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花の歳時記 (天南星の魅力&山野草)

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2024.03.05
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カテゴリ:園芸

中日春秋 (書写) 

 
                  生業の漁師の船に春疾風音符


      能登半島の最果てに近い石川県珠洲市高屋町の港は昔、船が天候
     の回復を待つ凪待ち港として栄えた▼付近の海は風や潮が変わりや
     すく遭難が多かった。高屋には江戸期、破船奉行なる役人も駐在。
     幕府の米を運ぶ船の海難事故処理などにあたった▼江戸末期には加
     賀生まれ海の豪商「銭五」こと銭屋五兵衛の持ち船だった加賀藩の
     官船、常豊丸が近くで破船。日本一といわれた豪華船の無残な姿に
     銭五も「海上と申すものはおそろしきものに御座候」と弱音を吐い
     たという(藤平朝雄・渋谷利雄著『能登劇場八十八景』)▼恐ろし
     き海上にいたわけでもないのに、船はこれほどいためつけられるも
     のなのか。能登半島地震の津波で転覆、沈没した漁船などの撤去が
     珠洲の飯田港で始まったが、漁業の復旧は時間がかかりそうだ▼タ
     ラ、カニなどの盛期に襲った震災。石川県で沈没、転覆、座礁した
     漁船は160隻を超える。地盤隆起で使えなくなった港も多く、高屋
     の港も隆起したと伝わる。能登でも漁師の高齢化が進む。自分も奮
     起し、いずれ海に戻るべきなのか。そう悩む人はどれほどいるのだ
     ろう▼高屋の港の近くには天候を見て出港の可否を判断する日和山
     があり、分かる人が頂から眺めれば、入り日と雲行きの様子で翌日
     の天候が読めたという。港の復旧の見通しだけでも早く立つことを
     。漁師はいつまでも陸で待てない。





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Last updated  2024.03.05 05:00:20
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