日本刀の魅力 <研ぎ直しから 帰ってきた 刀>
日本刀 もともとは怖い刃物。しかし 世界中の刃物の 最高峰にあることは外国 の方々でも認めているところ。日本刀は、今や 装飾品の類として 芸術品の部類。どこが すごいのかは、まずはその 本体。日本刀は、外国ではダマスカス鋼(軟鉄と鋼が混ざって 双方のよい部分を引き出す)の一種と分類。特に ダマスカス鋼の中でも 日本刀は、各部分に 「おもしろみ」が出る。波紋から にえ …また 本身を支える 数々の飾りは 実用を兼ね備えた すさまじい芸術。現代の日本とは違った 芸術・文化のにおいを感じる。めずらしい 四角つばつばは たがねで一つ一つ彫る 手作り。当時の日本人の器用さは 外国には類を見ない。つばだけを収集する 方々も多い。日本刀の 身のまわりに付ける 鞘 取っ手 つば などを 拵え(こしらえ)と言う。鍔(つば)一つとっても たがねで彫った物は いいものと それなりの物は すぐ分る。それぞれの小物は 2cmから3cmで 非常に細かい細工。日本刀の作りには 秘密がある。一般のダマスカス刀とは 明らかに違う。 物を切る刃の部分 と 側の部分 では 硬度が違う。刃先は、一般のナイフの刃より 硬度がある。しかし ブレード全体が 同じ硬さではもろさもでてしまう。 つまり折れやすい、欠けやすい。本来の硬い刃の鋼 のまわりに 焼きの入らない やわらかい金属(軟鉄)をつけておくと 刃は硬く 折れずらい性質が 出てくる。また 焼き入れの時にも 曲がることが少なくなる。(当方 鋼の焼入れをする時 これでも何度か曲がったが)このような理由で 日本刀(和式刃物)はブレードの<側面>の肌の部分の金属は柔らかい。ここから「折れず曲がらず」のに日本刀神話が 始まる。こんな所からも ナイフ作りの ヒントが多い。<脇差> この脇差は,水心子正秀の門流にあたるもの。まじめな作です(所持登録証付ですよ) 長さ29.9cm反り0.4cm 目くぎ穴1個 厚さ6.8mm (写真のつばや小物は 別のものです)刀剣店に行き 研ぎ直しをお願いしたもの。 研ぎの後、波紋が見違えるほどとなった。何故か ナイフと違い 日本刀は見ていると 緊張してくる。芸術品 と言いながら ナイフと違い 武器の怖さがにじみ出てくるからか。