予感
先日の下描きが完成しました。何か、変わりつつある、もしくは気付きつつある。でもまだそれはわからない・・・もう少しでわかるのではないか?という予感、です。このモチーフは、今までの蒼井優さんの写真の中でも、もっともインスピレーションを感じた1枚でした。なんというか、何を考えているのかわからない。不安なのか、さびしいのか、うれしさをこらえているのか・・・この後に起こる表情がどうなるのか、想像がつかない。彼女の本質を写し取っている写真だと思います。彼女自身、イメージを固定されるのを恐れるように、あらゆる役に挑戦して、それを演じきっています。自分という器を限りなく空っぽにして、そこに役を詰め込むように。それがリアルであればあるほど、切なく感じてしまいます。本当の、現実の蒼井優は、どんな人なのか?そんな思いに答えてくれているような気が、この写真を観たときにしたのでした。裸の表情、何者でもないありのままの。だからこそこうして彼女の内面を捉えてみようと挑戦しました。でも・・・それは果たして出来たのか?それはわからないです。もう少しでわかる気がするという予感だけを、この絵を描きながら感じていました。人の内面を描くというのは、ほんとに難しいです。