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徒然”腐”日記

徒然”腐”日記

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Dec 27, 2010
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テーマ:銀魂(1187)
一昨日の続き~~~~



クリスマス終わったのにまだぁ?

・・・・・・で すんまっせん



今回でお終いです



土桂スキーなお嬢様方はレッツスクロール





























隣にいる桂を意識すると味が分からなくなりそうで
俺は取り敢えず食う事に集中した

この店のカツ丼は旨い
その味を引き立てるマヨネーズのまろやかな風味も
今日は格別な気さえする

俺は一心不乱に丼の中身を頬張り
「ふーーーーーー旨かった。ごちそーさん」
空になった丼に手を合わせた

隣の桂も箸置きに箸をきちんと揃え
「御馳走様でした。」
目を閉じて手を合わせた

それは礼儀正しいというより
いっそ厳か、と言っても良い仕草で
つい・・・・・・・目を奪われちまう

伏せられていた睫毛がふわりと揺れ
濡れたような艶のある瞳が俺に向けられた

じぃ・・・・・っと視線は俺に注がれたままぴたりと動かず
俺の体温は急上昇していく
「・・・・な・・・なんだぁ?・・・桂」
居た堪れずに出した声も、情けないことにどこか上ずって
我ながら情けねぇ

「・・・・・・・・・土方、貴様さっき暇だと言ったな」
こいつらしい至極真面目な表情で、桂は口を開いた
「本当に暇なのか?」
「・・・・・・・・・あ?」

「今夜はクリスマスイブだ。
あちらこちらで、やれパーティだデートだと
皆が浮かれまくっておるというのに
貴様・・・・・・・・本当に暇なのか。」

おいおい、何を今さら

「それにさっきから、何やらそわそわしておる。
本当は何か用事があるのではないか?それなら・・・・・・・・。」
「ねぇよ。」
つか、そわそわしてんのはお前のせいだから

「本当に・・・・・・暇なのだな?」
「本当だ。前は近藤さんたちと騒いだこともあったが
今は知っての通り、志村姉にぞっこんだしな。
家族は仕事だの忘年会だのでここ数年
クリスマスにまともに家にいた試しがねぇよ。」

「・・・・・・では、今夜も・・・・・?」
「あぁ、家に帰っても一人で飯食って風呂入って寝るだけだ。」
我ながら口に出して言うと寂しいクリスマスだ

だが、これが本当の所だ
見栄を張っても仕方がねぇ

「そうか・・・・・・。」
桂は少しばかり思案げな表情を浮かべ
「俺と・・・・・同じようなものなのだな。」
ぽつりとそう呟いた

「・・・・・・・お前もか?」
「俺ももう何年も誰かとクリスマスを過ごしたことなどない。
仕事が忙しいと、常日頃から両親は不在がちだしな。」
「・・・・・・・・・そうなのか。」
「今夜も仕事で帰って来ない。家に帰っても一人きりだ」

意外な答えだった
てっきり桂は家族に囲まれて毎日過ごしているのだと思っていた
昼飯に誘ったのも性格的にクリスマスなどで浮かれるタイプじゃねぇだろうと
俺が勝手に思い込んでいただけなんだが

「土方も一人とは・・・・・・・・・意外だな
貴様はもっと賑やかに過ごしているものだと思っていた
今は俺に付き合って飯を食っても、すぐ帰るものだと」
桂の口の端がゆるりと上がった
「そうか・・・・俺だけじゃないと思うと妙に気が楽になるものだ」

表情の薄い桂の頬
だが・・・・・・・・いくら鈍い俺にも分かるぜ

「そうだ、桂」
「・・・・・・・・・なんだ?土方」
「二人で、クリスマス・・・・・・祝わねぇか」
「・・・・・・・・・貴様と?」

桂は寂しいんだ・・・・・・・・今

「・・・・・・・・嫌か?」
俺も・・・・・認めたくはねぇけど・・・・・・・

「一緒にケーキ食うだけだって良いじゃねぇか。」
誰かと・・・・・・・・・・じゃねぇ

お前と・・・・・・・・・一緒に

「クリスマスを祝うのが癪ならそれでも構わねぇ
ただ、今日は・・・・・・・もっと一緒にいようぜ」

桂の大きな瞳が大きく大きく見開かれる

「散歩がてらイルミネーションでも眺めて夕飯食って
ケーキは・・・・・そうだな、コンビニあたりで買えば良いだろ?」

黒目がちの瞳がゆるゆると細められ

「・・・・・・・・悪くないな
そうだ、観ようと思って借りてあるDVDがあるのだが
・・・・・・・・俺の家で一緒に観んか?」
「あぁ、付き合うぜ」

少しばかり垂れ気味の目尻が睫毛の陰に染まった






店を出るとそこは
クリスマスの賑わいを見せる商店街
ジングルベルの曲が流れ
道行く家族連れやカップルが楽しそうに行き交っている

クリスマス・・・・・・・・・
その言葉
そこかしこで流れる曲
溢れるきらびやかなイルミネーション

さっきまで、自分とは無縁でよそよそしいと思っていたそいつらが
急に身近で
気持ちを浮き立たせるものに変わっている

「なぁ、土方・・・・・・・・・」
ひゅうと吹き抜ける風に肩をすくめながら
桂がぽつりと言った
「クリスマスを過ごすのは、本当に俺とでも良いのか?」

「なんだよ、今さら何言って・・・・・・・」
「たまたま俺も暇だから・・・・・・・・・なのだろうが」

くしゅんっ!
桂が小さくくしゃみをする
見れば鼻の頭がほんのり赤く染まっていて

”赤鼻のトナカイ”ってぇ曲があったなぁ
なんて一瞬思った

「やはり貴様、女子の方が良いのでは・・・・・・・」
「馬鹿だなぁ、お前・・・・・・そうじゃねぇって」
「馬鹿じゃない、桂だ・・・・っていうか何が違うのだ?」

俺は鞄の中からマフラーを引っ張り出して
桂の首に巻いてやる

「お前とじゃなかったら、家に一人でいるさ」
「・・・・・・・・・土方・・・・・・」

「誰かと一緒にいたいんじゃねぇよ
俺は・・・・・・・・桂、お前と一緒にいたいんだ」

マフラーの中に
何か言いたげな唇まですっぽりと隠して

「・・・・・・・・・・・良いだろ?」
Yes・・・・・の答えだけ待つ

コクリと頷く仕草
さらりと揺れる黒髪

ジングルベルの賑やかな響きが
俺たちをとても温かく包んでくれる気がした














おしまい







お粗末様でした~~~~~~~

ヘタレ土方、よく言った・・・と褒めてやって下さい(笑)






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千菊丸2151@ Re:東野圭吾「手紙」読みました(08/23) はじめまして。 この作品は何度も読み返し…
ハンサムクン3714@ Re:承継って初めて知ったわ(02/20) 第16話の「隊長と寺尾君」をご覧になっ…
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