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花の歳時記 (天南星の魅力&山野草)

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2024.03.17
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カテゴリ:園芸

中日春秋 (書写) 

 
                 平和主義ことと理屈に山笑ふ音符


      1年間の禁酒を約束した男がいる。が、どうしても、お酒を飲み
     たい。そこで夜だけ飲むことにして代わりに「禁酒期間」を2年に
     延ばした。友人がさらに提案する。「禁酒期間」を3年にすること
     にして、昼も夜も飲めることにしたらどうか。おなじみの小咄だろ
     う▼期間を延ばしても、これは禁酒にはならない。妙な理屈をこし
     らえては決めたことを破ってしまう人の弱さがおかしくも、悲しい
     ▼心配症の小欄は時代があの男と同じ道をたどっているような気に
     なってしまう。「禁酒」ではなく、戦後日本が立てた「平和主義」
     という決めごとである。日英伊3カ国で共同開発する次期戦闘機を
     巡る問題で、自民、公明両党は日本から第三国への輸出を解禁する
     ことで合意した▼武器輸出三原則さえ遠い昔で、時代を追うごとに
     武器輸出に抑制的な方針は弱められ、とうとう人をあやめる戦闘機
     まで輸出する国となる▼輸出したい事情や理屈はもちろんある。安
     全保障環境は緊迫化しており、高性能の戦闘機で備えたい。生産コ
     ストを抑えるため第三国への輸出を認めなければ共同開発がうまく
     進まない―。ただ、どんなに理屈を並べ、条件を加えようとも紛争
     を助長しかねない戦闘機を輸出できるのであれば、「平和主義」と
     いう国の決めごとは怪しかろう▼禁酒中と言いつつ、昼夜なく、だ
     らしなく酒をあおる男が見える。





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Last updated  2024.03.17 07:04:27
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