カテゴリ:Degustation
ブルゴーニュの歴史本にはPinotから作られたvins finsに対してGamayから作られたvin ordinairesという物が有った事が書かれている。更にvins ordinairesの中でもvins grands ordinairesと呼ばれる物が有り、それはvins ordinairesの中でも特別優れた物で有った事が伺える。一説によるとgrands ordinairesは日曜日に飲まれた事だが、文献からは見つける事が出来なかった。ただ他のブルゴーニュのAOCが規定された1937年にvins ordinaires et grands ordinairesのアペラシオンも規定されているのでかなり普遍的に作られていたのだと分かる。(因みにアペラシオン規定ではvins ordinaires と grands ordinairesの間に区別はない。)推測だが農家はpinotの葡萄やワインをネゴシアンに売る一方Gamayから作られたvins ordinaires et grands ordinairesはその作った農家自身が自分で飲んだり、普通の人に売っていたのだと想像できる。そして今もいくつかのドメーヌはCoteaux Bourguigonsになってしまったがまだこのアペラシオンを作っている。Pinotが有る程度入るとPasstousgrainsで出せるのでこのアペラシオンはほぼ100%Gamayだろう。
さてこのワイン、今や白が超有名になってしまった作り手だが個人的には白よりも赤の方に惹かれる。Gamay100%、樹齢はこの時点で70年位。20年近く経っていて少し落ち気味では有るが、セパージュ独特の野卑な味わいや香りは無くワインに十分な深みも有る。まだセパージュ独特のイチゴが支配的な果実が感じられ、飲み疲れしてしまうが、pinotaisが始まっていて後数年もすればpinotのようになるだろう。Cru Beajolaisには無いエレガンス、柔らかさを感じる。やはり出自は大事だ。
ところで噂によるとあのCoche-Duryも自家用にCoteaux Bourguigons赤を作っているそうだ。こちらも一度飲んでみたいものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020/07/27 04:38:02 PM
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