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カテゴリ:社会
『PDCAサイクルのP(Plan)の前にD(Do)を付けるべき。』
これは、私が考えたことではなく、知り合いのNPO代表の方が主張していたこと。聞いたときは、「なるほど」と思っただけだったが、実際にやってみるとその重要性が身に染みてわかる。 良くあるのがPlanを考えすぎるあまり、Doまでたどり着けないこと。特に仕事ではない、「やったほうがいいこと」に取り組む過程で、良く見かける光景である。 やったことがないことに挑戦する場合、スタートしたら何が起こるかなんて分からない。だからこそ、「失敗」をしないために綿密な調査をする。成功した事例をたくさん見に行って、成功者に話を聞く。そして、話を聞いてスバラシイと思って、自身のPlanに組み込む。しかし、それだけではオリジナリティがないし、成功の「プロセス」がまだ分からないと不安に感じて、調査を継続する。見落としている問題はないか?一生懸命検討し続けるのである。 そのうちに、Planづくりに疲れてしまって、何の実績も出せないまま、チームの求心力は弱まり、他のことも忙しいからなんとなく解散してしまうのである。街づくり講座もこれに似た事例が多いのではないか。 具体性がないからPからDへ行けないのである。 一方、小さいことでもDoを加えることで、「行動している」感覚が共有され、求心力は持続される。さらに大きなメリットは、実践をしているから、うまく行かない時に、何がうまく行かないのか具体的な問題として表れてくることである。 現実的な問題を認識した後で成功例を見に行けば、学びは格段に多く、深くなる。アドバイスをする側も具体的な活動を話してもらえれば、何を伝えるべきか明確になるのである。オリジナリティが必要ならば、その後のPlanで付け加えればいい。その方がずっといいPlanができる。 何が必要か分からない状態で、膨大な情報を集めるのは無駄である。そして、とても疲れることだ。 まず、何かをはじめてみて、違うなと思ったら変えればいい。辞めてもいい。でも、綿密な「Plan」を考えてしまうと、違うなと思っても撤退するハードルは高くなる。Planに固執するあまり、現実を誤って受け止める可能性も高くなるだろう。 「行政は違う。ちゃんとPlanをつくって、承認を受けた上で執行しなければならない」という意見があるかもしれない。確かにそうだ。税金を使う限りは行き当たりばったりではいけない。 それでも、Planを作ることが目的ではないことを忘れてはならない。 予算の執行でも、随意契約が許される場合と競争入札をしなければならない場合があるように、Planづくりにも強弱があって良いのではないか。 まずは、Doを。それからPDCAサイクルを回すのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年02月06日 14時46分16秒
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