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カテゴリ:シゴト
タケノウチでございます。
大変なことに気づいてしまいました。 ショックでどうにかなってしまいそうです。 かねてより気づいてはいたが、 当店の存続している理由、に、改めて気づいてしまい、それが 大変なリアリティをもってタケノウチに迫ってきた。そしてタケノウチの存在意義が早くも揺らぎ始めた。 知らなかった。 世の中には、売り上げの向上を望まない商人がいる、ということを。 世界の全ての商人が、売り上げの向上を企図して日々を営んでいるものとばかり思っていた。 当店は、違ったのである。 家具店の売り上げがなくとも賃料収入があるので会社は困らないし、 むしろ「売れないねぇ~」と愚痴ることに安心感を覚える人種がいたのだ。 知らなかった。 浅はかだった。 それに気づいたと同時に、 全ての疑問点への説明がついた。 全ての疑問が氷解した。 掃除ができていないのも、 「いらっしゃいませ」を言わないのも、 笑顔で挨拶できないのも、 すべて、しなくても困らないからなのだ。 なぜなら、売り上げを必要としないからだ。 それは、当店の売り上げが上がらなくても会社は存続するし、自分たちの給料が滞ることはないから困らないのだ。 そして知らなかった自分を恥じるとともに、 「ヤバい。とんでもないところに来てしまった。どうしよう」 と思っている。 他人を変えることはできない。 しかし、タケノウチがこの組織と同化するわけにはいかないのだ。断固として。 今日の今日まで、 「昨日と同じ今日にはしない」 「這ってでも前進する」 「絶対に諦めない」 「できると信じる」 「前を見て進み続ける」 ことを良しとしてきたタケノウチは、なんだったのだろう…。 全面的に後ろ向きで、それでいて何にも困った様子のない人々とどう渡り合ったら良いのだろう。 ……… 60歳になる父が、 高血圧からくる眼底出血の為に目が見えづらいらしいのだが、手術をすれば良くなるらしい。しかし今日、 「手術しないことに決めた。今後もメガネで対応する。」と言った。 手術しないのは、「怖いから」らしい。 そういう小さなリスクをも恐れて、手術を諦めた父に、再度がっかりした。 「じゃあ今後一切、『見えづらい!!』って愚痴らないでね!!」と口から出かかったが、抑えた。 つまりタケノウチもこれに関しては諦めた。 この店のどこを、だれを、なにを切り取っても、「あきらめ」という言葉しか見つからない。 後ろしか見ていない。今日と同じ明日を望んでいる。 変化の必要と理由がないので、 これは未来にわたって続くのだろう。 悲しい。 K先生の本を読んでも、 Y先生の資料を読んでも、 当然ながら「売り上げを望まない組織とどう対峙するか」なんてことは書いてない。 ビジネス書を読めば読むほど、むなしくなってくる…こんな気持ちははじめてだ。 今までの価値観が一挙にひっくり返されたような気持ちで、 胸がザワついてしかたがない。 不安でたまらない。 来てしまった以上、すぐには身動きできない。 ココにいていいのだろうか、タケノウチ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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