テーマ:写真日記(2108)
カテゴリ:カテゴリ未分類
雨音の中で眠る 間断なく聞こえる雨音はとてもやさしくぼくの眠りの背景をなしていた。静謐に満ちた秋の夜から未明にかけて降り続く雨。他にはなにも聞こえない。自分の呼吸する音すら聞こえない。それは地表の落葉を打つ音なのか、枝の紅葉を打つ音なのか。そんなことを考えながら心地よい眠りを貪った。 眠りながらいろんなことを考えるというのは奇妙なことだが、それはおそらくほんの一瞬の出来事なのだろう。夢よりは浅く、覚醒の水面よりはかなり深く、それでもぼくは眠っている。そしてあとのほとんどの時間は深海のような眠りの世界へと潜航しているのだ。秋という季節の眠りはじつに深い。 さあ、これで8小節。ぼくはブルースのワンコーラス分の楽譜を書くようにして、この文章を書いている。1パラグラフを4小節にみたてて、4パラグラフで16小節、1コーラス。以前はこの形式で書くのが習慣になっていたこともある。ぼくの内面的ななにかにとてもしっくり来るからだと思う。 朝には雨が止み、雨音は消え、枝から落ちる雨滴の音だけが残り、ぼくは目覚める。ラウンジの窓を開け首をぐいっと外に突き出すと、森の音が一気になだれ込んでくる。といっても、何かに騒ぐカケスたちの声とその背景に聞こえる彼方の渓流の音だけなのだけれど。なんだかちょっとほっとする。 from 信州蓼科高原・標高1700m IMG_5413-20 CANON EOS 6D, CANON EF70-300mm F4-5.6L IS USM .
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.10.16 14:02:41
コメント(0) | コメントを書く |
|