボウルズ。糸賀さんの美しい声が響いていました。こういう高い声は貴重です。また別の役で聴いてみたい。 対して牧師は常にけわしい表情で、権威を大切にしています。ピーターの家に押しかけた時は拍子抜けして去っていきます。そのあとのボーア亭で実にすばらしい歌唱を披露し、ここだけまるで春のわきでる泉のように美しく、ほんの数秒間でめっちゃ癒されました。すばらしかったです。あきらかに彼が歌うと別次元になります。この人の声はやはり主役の声です。 私のおともだちももちづきさんいいよね!と絶賛してくれました。涙~~ この役は完全に悪役だったので、ファンとしては心がかきむしられました。 ホブソンの演技も見事でした。いい味出していました。 そしてやはり黙役の少年!あまりにも可哀そうで、見ているだけでものすごく疲弊しました。 判事はとっても低い声でした~。 こうやってよく見ていると、実は自分が完全に日本人歌手の方に思い入れしてしまっているのがよくわかりました。 合唱のシーンでは、千葉裕一さんを探しました。発見しました。 最初の教会のシーンでアーンティの姪たちがやってくると小躍りして喜びます。 あとは最初にエレンを糾弾するシーンでしもてがわに一人で立っています。 プロローグ 裁判 ピーターとエレン 夜明け 幕が下りてエレンが幕前に取り残される。 悲しい表情。 幕が開くとそこは教会 そしてこのシーンは! 最後のシーンもまったくここと同じなのである。 街角の歌は賛美歌に読み替えられている。 エレンは左端の席に座る。 アーンティが入ってくる。 アーンティは牧師の横に座る 牧師はアーンティに笑顔で今歌っている讃美歌の本のページを教える 隣にはバルストロードがいて2人のやりとりを笑顔で見ている。 これだけでも人間関係が分かる アーンティは姪たちにあんたたちの席はここよ!と自分の横の席をぽんぽん叩く そういう密な人間関係が凍りつく瞬間 それはピーターグライムズの声が響いた時だ。 おお~い! 人々は無視する。 ボウルズが叫ぶ 自分でやれよ! この声が鋭かった! すばらしい。 ネッドとバルストロードが手伝う 孤児を引き取る話になる。 ボウルズが聴きつけて糾弾する ホブソンはピーターに協力する気がない 牧師はそれを監視している ピーターは怒りにまかせて牧師に詰め寄る 牧師はあとじさる ピーターは椅子を1脚荒々しく持ちだし、腰掛ける エレンがその役をかってでる。 人々はエレンに詰め寄る エレンは皆を説得し、ピーターの肩に手を置く ピーターはその手を握る このスチュワート・スケルトンのピーターは、女性とコミュニケートできない同性愛者っぽい造形というのはいっさいない。ひたすら熊のように男っぽい。 男っぽすぎて子供を荒々しく扱う。 夢見る男だが純粋すぎて人々に嫌われている。 嫌われていてもおべっかをつかって取りいるような性格ではない。 現代社会では許されてもこの共同社会においては許されない存在だった。 セドリー夫人がヤクを切らしてネッドにせがみます。 ネッドはにやっと笑いながら「ボーア亭に来れば…」といじわるに言う 酒場なんかには足を踏み入れたことはないわ! とかっこつけるセドリー夫人 来るんですか? いいわ。 ネッドは女の子の肩を両腕で抱きながら「あのばあさん病院行きだな!」と笑う 嵐が近付いてくる 人々は嵐を警戒して歌うが、 実はピーターに詰め寄り、糾弾しているように見える ピーターという異分子を恫喝している 彼らにとってピーターが忌み嫌うべき存在なのだ 一方ピーターはうれしくてたまらない 海が呼んでいる ピーターはわきたつ海を待っている バルストロードはピーターが嫌われながらもこの地にとどまっているのを気を変えさせようとする ピーターはあの日のことを語り始める バルストロードは少年とピーターではまた悲劇が起きるとピーターに警告する 嵐が来た ピーターは I shall stay! と絶叫する。 椅子を放り投げる 一転してピーターの夢見るような美しい歌唱 What harbour-- 高い声と低い声、怒号、しゃべり声、自由自在のスチュワート。本当にすばらしい。 ものすごい音楽 としか書けない自分が悲しいが… ボーア亭にやってきたセドリー夫人 アーンティはしもての端に椅子をどかっと置く。 バルストロードの悪ふざけに怒るアーンティ セドリー夫人は姪たちにからかわれて This is no place for me, と何度もつぶやく 酔っ払ったボウルズの酔態に人々はいちいち反応してる あの子とやりたい と叫ぶと人々はおお~というリアクションをする。 ネッドがやってくる そしてピーター Who can turn skies back and begin again? このセリフはあとでも出てくる。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年10月16日 08時58分42秒
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