#1 柴田哲孝 「Wolf」 (角川書店/431ページ)
久しぶりの柴田哲孝。有賀雄二郎とジャック。もしかして「ダンサー」以来?古いメルセデス・ゲレンデワーゲン230GEに乗って千葉県いすみ市岬町でトレーラーハウスに妻っぽい志摩子とジャックと住んでいる。ルポライターとして。格好良すぎるし理想的過ぎる。実に嫉妬してしまう。今回は秩父市の山奥が主な舞台で、TENGU, Dancer同様自然の描写が立体的で引き込まれる。そして今回も架空と言うか今では絶滅して存在していない筈の狼が題材で、これまでもそうだったと記憶しているがその動物が主語になる件も所々書かれている。人間では無いが意思をもつもうひとつの主人公として。そして後半では実際に起こった日航機御巣鷹山墜落事故を事実として公表されている事とは全く異なる解釈、陰謀説も絡めてGEQの要素も入れてストーリーを怪しい緊張感を醸し出している。まさかとは思いつつ完全に否定も出来ない報道機関、政府等に対する不信感も作品に奥行きを与えている気がする。2015年2月出版だけどまだ次の有賀&ジャックが主人公の新作は出版されるには待たされるんだろうな~。日にちが変わった1月6日0:17, 久しぶりそして今年初の流れ星を観測した。 そして今年こそはと期待せずにはいられないし強い志で全ての事に対処していきたい。