送られてきた葉書を大切にしている彩羽ちゃん
◇東近江
東近江市が市民に協力を呼びかけて東日本大震災の避難所に届けた救援物資を受け取った幼稚園から十日、感謝の葉書が送り主に届いた。
救援物資は、三月三十一日~四月四日まで旧八日市南小体育館と各支所で受付し、市民から寄せられた食料品や生活用品など十トントラック三台分の物資を市職員の現地支援活動に合わせて、福島県いわき市、宮城県岩沼市、岩手県陸前高田市の避難所に届けた。
葉書が届いたのは、市内山上町の小坂彩羽(いろは)ちゃん(4)宅。彩羽ちゃんは、お母さんの裕美さん(29)と一緒に永源寺支所に洗濯用石鹸を届けに行った際、対応した職員から被災地への応援メッセージの記入を勧められ、A四サイズの用紙にドラえもんの絵と「かんばれ」のメッセージを書き、裕美さんが住所、氏名を書き加えて支援物資に添えた。
感謝の葉書は、いわき市の学校法人・小林学園認定子ども園 ふなど幼稚園 職員一同からのもので「このたびは遠い所からのあたたかい支援物資、そして心のこもったメッセージありがとうございます。私たちの園は福島第一原発より50キロ離れ、小名浜にある『アクアマリンふくしま』という水族館より3キロほど離れた場所にあります。地震、津波、原発・・・と今までにない経験をした子どもたちです。まだ、外遊びが出来ない状況にありますが、少しずつ笑顔ももどり、職員共々、日々を過ごそうと頑張っております。ご支援ありがとうございます。いろはちゃんありがとう・」と綴られ、園児の集合写真が印刷されていた。
葉書を読んだ裕美さんは「返事をいただいてびっくりしました。大変な生活をされている中で手書きの葉書を送っていただいたことにとても感動しています。この葉書を宝物として子どもが大きくなったら震災のことと一緒に伝えたいと思います」と話している。