徳川将軍家と井伊家 家康画像や黄金の太刀など 彦根城博物館で企画展 彦根城博物館は28日から市制75周年と同館開館25周年を記念し、徳川家と井伊家との関係を紹介した企画展「武門の絆-徳川将軍家と井伊家-」を開く。 後の彦根藩で初代藩主となる井伊直政は徳川家に仕え、二代・直孝時代を含め、井伊の赤備えと称される精鋭部隊で、関ヶ原の合戦(1600)や大坂冬・夏の陣(1614~15)などで活躍。江戸幕府成立後、井伊家歴代の藩主は譜代大名の重臣集団「溜詰(たまりづめ)大名」の一員として将軍を補佐。大老職にも就くなど、徳川将軍と井伊家当主との信頼は厚かった。
企画展では徳川記念財団からの協力を得て、江戸幕府での井伊家の地位と役割、将軍家との関係を、政治、儀礼、文化の面から紹介。主な展示品は、徳川家康の没後33年目の命日(1648年4月17日)に将軍らが拝礼した画像「東照宮御影(みえい)」、家康が関ヶ原の合戦時に着用し大坂の陣の際にも近くに置いたという「歯朶(しだ)具足」、八代・吉宗が作らせ後の将軍も所用した黄金作りの太刀拵(こしらえ)、幕府から外国への文書に押した銅印「日本政府之印」、二代・秀忠が関ヶ原の合戦前に直政らから受け取った書状への返事など。 計101点のうち、家康から井伊家が拝領した唐の頭(かぶとの飾り)、軍配、うちわの「三種の神器」の目録など20点が初公開。開館は午前8時半~午後5時、11月27日まで。ギャラリートークは29日午後2時~。また11月5日午後2時~の講演会&ギャラリートークでは、同館学芸員が古文書を読み解きながら徳川家と井伊家の絆を解説する。資料代100円。
徳川一八代当主の講演も 彦根城博物館は11月12日午後2時~館内の能舞台で「徳川将軍家の伝統を継承して」をテーマに講演会を開く。 講師は徳川家一八代当主で徳川記念財団理事長の徳川恒孝(つねなり)さん。受講料500円。先着60人。申し込みは往復はがきで4日消印有効。問い合わせは同館?(22)6100。