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カテゴリ:山登りと山歩き
大中寺からJR両毛線の大平下駅まで下りて来たところ、まだ余裕があったので「もう一つ登ってみようか」と、大平下から1駅のところにある岩舟駅で電車を降りました。
岩舟駅の背後にある岩船山 さすがにこれを登るわけにはいかず、目指したのは岩舟駅から西へ4kmほどのところにある三毳(みかも)山です。 麦畑越しに見る三毳山 ここから距離はあるものの、比高は200mもなさそうで、「行きがけの駄賃」ならぬ「帰りがけの駄賃」くらいに考えていました。 (実はとんでもない見当違いだったのですが) 「とちぎ花センター」の案内標識にしたがってみたものの、アスファルトの車道を延々と歩くこととなり、南東側の山麓にある「みかも山公園」に着いた時は、ようやくの思いでした。 三毳山の南側全体が公園の敷地となっているようで、さらには普通の都市公園みたいな雰囲気があり、どこから登っていいのか見当がつきませんでした。 駐車場広場の脇に登山道らしき道があり、「←東山道→」と書かれた標識があったので、取り急ぎこの道をたどってみることにしました。 ところが山麓を巡るだけで全く山に登る気配もなく、途中にあった解説板を読んでみると、「東山道」は「ひがしやまみち」ではなく、律令時代の官道である「とうざんどう」とのことです。 ようやく登山道らしきアスファルト道を見つけて歩き出したものの、後ろから何やら音がして、葛西臨海公園に走っているのと同じ「フラワートレイン」が近づいて来ました。 家族連れでにぎわうフラワートレインがすぐ横を通過して行き、フラワートレインを見送った後は、ただ道端に呆然と立ち尽くすだけでした。 そのままフラワートレインアスファルト舗道を行くと、ようやく途中に登山道の入口がありました。 ちょうど東側の斜面を直登するようになり、ここから稜線までの標高差100mを一気に登る感じです。 三毳山には中岳(標高210m)と青竜ヶ岳(標高229m)の2つのピークがあり、その間にある鞍部は旧東山道の三毳関があった場所とされています。 三毳関跡(推定) まずは南側の中岳のピークを目指して、三毳関跡の鞍部から稜線沿いを登って行きました。 中岳までは急登となっていて、さらには途中に岩場もあったりして、なかなか侮りがたい雰囲気です。 三毳山には「三毳七石」と呼ばれる石があり、この石は七石の1つで「犬石」の名前があります。 三毳関の役人「威奴(いぬ)」がこの石の上で見張りを行ったことから、「威奴石」→「犬石」となったそうです。 その先にもう1つの「犬石」があったのですが、こちらは形が犬に似ているのが由来だそうで、なんだかこちらの信憑性の方が高い気もします。 中岳まではずっと樹林帯が続いており、わずかな切れ間から赤城山を望むことができました。 登山道はフラワートレインの車道をショートカットする格好で、途中で何度か車道を横切って行きました。 普通に散歩感覚で人が歩いていたのが衝撃です 再び樹林帯の中を進んでいくと、放送用のスピーカーが上に見えてきて、中岳の山頂に到着です。 中岳山頂(標高210m) 山頂もさほど広くなく、特に眺望があるわけでもありませんでした 中岳からは三毳関跡まで来た道を引き返し、北側の青竜ヶ岳を目指して行きました。 途中には三毳七石の1つ、「花籠石」があります。 ある僧侶がこの岩の上で五穀豊穣・村内安穏を祈願し、一週間経を唱え続けたところ、村の人が競って花籠を捧げたことに由来するそうです。 (物見台の跡のようにも見えます) 三毳関跡からはアップダウンを繰り返しながらも登りが続き、青竜ヶ岳のピークへと差し掛かって行きました。 青竜ヶ岳山頂にも通信設備が置かれているようです。 青竜ヶ岳山頂(標高229m) 三毳山全体での最高点となります。 青竜ヶ岳山頂から西側を眺めると、赤城山の山並みの向こうに遠く八ヶ岳も望むことができました。 反対の東側を振り返ると、西日を受ける岩船山と晃石山がありました。 「みかも山公園」の東口近くにはハンググライダーの着陸場があり、晃石山からはハンググライダーで飛んで来ることもできるようです。 三毳山の北側は「かたくりの里」と呼ばれ、カタクリの群生地として知られています。 春になると斜面一面にカタクリの花が咲くようですが、ここでもまた季節外れな時に来てしまいました。 関東100名山 新・花の100名山 栃木100名山 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018/03/19 09:00:54 AM
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