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『Dr.パルナサスの鏡』を観ました
悪魔との契約で不死身を望んだ男を取り巻く人々の皮肉な運命を豪華キャストで描く 『ブラザーズ・グリム』などの鬼才、テリー・ギリアム監督による幻想的なファンタジーです >>『Dr.パルナサスの鏡』関連 原題: THE IMAGINARIUM OF DOCTOR PARNASSUS ジャンル: ファンタジー/ミステリー 製作: 2009年・イギリス/カナダ 上映時間: 141分 監督・製作・脚本: テリー・ギリアム 出演: ヒース・レジャー クリストファー・プラマー ジョニー・デップ ジュード・ロウ コリン・ファレル 【ストーリー】 2007年、ロンドン。 パルナサス博士率いる旅芸人一座がやって来る。 出し物は、心の中の欲望を鏡の向こうの世界に創り出す摩訶不思議な装置“イマジナリウム”。 しかし、怪しげな装置に誰も興味を示さない。そんな中、何かに怯えているパルナサス博士。 彼は、かつて悪魔のMr.ニックと契約を交わし、不死と若さを得る代わりに生まれてくる娘が 16歳になったらMr.ニックに差し出すと約束してしまったのだ。 そして、その期限である娘ヴァレンティナの16歳の誕生日が目前に迫っていた。 一方、何も知らないヴァレンティナは、偶然救い出した記憶喪失の男トニーに心奪われる。 トニーは一座に加わり、彼の魅力で女性客が増え始めるが…。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 鏡の中は、 わがままな願望でいっぱい この迷宮から、 大切なひとを救えるのか──? 言わずと知れたヒース・レジャーの遺作であります。 ヒース・レジャーが撮影半ばで急逝し、映画の完成が危ぶまれたところを、 彼の親友ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルが代役を演じ、 完成させたという心温まるエピソード付きのファンタジー映画。 ジョニー・デップ、ジュード・ロウ、コリン・ファレルの3人が鏡の中の 主人公ヒース・レジャーを演じ分けるわけでありますが、 さすがは親友だけにヒースの演じる主人公トニーに似せている見事な演技で 全く違和感がなく、かえってファンタジー色が濃くなって面白みが出ていると感じるくらい。 トーク、運の良さ、持前のルックスでどこか信用できなさそうな怪しさを秘めた 魅力的なヒース・レジャー版トニーと 色男風のジョニー・デップ板トニー、はしご好きなジュード・ロウ版トニー、 悪いオーラがバリバリ出ているコリン・ファレル版トニーと 一度に3度も美味しいのでありますね。 さらに、パルナサス博士を演じたクリストファー・プラマーが長い人生の物語で悲哀を感じさせ、 パーシーを演じるヴァーン・トロイヤーが博士の傍らでいつも正論をズバリと突き、 変わることのない固い男の友情を感じさせ、 Mr.ニックを演じたトム・ウェイツが神出鬼没で不気味さを醸し出し、憎いくらいに巧みな誘惑を 仕掛けてくるのであります。 ヴァレンティナを演じたリリー・コールがまだまだ少女のようであり、 違う場面では見違えるほどセクシーだったり、 この不思議な世界観にバッチリハマっております。 ヴァレンティナに恋するアントンを演じたアンドリュー・ガーフィールドの切ない男心も見逃せません。 物語自体は、テリー・ギリアム監督の映画を語るほどツウではないので、 正直難解な部分も多かったかも。 それでも、現代のロンドンを走るオンボロの馬車、不思議で不気味で魅力的なキャラクターたち、 鏡の中の世界の不気味な美しさを放つ圧倒的なファンタジーの世界、 鏡の中からブランコで飛び出るおばちゃんたちとか 何が何やら理解できない、予想もできない展開の数々が面白いのでありました。 ラストまでどっちに転ぶのか分らない展開と、あの着信音が劇場内に響き渡る 懲りに凝ったエンドクレジット、 最後の最後までギリアム・ワールドを堪能させてくれました。
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