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カテゴリ:税金・節税
◆粉飾を暴き出し、焦げ付き債権を損切りするシナリオはできたが、私は、これはうまくいったら儲けものというふうに考えていた。
だから、さらなる仕掛けを探した。 まず、第一に考えたのが、B社は、損益的には「債務超過の状態が相当期間継続」しているが、「その営む事業に好転の見通しがない」という条件は当てはまらない。 しかし、資金的に破綻していることを証明すれば、損切りの可能性があるだろうということ。 これは、「黒字倒産」を応用したものだ。 そこで、五期間のキャッシュフロー計算書を作り、資金的に破綻しているかどうかを検証してみた。 ところが、いろいろと精査しても、「資金的には苦しいが、破綻しているとはいえない」というのが結論だった。 結局、貸借対照表と損益計算書を「粉飾」していない限り、B社の資金繰りは破綻しないことを証明する結果になった。 ただ、逆に、「B社は、損益的にも、資金的にも破綻していない」と証明できたことで、損切りとは全く別の可能性が出てきた。 それは、もうすでにお分かりの読者も多いと思うが、損益と資金の両面で健全であれば、支払を滞らせる理由がない。 つまり、支払の再開を要求することができるのだ。 これが、もう一つの仕掛けである。 結論としては、粉飾を見つけ出して事業に好転の見通しなしということが証明されれば、債権は損切りできるし、粉飾なしということならば、支払の再開を要求できるのである。 結局、A社にとっては、どっちに転んでも有利になる見通しがたったのである。 <<<おわり お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年02月01日 11時56分24秒
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