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テーマ:英語でお仕事(29)
カテゴリ:シゴト
私もかつてはそうだったのですが、
翻訳という仕事にあこがれを持ち、必死になって勉強して それなりのスキルを身につけてきました(まだ足りないけど)。 でも、仕事を受けるようになってみると、結構精神的にキツいよなぁ、 と思うことがとっても多いです。 名の知れた文芸翻訳者ならともかく、 実務翻訳というのは、 仕事を完成させて納入しても、感謝の意を直接表されるわけでもなく、 どこで誰にどう読まれていて、どういう感想をもっていただいているのかも わからず、完全に黒子状態。 たいてい、仕事の評価は 「こことこことここ、まちがってました」という指摘と 次に仕事が来るかどうか、 だけ。 もちろん、仕事が次につながるというのはとても嬉しいことなのですが、 自分の仕事が末端でどう評価されているのかがわからないというのは、 とても不安です。 仕事が来れば来たでしめ切りのプレッシャーに悩まされ、 来なくなると「もう仕事が来ないかも~」とがっかりし、 長期にわたる仕事が終わって納入し終わったら 「やったー!」という達成感が得られると思いきや、 ああすればよかった、とか、こうすればよかったかも、と後悔が・・・。 翻訳スタイルというのも、これが正しい、という型がなく、 勉強と経験と感性が頼りなので、 「これが私の翻訳の流儀!」などといえるものが確立する日がいつ来るのか・・・。 どっちに転んでも「やった!」という達成感が得られない、不安な日々。 はっきりいって、心臓に悪いです。 しかも、結構神経をすり減らして、得られる収入はたかがしれていたりして・・・。 こういう毎日に耐えられる、楽観的で前向きな性格(毛の生えた心臓?)が、 翻訳者には一番必要なのかもしれません。 結局のところ、「なんの根拠もないけど、この仕事が好き」という気持ちだけが 仕事を続けるよりどころかも。 でも、こういう資質って、どんな仕事にも必要なのかもしれませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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